2014年10月22日水曜日

JRの整備新幹線の負担増への動き これでいいのだろうか?




筒井駅に停まる青い森701系
東北新幹線の平行在来線区間である青い森鉄道
以前記事に書いた整備新幹線の前倒しについて新しい動きがありました。それはJRの負担を更に大きくすることで開業の前倒しを図ろうというもので、私としてはちょっと疑問に感じる内容です。

まず今回のニュースの概要を話しますと、整備新幹線の建設を前倒しするということは年度あたりの予算を増やさなくてはいけないわけですが、そのために国が用意している予算のほかにJR九州を株式上場した売却益と現行30年のJR各社が支払う線路使用料を延長することで対応を考えているようです。しかし、JR九州の株式売却益は本来国鉄職員の年金にすることが法律で義務づけられているので法改正が必須なのと、線路使用料の期間延長はJRとしても受け入れられない話です。

私として疑問に感じる点は平行在来線とのからみです。新幹線を作るにあたりJRが国鉄と同じにならないよう平行在来線は第三セクターに移管しているわけですが、そんなに簡単に期間延長なんて言えるのであれば移管する必要性に疑問が出てきます。

もし簡単に利益が出るほど儲かっているなら三セク化しないほうが良いわけですし、新幹線誘導ダイヤなどにならないようになどという話なら線路だけ自治体が持つなどの上下分離方式にしてJR・自治体の双方の負担軽減の意味と利便性向上のための首輪を付けることもできるはずです。そう考えると良く分からないことやってるなというのが第一印象でした。

まだ議事録みたいなのが出ていないのでどういう議論だったか分からないのと今後もワーキンググループは続くと思うので、そういったのが出てきたところで再度記事に出来ればと思っています。

2014年10月18日土曜日

臨時列車 八高線全通80周年記念号 撮影日誌




竹沢駅を通過するDD51牽引の八高線全通80周年記念号
竹沢駅を通過するDD51牽引の記念列車

八高線全通80周年記念号について

八高線全通80周年記念して八高線全通80周年記念号が運転されました。現在八高線では八王子~高麗川間を205系・209系が、高麗川~高崎間をキハ110系で運転されており、優等列車などは存在しません。なので優等列車として臨時列車が走ることも久々のものとなりました。

今回使われた車両はDD51形と24系客車でDD51はハンドル訓練で時々入線しますが、普段はスハフ42などを使うので24系客車が入線するのも珍しいことです。ヘッドマークは高崎側のみで八王子側は何も無い状態でした。

編成: ←八王子 DD51形895号機 + 24系客車3両 + DD51形888号機HM付き 高崎→

撮影日誌

今回八高線のどこで撮影しようか考えたとき、普段電車しか走らない八王子~高麗川間と1時間に1本も列車が来ない時間のある高麗川~高崎間どっちが映える悩んだ結果、普段はひっそりしてる高麗川~高崎間にしようと決めました。さらに、どうせなら一番ひっそりしてる駅が良いということで埼玉県で一番乗降客が少ないらしい竹沢駅で撮影することにしました。

東武竹沢駅東口
東武竹沢駅東口

行き帰りが同じ経路だとつまらないと思ったので行きは小川町から東武竹沢駅まで東上線でJR竹沢駅までは徒歩で行くことにしました。竹沢駅の乗降客数が少ないのはこの東武竹沢駅が竹沢駅から徒歩10分ほどと近くにあり、東上線は1時間に最低2本の列車が運行されてるのに対し八高線は一時間に0本なんて時間もあるからのようです。

乗降人員は東武竹沢が800人を下回る程度に対し竹沢駅が30人前後のようなのでだいぶ開きがあります。私もたまに八高線に乗ったりしますが、確かに竹沢駅で降りる人はほとんどいないように感じます。

JR八高線竹沢駅 正面
JR八高線竹沢駅

そんなこんなで歩いて10分ほどで竹沢駅へ到着。駅舎は4年前に立て替えられたようで比較的新しいものとなっています。桜の木が生えているので春だったらきっと綺麗だったんでしょうね。

待合室にある図書
待合室の図書

改札は典型的な関東近郊の無人駅で簡易Suicaと乗車証明書の発行機のセットです。この駅は乗降客数こそ少ないながら2012年までは有人駅だったのが驚きです。また、待合室には本が沢山あり時間を潰せるようになっています。本の日焼け具合やマンガの名前が年季を感じさせますね。

