2016年12月23日金曜日

JR2017年ダイヤ改正 北海道大幅変更・蓄電池車続々登場




2017年3月4日に実施されるJRのダイヤ改正より気になるものをピックアップしました。やはりJR北海道が一番大きな変更が行われています。
記事作成日: 2016.12.17/更新日: 2016.12.23

JR北海道

美々駅付近を走る789系1000番台
美々駅付近を走る
789系1000番台

789系投入でライラック復活

789系投入で「スーパーカムイ」が消滅し、「ライラック」と「カムイ」という名称となります。

北海道新幹線の運行開始で「スーパー白鳥」で使われていた789系が余剰となっており、この車両が札幌圏に投入されます。「スーパーカムイ」などで使われている789系1000番台が5両に対し、789系は6両が基本となっています。そのため789系を使用した列車が「ライラック」、789系1000番台を使った車両を「カムイ」とし、車両によって名称が変わります。

運行区間については、「ライラック」と「カムイ」は「スーパーカムイ」と原則同じとなります。

「ライラック」という名前は旭川~室蘭間で2007年まで走っていた特急の名称です。廃止直前などは札幌~旭川を結ぶ特急として運行していたので、その点でも分かりやすいと思います。

運行区間縮小で大雪復活

JR北海道では老朽化した車両を置き換えるべく、新型車両の投入を続けています。しかし、資金的に一気に置き換えることが難しいだけでなく、現在の保有車両数と同じだけ投入するのも難しい状況です。そこで車両を減らしても本数を維持できるように、一部特急列車も運転区間縮小が行われます。

札幌~網走間で4往復運行している「オホーツク」を2往復に減便し、旭川~網走間に特急「大雪」2往復が設定されます。この「大雪」は旭川で「ライラック」と接続するので、乗り換えで札幌へ行くことが出来ます。

札幌~稚内間では「スーパー宗谷」2往復と「サロベツ」1往復が運行されていますが、札幌~稚内間を走る「宗谷」1往復と旭川~稚内間の「サロベツ」2往復に変更となります。「サロベツ」については「大雪」同様に、旭川で「ライラック」に接続となります。

「ライラック」と接続する「大雪」と「サロベツ」ですが、現在の「オホーツク」と「サロベツ」と比べても札幌までの所要時間は同程度になります。

「大雪」という名前も、以前急行で使われていた名前です。こちらも復活した「ライラック」と同じく、以前は札幌~網走間だったのが縮小されての復活です。こちらいについては1992年のダイヤ改正で廃止されたので、「ライラック」のような紛らわしさは無さそうです。

美々駅など10駅廃止

千歳線美々駅、根室線島ノ下駅・稲士別駅・上厚内駅、釧網線五十石駅、函館東山駅、姫川駅、北豊津駅、蕨岱駅の10駅が廃止となります。

JR北海道の経営悪化で駅の見直しも進めていますが、今回の駅廃止は仕方ないというのが正直なところです。いくつかの駅について調べてみると、あまり悲惨な状況が分かります。なんと乗車人員の平均が0人の駅があるのです。この中では一日数人の乗車がある美々駅がマシという状況なのです。人が乗らなければ駅は要りませんし、乗車人員0人の駅の廃止については当然の流れなのではないでしょうか。

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JR東日本

蓄電池車量産開始

今まで烏山線で1編成のみ活躍していた蓄電池車EV-301系ですが、烏山線へ3編成の投入でキハ40系列が全て撤退します。

さらにJR九州の車両ベースの蓄電池車EV-801系の男鹿線での運行が予告されていましたが、2日2往復の運転に決まりました。運行開始日については、今後発表されます。

EV-301系によるキハ40系列の置き換えはだいぶ前から決まっていましたが、あまり大きな発表をしないダイヤ改正発表で公表されたので少し驚きました。これで関東圏で見れるキハ40系は無くなり、少し残念です。また、烏山線は後述する若松線と同じく蓄電池車のみで運行する初の路線となるわけですが、この実績が今後の普及にもかかわってくるので、今後も注目したいところです。

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JR東日本 新型蓄電池車EV-E801系男鹿線へ投入

さよなら485系定期列車

えちごトキめき鉄道に乗り入れる形で運行する、「糸魚川~新潟」間の快速列車が廃止となります。その代替として土休日のみE129系2両を使った「直江津~長岡」間の快速列車が運行されます。

「糸魚川~新潟」間で運行されている快速列車には、全国でもこの列車だけに485系が使用されていました。この列車の運行終了で、全国を駆け巡った485系の定期列車の歴史に幕が閉じられます。更に、近い将来485系自体も全廃となると予想されます。糸魚川~梶屋敷間にデッドセクションがありますが、この区間がえちごトキめき鉄道に移管された後は、この区間を貨物を除くこの区間を通過する電車はこの快速列車だけでした。北陸本線以来の歴史としても、区切りとなりそうです。

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JR東海

東海道新幹線「のぞみ・ひかり」の定期列車が全てN700Aとなります。

昨年N700系のN700A化工事も全車両完了し、JR東海保有の新幹線車両はN700Aと700系のみとなりました。今後はN700Aと新型車両N700Sの投入で700系が置き換えられる予定で、着々と東海道新幹線での700系引退が近づているのを感じます。

JR西日本

山陽新幹線デジタルATCへ

新幹線各路線のデジタルATC化が進み最後に残っていた山陽新幹線ですが、今回のダイヤ改正でデジタルATCとなります。新大阪~博多間で「のぞみ」「みずほ」が1分の短縮、「こだま」についてはなんと15分もの短縮となります。停止位置や速度制限までのブレーキの計算方法が変わるので、乗り心地についても向上します。

京都線・神戸線新快速12両化へ

本数の半分以上が8両編成の京都線・神戸線の新快速ですが、全ての列車で12両編成となります。1編成あたりでも1.5倍の輸送力になるので、なかなか座れない上に狭苦しい思いをすることも少し減りそうです。

可部線延伸へ

2003年に可部~三段峡間が廃止されましたが、可部~あき亀山として復活します。1.6kmの短い延伸ですが、ここ最近廃止ばかりの多い鉄道業界では明るいニュースです。