駅構内の様子
ホーム
写真右奥が保守車両の留置線

ホームは対向式の2面3線で乗降可能な2つのホームと駅舎手前で行き止まりとなっている保守車両用の待避線となっています。

駅に到着するキハ110
駅に入線するキハ110

とりあえず到着したので練習を兼ねて上り下りとキハ110を撮影します。田舎の駅に到着する2両の気道車というのはやはり映えますね。列車が入線する前は私と他に一人、二人という感じだったのですが、記念列車の一本前にあたる高崎行きの列車が到着する頃には駅に10名以上、近くの跨線橋にもそれなりの人数があつまっていました。

記念列車の八王子側
八高線全通80周年記念号 八王子側

それから更に20分後の11時25分頃に待望の記念列車が通過しました。普段は閑散としている駅に沢山の人と通過する列車という光景は、良い光景だと思いました。そして列車が通過すると東武竹沢のほうに行く人や八高線に乗るため残る人などめいめい散っていきました。



私は帰りは八高線で帰ることに決めていたので竹沢駅で待つことに。しかし、この時間帯は例の1時間に一本も列車こない時間だったので40分は駅でまつことになりました。今日は晴れていたのでのんびり列車を待つというのも気持ちのいいものでした。

今回撮影についてのレポートを書いてみたのですが、初めてなのでどうも慣れませんね。今後も更新頻度は落ちると思いますが、鉄道に関することを書き続けていきたいと思います。

2014年10月15日水曜日

ひっそり迎えたE259系営業運転5周年 今度はNEXどこへ行く?




中央線国立駅を通過するE259系特急成田エクスプレス
河口湖から成田空港へ向かうE259系特急成田エクスプレス

ひっそり迎えた5周年

2014年の10月1日は東海道新幹線50周年の話題で持ちきりでしたが、このE259系も2009年10月1日から営業運転を開始したので5周年だったりします。

簡単な説明をしますと、E259系は現在東武直通特急や長野電鉄で活躍する253系を置き換える形で投入され池袋・大船始発をメインに河口湖・高尾・大宮から成田空港へ向けて運行されている特急成田エクスプレスや伊豆方面の臨時特急マリンエクスプレス踊り子としても使用されています。

赤羽駅を通過する成田エクスプレス
様々な路線から成田空港へ向かう列車が設定されている
写真は赤羽駅を通過する大宮始発の成田エクスプレス

成田エクスプレスをとりまく環境は激化

このE259系は5周年ですが、成田エクスプレス自体は1991年から運行開始をしていて20年以上運行が続く列車となっています。そして20年という月日は成田エクスプレスを取り巻く環境を変えていきました。

運行当初はライバルとして京成スカイライナー・リムジンバスなどがあり、スカイライナーは時間こそ早くは無いが正確な時刻で成田エクスプレスよりは安く、リムジンバスは時刻の正確性には多少難があるが様々な場所から直接成田空港へ行けるなどのメリットで対抗していました。

そして現在はスカイライナーは新線開業により高速化、バス事業の参入のしやすさから安く細かく再分化出発地を持つ格安バスなどが加わり競争は激化しています。特に格安バスは東京駅から1000円で成田空港までというのも登場して、大きな脅威になっていると思われます。さらに羽田空港の国際線強化や成田空港へのLCCなどの格安航空も就航して客層やニーズも変ってきています。

一方成田エクスプレスは車両こそ最新型の乗り心地のよい車両に変ったものの、他より運賃は高いがJRの路線網を使って様々な場所から正確な時刻で成田空港へという戦略をずっと維持していて時代についていけてない感じがありました。

京浜急行線を走る京成電鉄3050形
京急線を走る京成3050形3052F
京急線やスカイアクセス線などを経由して羽田空港から成田空港へ向かう列車などもある

今度はNEXどこへ行く?

そんな成田エクスプレスですが、以前からの戦略を一歩進めて成田空港から富士山へと富士急線に乗り手入れて河口湖まで行く臨時列車を設定しました。この臨時列車は好評のようで運転期間も延長されています。私は成田エクスプレスが生き残るのにはこの戦略が良いと思いますが、もう一歩進めることも出来ると思っています。

それは外国の方が乗ってるだけで楽しくなる列車として運行することです。暖かい地域の方は雪のある光景に喜ぶそうですが、成田空港から新宿を抜けて埼京線を走り新幹線と並走した後に谷川岳を抜けて越後湯沢へ。技術や運用的に難しいかもしれませんが、こういった経路で運行できれば日本の町並みを知ったり関東では雪が無かったのに山を越えたら雪があるみたいな感動を提供できると思います。

上越新幹線越後湯沢駅に停車するE4系Max
行きは在来線で帰りは新幹線
こんな行程なら新幹線の速さも際立つ?
今の成田エクスプレスは観光というよりビジネス的な要素の強い列車だと思います。しかし経済性や利便性などのビジネス面ではちょっと劣る面が目立ってきているの部分があると思います。ならいばいっそ観光向けの成田エクスプレスもどうなんだろう?と願望こみでこんな記事を書いてみました。JRの偉い人たちもいろいろ考えてると思いますが、皆さんはどう思います?