JR四国

他社のような大きな変化はなく、時刻の細かい変更など小規模な変化にとどまるようです。

JR九州

若松線も蓄電池車に

JR東日本とは別に設計・開発がすすめられた蓄電池車の819系が本格運行となります。これにより若松線で使用されているキハ40系系列が撤退します。

特急「かわせみ やませみ」運行開始

特急「かわせみ やませみ」は通常の特急と異なり、JR九州がD&S列車と呼ぶ観光を強く意識した列車です。そのため車両は古いキハ40系ベースとし、大幅に車内や外装を更新したものとなります。

運行区間は熊本~人吉間で、一日3往復の運転を予定しています。

JR貨物

増発・増結・延長運転などの輸送力増強が中心のダイヤ改正です。この流れで今も一日あたり二往復運行の多い「TOYOTA LONG PASS EXPRESS」が、正式に二往復体制となります。

JR貨物は車両の新造などもダイヤ改正のプレスで発表しますが、EH800形3両・HD300形5両にコキ107形413両と発表されました。EF210形やEF510形の増備が無いことから、EF81形やEF65形などのJR貨物所属の国鉄型機関車の動きは小さなものとなりそうです。

2016年12月9日金曜日

今年は減便 臨時電車「みなと横浜 初日の出号」運行




2016年12月8日に東武・西武・東急・東京メトロ・横浜高速鉄道の5社は、2017年1月1日に臨時電車「みなと横浜 初日の出号」2本を運行すると発表しました。昨年まで運行されていた「天覧山 初日の出号」は運行しません。

臨時電車で使用される東急電鉄5050系4000番台
臨時電車で使用される
東急電鉄5050系4000番台

2列車の紹介

「みなと横浜 初日の出号」は、2013年3月の東武・西武・東京メトロ・東急・横浜高速の5社直通が始まって以来、毎年元旦に運行されています。昨年までは元町・中華街発で飯能行きの「天覧山初日の出号」も運行されていました。毎年始発駅の鉄道会社以外の車両で運行されるのが特徴です。

東上線発「みなと横浜 初日の出号」

車両: 東急電鉄5050系4000番台
ダイヤ概要: 森林公園3:50→元町・中華街5:55

今年の車両は昨年とは違い、通常仕様の東急5050系4000番台となります。ちょっと残念です。

森林公園を3:50に出発し、臨時列車として東武東上線は各駅、東京メトロ副都心線・東急東横線武蔵小杉までは急行運転で運行します。5:31発の武蔵小杉から先元町・中華街までは、休日ダイヤの武蔵小杉発の始発列車と同じダイヤでの運行です。

2016年の「みなと横浜 初日の出号」で使われたSHIBUYA HIKARIE号
2016年の「みなと横浜初日の出号」
※関連記事(2016年の運行の様子)
3年目突入 「みなと横浜 初日の出号」「天覧山 初日の出号」運行

池袋線発「みなと横浜 初日の出号」

車両: 東急電鉄5050系4000番台
ダイヤ概要: 小手指3:58→元町・中華街5:29

こちらも昨年度と違い、東急5050系4000番台が使用されます。西武線内は快速運転、小竹向原から4:52発の渋谷までの副都心線内は急行、渋谷から5:29着の元町・中華街までの東横線・みなとみらい線内は特急運転です。昨年までは飯能始発でしたが、運転区間が縮小され小手指始発になりました。

保谷駅4:14発→池袋行きの各駅列車が、練馬駅で接続を行います。こちらは去年と同じです。


2016年12月6日火曜日

新型特急東武500系リバティを追いかけろ! 関東編




2017年春より運行開始する東武鉄道の新型特急500系リバティの甲種輸送が、12月2日~6日にかけて初めて行われました。そのうちの関東に入ってからのJR線と秩父鉄道を経由して東武鉄道へ引き渡されるまでを追いかけました。ちなみに関西編などはありません。

関東へは遅れて到着

神奈川県内を走行するEF66に牽引された東武鉄道500系リバティ
神奈川県内の様子
東海道線にて
今回甲種輸送されたのは、2017年春のダイヤ改正より運行を開始する500系電車です。3両3編成セットが回送されました。

DE10形に牽引されて川崎重工を2日に出発した500系は神戸貨物ターミナルで一夜を過ごし、翌日に吹田貨物ターミナルでEF66形100番台123号機にバトンタッチしました。

その後東海道線内の事故による遅延に巻き込まれ、途中で大きく足止めをくらいました。通常の貨物列車と違い各所で長時間停車を行う余裕を持ったダイヤが組まれていますが、結局稲沢で7時間も遅延したために関東に入っても1時間を越える遅延のまま走行しました。

横浜羽沢駅で一休み

横浜羽沢駅に停車中の東武鉄道500系
横浜羽根沢駅停車中の500系
関東圏に入ってからは一つ目の長時間停車駅である東海道貨物線の横浜羽沢貨物駅にて、半日ほど停車します。ここで吹田から牽引してきたEF66形とはお別れです。

横浜羽沢駅に停車中の東武鉄道500系

停車しているの線路は、毎度様々な甲種列車が留置される屋根付きの場所です。貨物駅なのであまり良く見えるわけではありませんが、近くの道路などから停車している様子を見ることが出来ます。

熊谷貨物ターミナルへ向けてラストスパート

JR貨物EF65形に牽引され東海道貨物線を走る東武鉄道500系
横浜羽沢からEF65形へ
東海道貨物線にて
横浜羽沢駅からはJR貨物EF65形2000番台2117号機にバトンタッチです。横浜羽沢駅からはこの日の執着地である熊谷貨物ターミナルまで、小規模な時間調整を除きノンストップで走りぬけます。東海道貨物線・武蔵野線・高崎線を経て熊谷貨物ターミナルまで、無事走り抜けました。

JR線内の動画
4K解像度にて収録


秩父鉄道へバトンタッチ

デキ100形に牽引され秩父鉄道三ヶ尻線を行く東武鉄道500系
デキ100形に牽かれ
三ヶ尻線を行く
熊谷貨物ターミナル駅で一晩過ごした東武500系は、翌日の朝に秩父鉄道へ引き継がれ東武線を目指します。武川駅でのスイッチバックと羽入駅で電留線に押し込む関係で、プッシュプルもどきの前後に機関車が連結した形になります。この日はデキ100形108号機とデキ500形506号機が担当しました。

東武鉄道へ引き渡しへ

羽生駅電留線へ押し込まれる東武鉄道500系
推進運転で電留線へ押し込まれる
羽生駅に到着すると、まずは東武動物公園側の機関車が切り離されます。その後羽生駅の電留線に押し込むため、推進運転でゆっくり進みます。

切り離し作業を行う秩父鉄道デキ100形と東武鉄道500系
デキ100形との切り離し作業
電留線の奥まで目いっぱい押し込んで停車した後は、伊勢崎よりの機関車を切り離します。これが終わると、夜までは羽生駅に停車をします。

東武500系の養生を剥がす川崎重工の方
養生を剥がす川崎重工作業員の方
羽生駅到着後は東武鉄道職員の方が列車の各種点検を行っていました。床下機器の蓋を開けチェックをしたり、車両に登りパンタグラフの状態の確認などを行っていました。添乗してきたと思われる川崎重工職員の方は、輸送中の汚れを防ぐ養生を剥がす作業を行っていました。

これらは深夜の自走回送に向けた準備だったようで、この日の深夜には羽生駅を出発し南栗橋にある車両基地「南栗橋車両管区」まで自走していきました。

秩父鉄道線内から東武線内までの映像
4K解像度で収録

大きな遅延などもあったので輸送に関わったJR各社・東武・川崎重工の職員方は、仕事とは言っても大変苦労されたと思います。今後は各種試験を行った後に乗務員訓練を経て、来春の運行開始に繋がります。苦労された方々の仕事が報われるよう、今後の東武500系の活躍に期待して終わりたいと思います。

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甲種関東追跡! 東武70000系日比谷線直通用通新型車
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2016年11月25日金曜日

新駅「東武ワールドスクウェア駅」 2017年夏開業




東武鉄道は2016年11月25日に東武鬼怒川線の新駅として、東武ワールドスクウェア駅を開業すると発表しました。


東武ワールドスクウェアの目の前に

開業時期: 2017年夏
設置区間: 小佐越~鬼怒川温泉間

東武ワールドスクウェア駅は東武鬼怒川線の小佐越~鬼怒川温泉間に設置され、2017年夏より営業開始の予定です。構造は1面1線の駅です。プレスによると東武鉄道で10年ぶりの新駅だそうです。

東武沿線に住んでる方は「とおーぶーわーるどすくうぇあ~」のCMで知ってるかもしれませんが、東武鉄道は「東武ワールドスクウェア」というミニチュアのテーマパークを運営しています。この施設は東武鬼怒川線のすぐ横にはあるものの、最寄り駅が小佐越駅で800mほど歩く必要がありました。今回の新駅開業で、駅近徒歩0分といった感じになります。

産経新聞によると特急リバティも停車する予定だそうですが、おそらくSLを含めた全列車停車になるのではないでしょうか。

2016年11月19日土曜日

銀座線1000系 特別仕様車を二編成導入




東京メトロは2016年11月18日に銀座線開業時に運行していた車両を模した特別仕様車を、2017年1月より順次2編成運行すると発表しました。

浅草駅に到着する銀座線1000系
現在運行中の通常仕様の1000系

旧1000形のデザインがよりリアルに

導入車両数: 6両×2編成=計12両
運行開始時期: 2017年1月中旬より

現在銀座線では1984年より運行開始した01系を置き換えるべく、2012年より運行を開始した1000系が順次導入されています。この1000系は銀座線開通当初に運行していた、同名の車両1000形(以後旧1000形)を模したデザインとなっています。

今回の特別仕様車は「伝統×文化の融合」というコンセプトでリニューアルを進める銀座線で、「伝統」のコンセプトで通常運行・イベント時に楽しめる車両として製造されます。

導入される特別仕様車はより旧1000形に近づけたものとなり、この2編成の導入で01系の置き換えが完了する予定です。

運行は順次開始する予定です。1編成目の1139編成が2017年1月中旬より、2編成目の1140編成が2017年3月中旬を予定しています。

凝った特別機能も


外観-ライト・塗装・デザインの変更

通常の1000系のヘッドライトは中央に四角い2灯タイプが使用されており、旧1000形というよりは2000形などに近い印象のものでした。これが丸形の1灯タイプに変更されます。テールライトも丸形のものから、鍵穴型に変更されます。

車体の塗装はラインカラーの帯も廃止し、窓枠や乗務員用の握り棒なども含め徹底的に黄色く塗装します。終電靴と呼ばれる電気を受電する部品も、当時に近づけ赤く塗装されます。

1000系ではボディにアルミを使用し、凹凸の少ない滑らかなボディを実現しています。一方旧1000形では当時珍しかった鋼鉄を使用し、溶接などが未発達のため窓回りの強度を確保するために「ウィッド・シル/ヘッダー」とよばれる補強板をリベッドで打ち付けています。そのため特別仕様車は、「ウィッド・シル/ヘッダー」風の装飾を施します。ちなみにですが「ウィッド・シル/ヘッダー」は、JR東日本がイベント用に運行する旧型客車で今でも実物を見ることが出来ます。

内装-室内灯・手すり・化粧板の変更

室内灯に大幅な変更が加えられます。1000系では室内灯に白色LEDを採用していますが、特別仕様車では調光可能なLEDが採用されます。調光機能はご家庭で使用されてる方も多いと思いますが、LED電球の色を白・青・電球色などにする機能です。おそらく運行時の白熱灯風の色合いを出すためと思われます。

そして室内灯には特別な仕掛けがあり、ポイント通過時に電気が消える機能があります。銀座線の古い車両では、室内用の電源を供給するシステムが今と違い、ポイントを通過する歳に電気が消えてしまいました。その状態をイベント時に再現するために、今回の機能が搭載されました。プレスによると、最後まで運行した電気の消える車両は、1993年まで運行した2000形が最後となっています。