2014年10月12日日曜日

今年もひっそり開催 鉄道総研一般開放 Part3




前回の今年もひっそり開催 鉄道総研一般開放 Part2に続くPart3です。最初は展示の話ではないですが、以前から気になっていたことについてその道のプロに聞いてみました。

シングルアームパンタグラフあれこれなど

1.雪対策として効果あるのか
2.下枠交差などと比べて強度は
3.パンタグラフを付ける向きに意味はるのか

A1.雪対策としては有意な差がある
パンタグラフ自体の面積が少なくなるので大きな差とまでは言えなくとも、はっきりとした差はあるそうです。なのでJR東日本や北海道では明確にそれをメリットの一つとしてパンタを交換しました。

A2.強度に差はあるが微妙なところ
確かに強度に差がないとは言えないそうなのですが、例えば架線にビニールがひっかかっていた場合などに壊れやすさに大きな差が出るかというと微妙なところのようです。また、ビニールでも農業用の厚手のビニールなんかは強度もあるので強敵なのだそうです。

A3.新幹線なら有意な差がある
シングルアームパンタグラフは形が非対称ではない「くの字」に折れ曲がった形をしていますが、くの字の尖ったほうに列車が進むときは「なびき」、くの字とは反対方向に進む場合は「反なびき」というそうで、空気抵抗は速度の二乗倍で大きくなることもあり反なびきの時には影響が多くなるそうです。また、非対称であることで進行方向によって周囲に及ぼす影響が変化するために設計の面でも厄介な部分です。

ここで思い出されるのは左右対称の500系の翼型パンタグラフでそれについても聞いてみたのですが、あれは性能自体は良好だったが維持費が高くて断念したそうです。翼型はパンタグラフが上下に可動して架線に追随するのですが、パンタグラフ自体には空気や架線からの抵抗で左右にも負荷がかかります。その動きを実現するための整備JRを西日本で行うことが出来ず、毎回メーカー送りによる整備を必要としたためコストが高くなってしまったそうです。

・非常ブレーキの圧力について
ブレーキを出来るだけ短い距離でかけたい場合は車輪が滑走しないギリギリを狙わなくてはなりません。そのためブレーキの種類や車体の重さに合わせて圧力を変える必要があり、一般的に700~620kPha程度の圧力を制輪子に加えるそうで新幹線の場合は高速で運転しているのでもっと圧力は小さくなるそうです。更にそのときの圧力や減速力のかかり具合をどうするかも各社によって考え方が異なるようで、最大のブレーキ力がかかるようにや直線的に最初から最後まで一定の具合になるよう調節するなどあるそうです。

試験車両展示

あまり多くの話を聞くことは出来なかったので簡単に書いていきます。
展示されていたR291構内用試験電車
R291 構内用試験電車
この車両は省エネルギー開発などを目的に新製された車両で、VVVF制御の95kwのモーターを搭載の1M1Tの120km/hで走行できる性能があります。

注目して欲しいのは台車で、車体はJR西日本の223系と同じなのに台車はJR東日本E231系で採用されているものとなっています。現在は燃料電池関係で使用されているそうです。

展示されていた元八高線キハ30形
元八高線キハ30形
こちらは八高線で使われていたキハ30形をエンジン・クラッチの換装、電子制御化改造したものです。電子制御や電車との協調運転の試験を行っていたそうで、現在も試験車両として現役です。
写真でも床下に新しい機材が搭載されているのを確認することができます。

車体がボロボロの新幹線タイプの試験車両
新幹線タイプの試験車
ボロボロなのでもう使ってないのかと思ったのですが、車体のほうがボロボロでも困らないのでそのまま使っているそうです。確かに台車はピカピカで整備されていることが写真でも分かると思います。

今回初めて鉄道総研の一般公開に参加したのでかなり楽しめました。
とくにプロの方の意見を聞けるのはとても有意義でした。
いずれまた訪れてみたいと思います。

今年もひっそり開催 鉄道総研一般開放 Part2




前回の今年もひっそり開催 鉄道総研一般開放 Part1に続き鉄道総合技術研究所一般公開 第27回平兵衛まつりについてです。

レール溶接実演と5000kN 万能材料試験装置


私の持つYoutubeチャンネルでこの二つは詳しく見ることが出来るのでさらっと書いていきたいと思います。また、5000kN 万能材料試験装置については実験棟内だったのですが、撮影して良い言ってくださったので撮影しました。