室内灯が消えると真っ暗になってしまうので、その時のためについていたのが予備灯です。この予備灯も再現されます。

旧1000形のボディこそ鋼鉄ですが、室内の座席などは木製でした。特別仕様車では木目調の化粧板で、木製に近い雰囲気とします。もちろんコストや整備性の問題もあるのでしょうが、地下鉄の厳しい耐火基準的にも木目調が精一杯と想像すると、ちょっと残念です。

旧1000形ではリコ式と呼ばれる跳ね上げタイプのつり革が使われていました。特別仕様車では、跳ね上げ機能はないものの、形状は近づけたものとなります。

その他にもステンレスの握り棒や車両番号・製造者銘板も真鍮風のものとなります。

2016年11月8日火曜日

マルチドア対応ホームドア「どこでもドア」実証試験へ




2016年7月12日に京浜急行は三菱重工交通機器エンジニアリング製のマルチドア対応ホームドア「どこでもドア」を三浦海岸駅で2016年秋ごろより1年間実証実験を行うと発表しました。
記事作成日: 2016.07.12/記事更新日: 2016.11.08

京急久里浜線三浦海岸駅に設置されたどこでもドア
10月24日より試験を開始した
どこでもドア


どんな扉でも大丈夫

「どこでもドア」は三菱重工交通機器エンジニアリングが開発したマルチドア対応というタイプのホームドアで、2・3・4扉と国内で運行する一般的なタイプの扉数全てに対応するよう設計されています。さらにこの柔軟性を生かし、ある程度の列車の停止位置のズレに対応することが出来ます。

現在実用化されているホームドアは基本的に決まった扉数のドアしか対応できず、様々なドア数に対応できれば多くの路線でホームドア設置可能駅は大幅に増えます。

現在京浜急行では羽田空港国際線ターミナル駅に3・2扉用のホームドアが設置されているだけで、他の駅には設置されていません。空港線に入線する乗り入れ車両や、2扉3扉の京急車については3つの扉のホームドアで対応可能ですが、4扉の800形が運行する区間ではホームドア設置が難しい状況です。

現在設置駅が一つであること、今回の実験結果でホームドア設置を含むホームの安全対策をするというのは、その辺りがあるようです。

10月24日より稼働開始

稼働時の様子

今回の実験では京急久里浜線の三浦海岸駅の下りホーム最後尾1両分で、2016年10月24日より実証実験を開始しました。

ホームドア「どこでもドア」のドア
大型の稼働ドアが採用されている
ドアの形状としては東京メトロ東西線九段下駅で試験が行われている、ワイドタイプのホームドアに似ています。1両あたりあるうち三つある扉のうち、2つがこのタイプの大型のものです。中央部については一般的なホームドアの扉とほぼ同じです。構造が複雑化・大型化しているため、開閉時にかかる時間は延びてしまっているようです。

どこでもドアの裏側
反対のホームよりみた裏側
扉を大型化した分駆動部などは比較的コンパクトにまとめられているようです。上の写真は反対のホームよりみたところですが、機械部分が入っていると思われるボックス部が意外と小さいのが分かります。

京急品川駅など朝ラッシュ時はとても混んでおり、特に北品川よりホーム端などはホームドアがあったほうが良いと思います。ただ、今回の「どこでもドア」の様子を見る限り、京急の使用環境ではまだまだ改良の余地があると思います。

最初にも書きましたがドアが大きくなった分、開口時の時間が伸びてしまっています。最近はホームドアの実績も増えてきたので、鉄道各社はホームドアと列車のドアをほぼ同じタイミングで閉めることで時間を節約しています。九段下のワイドドアタイプにも言えることですが、ドア幅が大きくなるとその手段が使えなくなります。しかも、ワイドタイプのホームドアが求められる駅は非常に高頻度な列車運転が行われていたりします。そう考えると、まだまだ改善が必要なのではないでしょうか。

2016年11月6日日曜日

銀座線2区間で11月に終日運休 珍しい逆走運転も




東京メトロは2016年9月13日に銀座線二区間で切り替え工事のための運休を行うと発表しました。

溜池山王行きの銀座線1000系電車
臨時で設定された
溜池山王止まりの電車


運休は2区間で計2回4日間

・渋谷~表参道 間
・青山一丁目~溜池山王 間

今回運休になるのは「渋谷~表参道」間と「青山一丁目~溜池山王」間で、11月5~6日と11月19~20日の計2回4日間を予定しています。万が一諸事情で工事が中止になった場合は、11月12~13日と11月26~27日に工事が実施される場合があります。

運休にならない「表参道~青山一丁目」間と「溜池山王~浅草」間では、運転時刻・本数を変更して運行します。

時間帯にもよりますが「表参道~青山一丁目」は12~22間間隔での運転、「溜池山王~浅草」間が3~15分間隔での運行となります。また、他社線での振り替え輸送も実施される予定です。

運休の理由は渋谷駅の工事

今回の運休の理由は渋谷駅の大規模工事のためです。渋谷駅では東急・JR・東京メトロの3社も含んだ大規模な改良工事を実施しています。その一環で銀座線渋谷駅のホームも、移設した上で新設されます。そのために必要なスペースを確保するために線路を若干移動させるのですが、そのための線路切り替え工事のために運休となります。

珍しい逆走運転も

「浅草~溜池山王」間の動画

「浅草~溜池山王」間については、行先こそ珍しいものの一般的な方法で折り返し運転が行われました。浅草駅については元々終着駅であるのでいつも通り方法でした。溜池山王駅については浅草から到着した列車は溜池山王渋谷寄りにあるポイントで転線したのちに、反対側ホームから発車していきました。

「表参道~青山一丁目」間の動画

一方「表参道~青山一丁目」間では、珍しい運行方法が行われました。「表参道~青山一丁目」には転線するためのポイントがないため、一般的な折り返し運転が行えません。なので、渋谷方面と浅草方面にそれぞれ列車を一編成づつ配置し、単線扱いによる折り返し運転が行われました。

例えば浅草方面B線の列車の場合、表参道を発車し青山一丁目に到着します。ここで客扱いをせずに、表参道まで逆走して回送します。そして表参道に到着後、青山一丁目行きとして再度客扱いをします。反対方向の渋谷方面は、この手順とまったくひっくり返しのことをします。

なので、お客さんにとっては表面上は。いつも通り運転しているように見えます。しかし、実際は複線を単線扱いにして2編成の電車を使い、本来の方向と同じ場合は客扱いして、逆方向の時は客扱いせずに回送して、いつも通りにみせかけているだけなのです。

2016年10月20日木曜日

小田急新型特急70000形発表 LSE廃車か?




小田急電鉄は2016年10月20日に新型特急70000形を、2018年3月より運行開始する予定と発表しました。

オレンジの車体にボギー台車

車両形式: 70000形
導入編成: 7両×2編成
編成定員: 400名(全席指定)
製造会社: 日本車両
製造費用: 40億円

主な車両の特徴を紹介します。車両全体をオレンジに塗装し、側面窓上部を在来特急より大型化し先頭車両にはロマンスカーの特徴展望車を設けます。VSEで前方の映像をカメラで撮影し他の車内のモニターで見られるようには今もなっていますが、車内Wi-Fiを装備することでインターネットの他に展望ライブ映像の配信を行います。

在来線特急車両でも左右の振動を減らす「アクティブサスペンション」ダンパーの装備は珍しくありませんが、電子制御でダンパーの硬さなどを制御し更に振動を減らす「電動油圧式フルアクティブサスペンションダンパー」を編成全車両に採用します。小田急によると、在来線量産車での編成全車両に採用するのは国内初です。

台車は連接台車ではなく、一般的なボギー台車となります。最近の小田急車で採用されている、編成滑走制御やSiC素子、LED照明なども採用します。

製造は他の小田急特急と同じく日本車両です。特急車で製造車両数が少ないこともあり、編成あたり20億円・1両あたり2.75億円と高めになっています。

車両は2017年11月に、運行は2018年3月を予定しています。

7000形 LSEは廃車か?

現在運行を行っている車両で最も古い特急車両は、1980年より製造された7000形 LESとなっています。この車両は2編成が運行を行っています。今回製造される70000形の編成数が2編成であることを考えると、プレスでの正式発表はありませんが2017年度いっぱいで7000形が運行終了になるのが濃厚そうです。車体がオレンジであるのも、7000形を意識したのでしょうか?

2016年10月7日金曜日

関東から一番近い秘境路線? JR只見線を乗り通す




青春18切符が余ったので9月の頭頃に只見線を乗り通してきました。その時の様子をレポートします。

只見線会津川口駅停車中のキハ40系
会津川口駅停車中のキハ40系

只見線とは?

只見線は「新潟県小出駅~福島県会津若松駅」を結ぶ、全長135.2kmのローカル線です。2016年10月現在、残念なことに「只見駅~会津川口駅」間が、2011年7月の台風の影響で鉄道での営業が運休となっています。しかし心配はいりません。運休区間はJR東日本が代行バスと呼ばれる、鉄道路線と同等扱いのバスを走らせているので、全線に渡り乗り通すことが可能です。

関東から一日で回れる

関東からの出発であれば、只見線は一日で乗り通すことが出来ます。モデルルートとしてJRの普通列車を使ったルートで見てみましょう。

上野駅6:26発→上越線etc...経由→小出13:10発→只見線→会津若松18:12発→東北線etc...経由→上野23:38着

途中の細かい乗り継ぎは省きましたが2016年10月現在のダイヤでも、普通列車を使って乗り通すだけであれば、関東から1日で可能です。途中の代行バスも青春18きっぷが利用できるので、18きっぷを使って一日で格安に乗り通すことも可能です。お金や時間に余裕があるのであれば、新幹線や途中宿をとってゆっくり観光すること良いでしょう。只見線は関東から最も近い秘境路線と言えるのではないでしょうか?

小出~只見間

只見線小出駅停車中のキハ40系
小出駅停車中のキハ40系
今回私は小出駅から乗り通すことにしました。小出駅で私を出迎えてくれたのは、新潟色のキハ40系でした。今でも多くの路線で走っている車両ですが、少し前に比べればだいぶ数を減らしている車両です。

只見線小出駅乗車時の車内
小出駅乗車時の車内
13:10発の列車に早速乗り込みます。この日は平日だったので予想通り車内はあまり混んでいませんでした。グループでないお客さんがボックス席に一人ずつ座っても、車内が埋まらない程度の混雑です。

車内は十分に清掃がされており、車両こそ古いものの、混雑もなく快適な車内です。途中下車せず乗り継いでいくのであれば、途中食料などを買う時間はありません。快適な旅を楽しみたいのであれば、小出出発前にあらかじめ買い込んでおくことをお勧めします。

只見線の車窓
只見線の特徴として、ひたすら川沿いの山間を走ることです。小出駅付近の市街地を抜けると、すぐに沿線は田舎の雰囲気になります。

小出駅まで乗車してきた上越線とは一転、乗り心地もローカル線特有のものです。線路自体が上越線のような幹線区間より貧弱なため、乗り心地は良くありません。只見線で使われているキハ40系には、乗り心地のあまり良くないコイルばね台車の車両と比較的良い空気ばね台車に車両があります。この日私がのった車両はこいるバネの車両で、なかなかの揺れっぷりです。

乗り心地は確かに良くはないのですが、20mレール特有の子気味良いジョイント音と揺れっぷりで、雰囲気は最高です。まあ、毎日乗る地元の方は嬉しくないでしょうが…

只見線の只見付近の車窓
只見付近の車窓
列車はひたすら山間を走り続けます。40分ほど走り続けて、只見駅一個前の大白川駅を出発します。このころには山間と言っても雰囲気が変わりはじめ、川の様子も険しくなってきます。更に驚くべきことに、「大白川駅~只見駅」間の乗車時間は約30分です。普通列車で通過駅もなくこの時間なので、他の路線ではなかなか味わえません。

只見~会津川口間

只見線只見駅停車中のキハ40系
只見駅停車中のキハ40系
小出駅から1時間20分ほどで、最初の乗り継ぎ駅只見駅に到着します。体感ですが、半分ほどのお客さんが下車したようです。

ここらは不通区間なので、バスに乗り換えます。ここで待っていたのはマイクロバスです。車種は日野の「リエッセ II」です。細かい定員は分かりませんでしたが、定員が最大タイプの車両でも29名なので、鉄道に比べるとだいぶ輸送力が劣るのが分かります。