レールのテルミット溶接実演の準備作業
テルミット溶接実演の準備作業
溶接方法による断面の違いを展示
様々な溶接断面(正中線)
境界線のようなものが反応面で中心が流し込んだ材料

レール溶接実演

これは一日二回行われた実演作業で二つの50キロレールをテルミット溶接で一本のレールにするというものです。実演は実際の現場で作業されている方が実演してくださいました。

溶接自体は割りと地味な印象を受けたのですが、溶接のあとのデコボコになった部分をグラインダーで研磨して平らにする作業はなかなか派手でした。溶接や研磨の際は係りの方から少し離れるよう指示がでるのですが、グラインダーで研磨しているときは火花が離れていても飛び散ってきます。結構大きな火花がカメラや洋服に飛んでくるのでレンズが破損したり服が焦げてしまうのではないかと心配になるほど派手に飛んできます。

この溶接が結構お高いらしいので値段を聞いてみたのですが、地方私鉄では難しい場合のある値段だと細かい値段ははぐらかされてしまいました。

万能材料試験装置で破断したレール溶接面
万能材料試験装置で破断したレール溶接面

5000kN 万能材料試験装置

こちらは先ほど溶接した50キロレールの溶接面に上から負荷をかけて真っ二つにへし折ります。
このようにレール溶接面を破断させるときは各手法での強度計測や手順ごとに生まれる差異を計測していくのが目的だそうです。

試験の手順は溶剤を使い目視で亀裂を確認した後に超音波検査で異常の有無を確認、その後に試験装置で負荷をかけます。今回は91tの負荷で19mmたわんだときに破断しました。

パンタグラフ総合試験装置

ぐるぐる回る円盤の下にパンタグラフが設置されています。円盤は剛体架線に相当するもので、その試験結果を元に一般的な架線での状態が予測できるそうです。なので最終試験にはこの装置とは別の短く架線を張ってパンタグラフをリニア駆動で左右に動く装置を使います。

ただ、この円盤型の装置の動きを改良することで架線を張ったものと同じような試験が出来るよう改良できないか検討もしています。

今年もひっそり開催 鉄道総研一般開放 Part1




展示中のR291とキハ30改造車
試験車両 R291と元八高線キハ30改造車
鉄道総合技術研究所一般公開 第27回平兵衛まつりに参加してきました。毎年大きな告知もなく鉄道の日に一番近い土曜日に開催されるのですが、2014年は10月11日の開催になりました。

周りは住宅街になっていて最寄駅の国立駅から徒歩10分程度とアクセスは悪くない場所に立地しています。

この鉄道総研では各種技術開発や計測などを行い日本の鉄道技術の発展に貢献しています。そのため撮影できる場所に制限があり、この記事も文字を主体に何回かに分けて進めていきます。

車内快適性シュミレータ

あまり聞きなれない装置の名前だと思いますがこの装置は擬似的に乗車している感覚を作り出し乗り心地の評価などをする装置で、今回擬似乗車できるということで体験してきました。

大まかなスペック

・三菱フレンション製?
・油圧を使った横2×2列・縦6列の12人乗り
・実際の鉄道車両と同じ座席などを使用
・200インチのリアプロジェクター式モニタにCGの車窓が映る
・振動や映像、傾きで乗車体験を再現する

今回体験したのは新幹線を通常の数倍の速度で走らせたものでした。なぜそのような無茶苦茶なシュミレーションかと言いますと、多くの人に体験してもらえるよう4分で一駅分の体験を出来るようにしたからとのことで、実際だったらリニア並みの加速で脱線しかねない速度との説明がありました。

普段の試験では一般のモニターの方に一時間乗ってもらったりするそうです。実際乗ってみるとなかなかリアルで車窓のCGが安っぽいという以外は本当に乗っているかのような感じで、無茶苦茶なシュミレーションのせいか若干気持ち悪い感じもしました。上のスペックでもあるよう座席は実車と同じものを使っているそうですが、座席は新幹線タイプでテーブルに東海道新幹線っぽい編成表のシールが貼ってありました。

この擬似体験をどう再現するで関心したのは、加速・減速は車体と映像を前後に傾けて窓から見える景色を見かけ上水平にするだけという方法です。カーブは左右に傾ければいいですし振動も小刻みに揺らせば簡単に再現することができるのは分かりますが、加減速の方法は思いつきませんでした。

今回私が聞いた説明ではこの装置には二つの意味があるそうです。実際の乗り心地を客観的に評価してもらうために同じ条件で沢山の人に体験してもらうため、安全性ではなく乗り心地のための基準などを決めるためです。