乗り換え時間は数分とトイレに行く暇もないぐらい短いものです。マイクロバスは乗り継いだ客で満員でした。乗った方全員が会津川口駅までの乗り通しで、途中乗降するお客さんはいませんでした。明るく運転が丁寧な、中年の女性運転手の方が印象的でした。

只見線不通区間
バスより撮影
ここらはダム湖に沿って会津川口駅まで向かいます。只見線というと、ダム湖の上にかかる橋を走る写真をご存じの方も多いと思います。不通区間はダム湖に非常に近い場所を走っており、多くの鉄橋が流されしまいました。乗っても外から眺めても美しい水と鉄道の景色ですが、それが仇となって不通になってしまったのは悲しい限りです。

只見線不通区間集落を跨ぐ鉄橋 バスより撮影
集落を跨ぐ鉄橋
鉄橋の手すりが歪んでいるが分かる
台風から5年の月日が流れたわけですが、放置された線路の痛みがだいぶ激しくなっています。拡大すると分かりますが、鉄橋の手すりは歪み線路は草が生え放題です。自治体との調整が進まず手つかずの状態になっています。どうにか復旧されればよいのですが。

会津川口~会津若松間

只見線会津川口駅停車中のキハ40系
会津川口駅停車中のキハ40
バスの旅も1時間10分ほどで終了です。ここでもせかせかと乗り換えさせられます。会津川口駅で待っていたのもキハ40系です。東北地方で多く見られるグリーンを貴重としたカラーリングです。

小出駅から乗ったキハ40は比較的整備されていましたが、こちらについてはダメダメでした。いきなり座席が5cmぐらい落下してびっくりしました。どうやら壊れて据え付けが悪くなっていたようです。

只見線会津川口付近
川のほとりにある会津川口駅を抜けると森の中を走ります。位置的には川のすぐの側を走っているのですが、景色としては森でちょっとつまらない風景が続きます。こんな様子なので、お客さんも殆ど乗り込んできません。

只見線の車窓
しばらく走ると山間を抜けて会津盆地に入ります。景色は一変して、水田やソバ畑が広がります。ちょうど日が差してきて、とても美しい景色でした。もうしばらくすると、帰宅する高校生たちで車内はいっぱいになり賑やかになりました。そのまま喧騒に包まれ、終点の会津若松駅へ到着しました。

率直に言って全線の復旧は厳しいでしょう。乗るなら行ける時にという気持ちで乗りに行ったほうが良いと思います。そして、そういった形でも人が乗れば風向きも変わるかもしれません。都心から最も近い秘境路線、是非乗りに行ってみてはどうでしょう?只見線もきっと皆さんを待っています。

2016年10月5日水曜日

14系甲種輸送レポート 秩父鉄道~東武鉄道間




2016年9月28日~10月5日にかけて、東武鉄道向けの12系・14系甲種輸送が実施されました。そのうちの、10月4日分についての秩父鉄道内デキ牽引から東武鉄道内8000系連結までをレポートします。

羽生駅で停車中の東武8000系と連結した14系
14系と連結する東武8000系

JR四国から熊谷貨物ターミナルへ

武蔵野線を走る
12系・14系客車の映像

東武鉄道は2017年夏より運行開始予定の蒸気機関車の運転に向けて、JR四国より客車6両を購入しました。甲種輸送用の牽引機は青いEF65形2000番台2139号機で、寝台特急瀬戸風デザインのヘッドマークを装着し、12系・14系のカラーリングと相まってブルートレインを彷彿させる編成でした。

9月28日に香川県多度津駅にて、JR四国よりJR貨物へ車両が引き渡されました。その後2日をかけて埼玉県熊谷貨物ターミナルまで走行しました。牽引車両はJR区間全てを2139号機が牽引しました。

ダイヤとしては下松からの甲種とおおよそ同じで、東海道線区間は日中の走行となり、多くの鉄道ファンがつめかけました。

熊谷貨物ターミナルで小休止

熊谷貨物ターミナル駅留置中の12系・14系
熊谷貨物ターミナル駅留置中の12系・14系
熊谷貨物ターミナル駅に9月30日の未明頃到着後、翌日の朝に6両から3両づつに車両が分割されました。その後特に動きはなく、9月30日~10月2日の3日間熊谷貨物ターミナル駅で留置されました。

四国より12系・14系を牽引してきた2139号機は、9月30日の午前中に無動力にて回送されて行きました。

秩父鉄道を経て東武鉄道へ

12系・14系の編成が10月3日に、14系のみの編成が4日に熊谷貨物ターミナルより秩父鉄道を経由して東武鉄道へ輸送されました。

三ヶ尻線を走るデキ500形牽引の14系客車
三ヶ尻線を走るデキ500形牽引の14系客車
秩父鉄道が輸送を担当する区間は、「熊谷貨物ターミナル駅~三ヶ尻線~武川駅~秩父本線~羽生駅」までとなります。途中武川駅で進行方向が変わるのと、羽生駅で客車を所定の位置まで押し込む関係で、秩父線内は電気機関車でサンドイッチする形で走行します。車両最後尾の機関車は、パンタグラフを下して無動力での連結です。私が撮影した日は、前後ともにデキ500形でした。

秩父線内のダイヤも60000系など本線方面の新型車両の甲種輸送ダイヤと、おおむね同じ時間での運転となったようです。

バックで羽生駅構内留置線へ進むデキ500形と14系
バックで羽生駅構内留置線へ進むデキ500形と14系
14系が到着する前に14系を牽引するための8000系が、羽生駅まで回送されてきました。8000系はすぐさま折り返し、羽生駅構内の留置線の一番奥まで移動し14系の到着を待ちます。

羽生駅に到着後すぐに、伊勢崎線浅草寄りのデキが切り離されます。そのまま秩父線影森寄りのデキが、羽生駅構内の留置線中ほどまで押し込みます。

羽生駅構内での東武8000系と14系の連結
東武8000系と14系の連結
留置線に停車していた東武8000系が14系と連結後、影森寄りのデキが切り離されます。その後8000系が留置線の奥まで14系を引っ張り込み、後から回送されてきた東武800系を影森寄りに連結して、日中の作業は終了となります。800系を連結した位置から動かさず、夜まで留置となりました。連結内容としては最低限のもので、ブレーキホースの接続と渡り板を置くだけでした。