一つ目ですが乗り心地というのは周りの環境にも作用されるので同じ車両を使っても走らせるたびに若干ですが乗り心地が変ってしまいます。それを避けるために実車を計測→データ化→擬似乗車体験という遠回りなプロセスで様々な人に評価してもらいます。

二つ目についてですが鉄道の設備の基準を決めるにあたって二つの基準があると言えると思います。それは安全に走るための基準と乗客が快適と感じる基準です。安全に走るための基準は重大事故につながるので必ずクリアする必要がありますが、快適性の基準は人それぞれの感じ方の違いやかけられるコストなどがあるので難しい問題です。それを擬似乗車で体験してもらい様々なパラメーターを弄ることで探りだす手助けができます。


2014年10月10日金曜日

EB装置の不具合どこまでひろがる? JR西日本などJR東日本以外でも確認 




東海道線大阪駅停車中のJR西日本207系と321系
対象になると思われるJR西日本207系と321系

先日お伝えしたJR東日本で発生したEB装置の不具合がJR西日本の車両でも確認されたと、JR西日本から発表がありました。不具合の内容はJR東日本で起きたものと同じで対象車両は、JR西日本保有の先頭車両の19%に相当する530両です。
※JR西日本が保有する全先頭車両数は2776両

JR西日本の車両にはTIMS搭載車はないので、TIMSの派生形であるAIMSにも不具合があったということのようです。そうなると小田急や相鉄、都営地下鉄などにも搭載されているTIMSベースの列車情報管理システムも怪しいと思ったのでホームページを確認したところ、今現在は不具合に関するプレスリリースはありませんでした。

また、調べてるうちに私が気になったのは一部で記載されていた対象車両が207系を含む10種類という部分です。207系は登場時期的にAIMSは搭載されてなかったと思うのですが、増備車の途中からか一部で始まった機器更新車には搭載されるようになったのでしょうか?そこの辺りは詳しくないので知らないので気になります。

東京メトロ千代田線を走る小田急4000形
TIMSの派生タイプのTIOSを使用している小田急4000形
思っていた以上に不具合の対象車両が広がってしまいました。TIMSベースの派生車両も対象ということはプログラムの根本的な部分にミスがあったということなのでしょうか?

そもそもTIMSはJR東日本と三菱、AIMSはそれをベースに東芝といった感じで開発主体のメーカーが違ったと思うので知識の浅い私にはさっぱりです。不具合は不具合なので良かったと言うのは変なのですが、今後も似たようなトラブルは起こると思うので、この程度のトラブルで沢山の車両のソフト書き換えを経験出来たのは良かったのかもしれません。

車両の制御システムが複雑化しているので、今後も似たような事例が起きる可能性は高いと思います。

東上線を走る東武鉄道50000系51001F
東武鉄道初のATI搭載車50000系

余談ですが日立の列車情報管理システムはATIというのですが、これは独自仕様らしいので今回のようなEB装置の不具合は発生しなさそうです。そしてATIというとAMDに吸収された今は無きグラフィックボードメーカーを思い出しますよね。

※追記

西武鉄道・東武鉄道・小田急電鉄・京成電鉄でも同様のEB装置の不具合があり、対象は西武が216両・東武が特急を含めた102両・小田急が196両・京成が38両の先頭車両です。

西武や小田急は三菱電機製の情報装置を使っているのでわかるのですが、東武はTIMSや派生型のAIMSなどは使ってないと記憶していたので単純にTIMSどうこうって話ではなさそうです。なので、東武の場合は東芝製のモニタ装置・情報装置・CS-ATC/S装置のどれかの不具合なのか日立のATIにも不具合あるかだと思うのですが真相は分かりません。

私が考えていたこととは違うところに原因がありそうなので、いずれ情報を整理しなおして新しい記事を書きたいと思います。

※追記
2015年3月20日に西武鉄道はEB装置のプログラム更新が終了したと発表しました。

2014年10月9日木曜日

東海道線不通で佐川急便出荷受付中止を発表




佐川急便は東海道線が不通になり九州向けのJRコンテナが使用できないため関東方面から九州方面への荷物の出荷を一次停止しました。

近年トラックドライバーの高齢化や人材不足で鉄道貨物への期待が大きかっただけに残念なニュースです。
九月末にも東京貨物ターミナル発~吹田貨物ターミナル行きの列車を延長運転して福岡貨物ターミナル行きとする臨時列車の発表があったばかりでした。
スーパーレールカーゴに関しては不通になった場合は停車できる近くの貨物駅まで列車を走らせた後、佐川急便が迅速にトラックを手配して積み替える体制をとっていたはずなので、大阪までは何とか手配できたが九州方面までは手が回らなかったのかもしれませんね。

ちなみにヤマト運輸のホームページも覗いてみましたが、これちらは受付停止などは出ていないようです。
今後佐川に頼めなかった荷物が流れてくると思うのでそのときどうなるかは分かりませんが、こんな時でも輸送力を確保できているのは流石としかいいようがないですね。
大型投資だったCMでもよくやっている新しい物流拠点の処理能力が寄与しているのでしょうか?
ちなみにこの羽田だにできた物流センターは見学も出来るみたいなのでいずれ行ってみたいものです。

何にせよ一刻も早い東海道線の運転再開を願うばかりです。

2014年10月8日水曜日

貨物輸送の今後を考えさせる東海道線土砂災害




武蔵野線新座駅を通過するEF210形牽引の貨物列車
武蔵野線新座駅を通過するEF210牽引のコンテナ貨物列車

おととい通過した台風の影響で東海道線は3箇所で支障が発生し、そのうち一箇所の興津駅~由比駅に関しては運転再開の見込みが立つまでもう少しかかるようです。このことで東海道線を走る貨物列車も影響を受けて運休しているのですが、それはJR貨物が運行する列車の18.4%にあたる90本でコンテナ約11000個分の輸送力になります。北陸線周りで一部列車の迂回輸送が始まったものの東海道線の輸送力の7.2%にあたる800個分にしかならず、トラックでの代行輸送も開始する予定です。

近年の大規模迂回輸送と言えば東日本大震災を思い出しますが、あの時は使わなくなって留置されていた車両重量の軽いタンク車をかき集めたりして普段貨物列車の走らない陸羽東線などを経由して石油輸送を行ったりがありました。鉄道貨物の輸送区間は年々短くなっていることや、幹線を走ることを前提する貨物車両になることで貨物列車が走れる区間が減っています。これは鉄道輸送がトラック輸送などに対向できていないのとJR各社の線路を借りて走らせているのでJR貨物の立場が弱いことによるものだと思います。なので迂回輸送での対応は年々難しくなっています。

また、JR貨物は災害などの輸送障害などが発生した場合はトラック輸送や船舶での輸送で代行輸送が行えるよう対策をしていますが、今回の規模だとあらかじめJR貨物が用意したものだけでは難しいと思います。それでも物流業界はトラック運転手の不足などで貨物列車を必要としていないわけでもありませんので、いろいろなミスマッチの結果が今の状態なんだと思います。

今回は東海道線の一部区間が不通になっただけで大きな災害が起きたわけではありません。それでも大きなダメージが鉄道貨物を襲い、輸送業界全体でも無視できるレベルではないはずです。
この区間は南海トラフや富士山の噴火で鉄路に限らず更に大きな障害が発生してもおかしくない区間ですが、その割には迂回対策や代行輸送での対策が進んでいないよう私は感じました。なのでどのような対策が可能かいずれ調べてみたいと思います。

2014年10月7日火曜日

日程決定! 東上線 森林公園ファミリーイベント2014




今年も東上線森林公園ファミリーイベントが2014年11月16日に開かれました。

坂戸駅に到着する東上線100周年記念号
東上線100周年記念号として走る8111F+81111F

主な内容

・8111F+81111F臨時列車
・車両撮影会
・車庫見学(要応募)
・保守車両の実演
・車両洗浄体験乗車
・運転台・車両操作体験
・非常停止ボタン操作体験
・東武博物館花上名誉館長講演
etc...

例年通り森林公園駅そばにある森林公園検修区を一般開放し、そこがメイン会場となります。それに合わせて特別塗装の80000系8111F+81111Fを組み合わせた編成と50090系を使った臨時列車が運行されました。

イベントは盛況で、写真撮影会などは混雑が凄かったです。鉄道のイベントというだけあって、鉄道ファンの方が多いのは当然として、家族連れの方なども多く訪れていました。

個人的に注目したは臨時列車ですね。50090系にステッカーを貼った臨時列車は例年走っていますが、東上線の小川町~川越市間のATC化が実施されるので8111Fを使った臨時列車は最後となりました。なので、その列車を中心にイベントに参加してきました。

坂戸駅を発車するHikarie号
会場へ向かうため回送されるHikarie号
東上線8000系と並ぶHikarie号
越生線8000系ワンマン車とのツーショット

また、車両撮影会の車両に去年あったHikarie号などがありません。このイベントでは車両撮影会が毎回行われるのですが、普段は森林公園検修区まではやってこない東京メトロや東急の車両を特別に回送して展示したりします。