電車と客車の連結が非常に珍しいことなどもあり、平日にも関わらず羽生駅近辺は鉄道ファンでごった返していました。

秩父鉄道→東武鉄道間
10月4日分甲種輸送の映像

ここまでの秩父鉄道線内デキ牽引から東武線内8000系連結までは、映像としても撮影しました。お時間のある方は是非見てみてください。

南栗橋へは深夜の回送

電車と客車の連結という非常に稀なケースなので、当然一般車両の走る営業時間帯には回送が出来ません。そこで、2日に分けて終電後の回送となりました。終電後に羽生駅を出発して、日中連結した8000系が車庫のある南栗橋まで回送していきました。

関連記事
14系二度目の甲種輸送レポート JR北海道から東武鉄道へ

2016年9月30日金曜日

JR西日本 三江線廃止2018年に廃止へ




2016年9月30日に廃止が発表された三江線について、廃止に至った現状なども踏まえて簡単に紹介したいと思います。
記事作成日: 2015.10.16/記事更新日: 2016.09.30

三江線とは?

三江線(さんこうせん)は芸備線三次絵駅(広島県三次市)から山陰本線江津駅(島根県江津市)108kmを結ぶ、JR西日本のローカル線です。地図を見ていただくと分かりますが山の中をひたすら走る路線で、都市間輸送というよりは地域輸送が主です。例えば三次駅~江津駅の移動の場合、自動車であれば高速を使って1時間30分・下道で2時間ですが、三江線を使うと早い列車でも4時間を切るぐらいの時間がかかってしまいます。

こうした路線の環境から輸送密度は非常に低く、2014年度は1キロあたり50人という数字でした。それを打破すべく沿線市町村は利用促進活動などを行っていますが、あまり改善していないのが現状です。

ローカル線と言えば国鉄型などの古い車両を思い浮かべる方も多いと思いますが、使用車両はJR発足後に製造されたキハ120形です。この車両はJR西日本のローカル線用16m車で、レールバスの流れを汲む車両です。JR西日本の様々な地区で運転されている車両なので、マニア向けの人気で集客が期待できる車両ではありません。

全線廃止報道へ

そんな2015年10月16日に中持ち上がった廃線の報道ですが、内容としては部分的な廃線ではなく全線の廃線です。これは意外な話だと思いました。

と言うのも2013年の台風で江津~浜原間50.1kmが被災し、2014年7月に全線復旧をしたばかりでした。このときの復旧費用は自治体も4割ほど払っていて、費用面での協力もある程度なされている状況でした。近年自然災害などで廃線することがよくありますが、その場合は輸送密度が低くJR単独での復旧は厳しいので自治体に支援を求めるものの自治体も厳しい財政で支払えず、結果廃線となるのが多いパターンです。

もちろん日ごろの営業にも費用はかかるので仕方ない面もありますし、長い目で見れば廃線を免れない路線の一つだと思います。しかし、復旧費用の援助や鉄道利用の促進などがJRローカル線としては比較的しっかり行われている上に、復旧から時間も経たずにここまで大胆な廃線の話が持ち上がるのは珍しいと思えます。

2018年4月1日廃線へ

廃線報道から約1年が経った2016年9月30日に、JR西日本より正式な廃止発表がなされました。JR西日本の主張を簡単にまとめると、「旅客流動は通院や買い物など市町内主体の距離が短いものが主体。元々輸送密度が微かになっている上に、5年間利用促進活動も行うも旅客の減少が続いている。自然災害のリスクが高まっており、復旧時のコストが見合わない。」などとしています。

繰り返すようになりますが、三江線は全国的に見ても赤字が酷い路線です。廃線自体は避けられなかったとは思います。それでも自治体も努力は続けていたので、もう少しだけ頑張れなかったのか?とは思ってしまいます。

そういった個人の感情抜きにして考えると、三江線の赤字が相当酷かったこと、経営に余裕が無いわけではないJR西日本としても、区切りを入れざるえなかったのが現状です。私たち鉄道ファンにはもう出来ることは殆どないですが、三江線の最後に向けて何か花道が作ってやれないかとぼんやり思うばかりです。

2016年9月28日水曜日

東武鉄道 特別塗装特急「日光詣スペーシア」運行




2015年3月26日に東武鉄道は日光東照宮四百年式年大祭を記念して特別塗装の特急「スペーシア」を4月18日から運行すると発表しました。
記事更新日: 2016.09.28

特別塗装車概要

伊勢崎線小菅駅を通過する東武100系特急スペーシア
東武100系特急電車
サニーコーラルオレンジの編成

名称: 日光詣スペーシア
使用車両: 100系特急電車1編成
備考: 車両側面に「日光詣エンブレム」を掲出

「スペーシア」の愛称で親しまれている100系特急は、紫を基調とした「雅」・スカイブルーを基調とした「粋」・「サニーコーラルオレンジ」の3種類の塗装が三編成づつ運用されています。

そのうち「サニーコーラルオレンジ」の中から1編成の塗装を変更して特別編成とします。白色の部分を薄い金色・ブルーのラインを鮮やかな朱色・オレンジの部分が黒色に変更されます。

1・6号車には東照宮にある有名な装飾の「眠り猫」と「三猿」をデザインした「日光詣エンブレム」が掲出されます。車内のヘッドカバーも金色に合わせて色に変更されます。

伊勢崎線堀切駅を通過する東武100系日光詣スペーシア
JR非直通車の特別編成
実際に撮影してきたときの写真です。本当に光っています。金色ではありませんが、カメラの露光設定に注意が必要なほど晴れの日は光ります。

東武鉄道ホームページで毎週運用表が公開されているので、狙っての乗車・撮影が可能です。保守などで運休する日もありますが、ほぼ毎日運行しているので休日・平日問わず撮影が可能なことが多いです。本当に異彩を放っている車両なので、一目見てみるだけでも損は無いと思います。

日光東照宮四百年式年大祭

調べてもいまいち理解できなかったのでぼんやりですが簡単に紹介します。

徳川家康が東照宮に葬られて2015年で400年です。式年大祭という行事は50年ごとに行われており、今回は400年目の開催となります。2015年5月17日~19日の期間で開催されました。