川越市以北を走る東急車メトロ車を狙って撮影することが出来るのはイベント時だけなので、を楽しみにしていましたが、今回は見ること出来ず残念です。展示車両は毎年変るので、2015年度に期待です。

※追記
Hikarie号が東上線で初めて「川越市~森林公園」間の営業運転を行いました。それは元旦に運行された「元町・中華街~森林公園」間運行された臨時列車です。

去年は通常カラーの東急5050系でしたが、今年はHikarie号が運用につきました。
東武東上線2015年度初電「みなと横浜 初日の出号」運転

TIMSの不具合による大規模なEB装置の異常




大宮駅に入線するE231系1000番台
対象の不具合を持つE231系1000番台

もうご存知かもしれませんがJR東日本がEB装置の不具合について発表がありました。不具合の内容は以下の通りです。

・同じノッチで継続して力行中にATCやATS-Pによりブレーキが作動すると、運転士の操作と誤認してタイマーがリセットされる
・不具合の対象車両はJR東日本保有先頭車両の35%にあたる先頭車両1548両
・原因はTIMSのEB装置を制御するソフトウェア
・対策はTIMSのソフトウェア書き換え

※EB装置とは、走行中に列車の操作を60秒間行わないとブザーが鳴り、5秒以内に何らかの操作かリセットスイッチを押さないと運転士に異常があると判断し非常停止ブレーキをかける装置です。

これがJR東日本から発表された内容ですが、気になったので調べたところもう少し詳しくわかりました。

1998年から不具合は発生しており対象車両は山手線や中央線を含むが新幹線は含まないとあったので、E231系900番台以降のTIMS搭載通勤車両が対象のようです。さらにこの不具合が発見されたのは今月2日の横浜線とあるので最新のE233系も不具合があるようです。そしてソフトウェアの更新にかかる期間は1年を見込んでいます。

直ちに運行に関わるようなものではなかったは幸いですが、JR東日本保有の先頭車35%が対象となる大規模な不具合になってしまいました。近年自動車などの様々な輸送機器で電子制御の複雑化による不具合が発生しています。デバッグ時に不具合が出ないよう対策を進めていても0にするのが難しいのが現状です。そして半導体性能の向上と低価格化で電子制御の複雑化に加えネットワークへの接続が一般化しているので、更なる問題の深刻がしばらく続くと思われます。

2014年10月6日月曜日

鉄道会社のメガソーラー参入のあれこれと怪しい話




東日本大震災における原発運転停止により政府が積極的に太陽光発電を推進することで、様々な業種からの太陽光発電事業への参入が行われていますが、鉄道事業者の間でも参入が相次いでいます。今回はそのことについて少し紹介したいと思います。

鉄道会社のメガソーラー参入3パターン


太陽光発電には当然日当たりの良い大きな土地が必要になるのですが、その土地を捻出するにあたり鉄道事業者の場合は大きく3つのパターンがあります。

1.車庫や大きな駅などの屋根の部分に敷設
2.新規に土地を取得し最初から発電目的とした場所への敷設
3.なんらかの事情で遊休地になった場所へ敷設

1は他では安価に利用する方法がなく日当たりも良好なので太陽光発電に利用するでまさしく有効利用といえるパターンです。

2はそのまんま新規事業としての太陽光発電を始めた場合です。

3はちょっと暗い理由で貨物事業の停止や合理化、計画頓挫により不要となった鉄道事業地跡、バブル期にリゾート目的などで取得した使い道のなくなった土地が多いようです。

面白いけど怪しい話


最後にちょっと面白いような怪しいような話があったので紹介します。それはフルークという企業が提案する線路の真ん中への敷設でメリットは以下の3つです。

1.整地などが不要
2.取り付け作業を鉄道会社社員が行いコストを削減
3.電化路線の場合は電気設備を流用できる

見た限りちょっと面白そうな話ですしNEDOやJR総研が関わってるようで、NEDOのHPでは実際に検証しているような記述もありました。しかし、企業方針のページにある過去の事業を見ると健康食品だの岩盤浴だのコンサルタント企業を名乗っているわりに実績が無く本当に実現できるかは疑問です。

こういった実績の無い企業が参入したり、鉄道会社のバブル期に取得したような土地が活用されたりするところに太陽光発電をとりまく環境の面白さと危うさを感じます。

2014年10月3日金曜日

進む鉄道用前照灯のLED化 HIDとの違いを知る




近年鉄道用のヘッドライトはHIDライトからLEDへの切り替えが進んでいます。その理由について紹介したいと思います。

東武東上線大山駅を通過する50000系51002F
東武東上線で一番早く前照灯が
HIDからLED化された50000系51002F
直江津駅停車中の485系3000番台
JR東日本では早くにHID化された485系3000番台

私がもっとも身近に感じている東武東上線でもHIDからLED前照灯への切り替えが進んでいますが、HIDでも十分明るいのに何故LEDへ切り替えるのでしょうか?

それはずばりメンテナンス性と消費電力です。

HIDとLEDでどうメンテナンス性と消費電力が違うのか

HIDの交換周期は1年程度なのですが早いときは3ヶ月程度で交換が必要なのに対し、LEDは10倍以上の寿命と予想されています。さらにHIDは電球が一つなのに対しLEDは複数のLEDを束ねて使っているので、一気に玉が切れるということが起こりにくいのです。最初に紹介した50000系の写真を見ていただけると分かりますが、複数のLEDを束ねて使う特徴を活かしてユニットの半分だけ点灯するなども出来柔軟な点灯方法を可能としています。

次に消費電力は輝度などの複数の要素があるので目安としてですが、同程度の視認性でHIDライトと比較すると70~80%の消費削減が見込めるようです。

また、既存車両がHIDからLEDに変っていることからも分かるように、配線の互換性を保ったまま簡単にLED化出来るようになっています。

ちなみに自動車のLED化は実用の観点以外に、前照灯配置の自由度によるデザイン性での採用などもあるようです。鉄道でも東京メトロ13000系やJR東日本E353系特急車両などは、今までにないライン型の配置で、デザイン性を高めた車両が出てきています。なので今後鉄道でもLEDを生かしたデザインが、増えていくのではないかと思います。

LEDが最終進化系ではない

LEDで前照灯の進化が終わるということはありません。自動車メーカーであるAudiが新たな種類のレーザーヘッドライトを採用して話題になったりました。このレーザーヘッドライトは文字通りレーザーを利用したものですが、レーザーをそのまま使うのではなくレーザーと蛍光体を組み合わせて使うものでLEDの輝度を上げるのが難しいことを打開するため生まれました。

今までの流れから考えると自動車の次に鉄道車両へ普及していく可能性が大きいと思います。

三菱重工が三原に総合交通システム検証施設開設




2014年10月2日に三菱重工は広島県三原市に総合交通システム検証施設「MIHARA試験センター(MTC)」を開設したと発表しました。

総合施設とあるように鉄道のほかにゆりかもめやリニモのようなタイヤ式・浮上式の実験線があります。近年日本の鉄道メーカー各社は海外輸出を目指しているので自社だけでなく広く利用出来るようにすると発表しています。

実験線概要

鉄道用
・周回試験線+小曲線試験線の構成
・周回試験線は一周3.2km
・バラス+スラブ軌道
・軌道は標準軌と狭軌の三線軌条
・盛土勾配軌道50‰
・時速100km/hでの走行が可能
・レールに欧州規格を採用するなどのグローバル仕様

その他用
・磁気浮上試験線(HSST)
・新交通システム試験線(AGT)

利用具体例

・車両、信号、運行管理などトータルでの試験
・RAMS規格やEMC規格等の対応
・海外輸出にあたって想定される事例への試験
・海外輸出向けのデモンストレーション
・輸出国の方を招いての技術研修
・技術開発

場所についてもう少し細かく触れるとJR呉線沿いの沼田川河口付近にある施設で、googleアースで見てもらうと分かりますが、試験線や建物を航空写真から確認することができます。利用例から見ても分かるように各種試験のほかに国外輸出を強く意識した施設です。

国内の試験線と言えば古くは北海道の狩勝実験線などがありましたが、現在は国分寺の鉄道総研に小規模なものがあるぐいらで、大きな規模のものは無かったと記憶しています。国内向け車両などであれば長い実績があることや試験線などを使用しなくても、導入を検討している鉄道会社と研究を重ねていくこともできます。

しかし、日本の鉄道関連会社の多くが進めようとしている海外進出や、まったく新しい技術の場合はそうも行きません。国内では海外規格の線路などがないので海外向けの試験は行えませんし、FGTのようなまったく新しい技術の試験はアメリカの試験線で試験を行うなど、非常に大変なものでした。さらに、これから鉄道を建設しようという途上国へ売り込む場合は、自由にデモンストレーションを行ったり、現地の方への教育を行う施設もあるほうが便利です。

また、鉄道は一社で全てを行うには、難しい規模の開発が行われることが普通です。その場合は、他社と共同で開発することになります。そういった理由からも三菱重工以外も広く使用できるようにし、他社の技術開発を進めることが三菱重工の利益にも繋がります。

直接利益を上げるというよりは、投資的な意味合いの強い施設です。私はこの施設が非常に意義のあるものだと思います。なので、今後の日本の鉄道の発展に寄与するこを期待しています。

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