JR直通車でも登場

2015年7月18日からJR直通編成にも「日光詣スペーシア」が登場すると、7月9日に東武鉄道が発表しました。1編成目で行われた塗装・エンブレム・ヘッドレストの交換以外に、6号車個室の壁も金色にになります。

スペーシアに使われている東武100系は、9編成あるうちの3編成のみがJR乗り入れ対応装備を搭載しています。4月18日から運行を開始している特別塗装になった第3編成には、JR乗り入れ装備を搭載していないために、JRへ乗り入れることが出来ませんでした。

運行初日にあたる7月18日運行の臨時特急スペーシア11号では、栃木~下今市間で記念乗車証が配布されました。


台鉄「自強号」も金色に

東武鉄道は台湾鉄路管理局(台鉄)と鉄道友好協定を締結していますが、その一環として日本でいう特急にあたる「自強号」に使用されてているE1000形1編成が「日光詣スペーシア」を模して金色にラッピングされます。期間は2016年10月3日より6か月間です。

これに合わせて東武鉄道は「日光詣スペーシア」の側面に記念エンブレムを2016年10月3日より6ヶ月間掲出します。使用編成は103編成で、東武線内のみの運行を行う編成です。

2016年9月13日火曜日

寝台特急カシオペア 6月から団体臨時運転開始




JR東日本は2016年4月6日に寝台特急カシオペアの臨時運転について正式に発表しました。6月4日からは運行を開始しました。
記事作成日: 2016.04.06/記事更新日: 2016.09.13

上野駅に到着する寝台特急カシオペア
寝台特急カシオペア

ルートは旧カシオペアルートから様々に

寝台特急カシオペアは北海道新幹線開業により定期運行が難しくなったため、2016年3月21日の上野行きを最後に定期運行を終了しました。しかし、事前に団体列車としての運行がアナウンスされていました。6月からJRの旅行代理店などから申し込むツアー列車として運行を開始しました。臨時カシオペアは全て団体臨時列車として運行をします。

6月以降の週末はほぼ毎週運転されています。昔のようにとは行かなくとも頻繁にカシオペア号を見ることが出来そうなのが嬉しい点です。ルートは旧カシオペアルートから信州方面など、時期に合わせて様々なものとなっています。

定期運行ラストランの様子


また、定期運行から団体臨時になった経緯などは関連記事も参照ください。
※関連記事寝台特急カシオペア 団体臨時で運行継続へ

「カシオペア紀行」コース(旧カシオペアと同ルート)

運行初日のカシオペア紀行

上野駅→東北本線→IGRいわて銀河鉄道→青い森鉄道→津軽海峡線→道南いさりび鉄道→函館本線→室蘭本線→千歳線→札幌駅

上野発16:20頃→札幌着11:15頃
札幌発16:38頃→上野着11:52頃

上野発: 6月11、18、25・7月9、16、23、30
札幌発: 6月12、19、26・7月10、27、24、31

「カシオペア紀行」コースは定期運行時代と同じコースで、上野発と札幌発がそれぞれ設定されます。札幌行きに関しては定期運行時と同じダイヤでの運行のようですが、上野行きに関しては青函トンネル通過の関係だと思いますが、新しいダイヤとなっています。

トワイライトエクスプレスのクルーズ運行と同じように、運行日によって違うツアー会社が貸し切る形での運行となります。

料金はびゅうトラベルが設定するものの場合、札幌・上野発どちらの場合でもツイン利用で一人あたり69800円です。完全に気軽に乗れる列車ではなくなってしまいましたね…

「カシオペアクルーズ」コース(周遊ルート)

運行初日の様子

上野駅→高崎線→上越線→信越本線→羽越本線→奥羽本線→津軽海峡線→道南いさりび鉄道→函館本線→室蘭本線→千歳線→札幌駅→上野行き旧カシオペアと同ルート→上野駅

上野発: 6月4日・7月2日・8月6日


「カシオペアクルーズ」コースは3泊4日の周遊コースです。こちらのコースも以前団体列車として運行されたことのある実績のあるコースです。クルーズトレインということで各地に停車しながら運行するため、列車で宿泊するのは1日目と3日目の夜となっています。

料金は一人当たり46万円から展望室利用の60万円の間で設定されています。

「カシオペア・はやぶさ号 函館の旅」コース

上野駅→東北本線→IGRいわて銀河鉄道→盛岡→(北海道新幹線乗り継ぎ)→新函館北斗駅→(普通列車)→函館駅

上野発: 8月20日、27日、9月3日

片道のみのコースです。上野駅を16:18に出発し、翌日7:28に盛岡に到着します。ツアーのお客さんは北海道新幹線へ乗り継ぎ新函館北斗へ行き、カシオペアの車両は当日のうちに尾久車両センターへ向けて回送されます。

「信州カシオペアクルーズ」コース

上野駅→常磐線→武蔵野線→中央線→武蔵野線→常磐線→上野駅
上野発: 9月7日

信州プレディスティネーションキャンペーンに合わせて、1回のみの設定です。3泊4日の日程ですが、周遊コースではなく往復コースでの運転となっています。プレスではカシオペア初の信州行路の運転となっています。

「信州カシオペア紀行」コース

上野駅→常磐線→武蔵野線→中央線→篠ノ井線→長野駅
上野発: 9月17日、29日

こちらは2回の運行です。上野駅を16:20頃出発し、翌日11:43頃に長野駅に到着します。列車に宿泊するのは一日ですが、ツアー自体は2泊3日の日程となっています。このコースも片道のみの設定となっています。

「秋の周遊2泊3日の旅」コース

上野駅→東北本線→IGRいわて銀河鉄道→青い森鉄道→奥羽本線→羽越本線→信越本線→上越線→高崎線→上野駅

上野発: 10月10日

カシオペアクルーズとは逆に東北本線から北上し青森まで到達、その後日本海側から南下し上野駅に至るコースです。いまのところ一回だけの設定です。

「カシオペア紀行(青森まで)」コース

上野駅→東北本線→IGRいわて銀河鉄道→青い森鉄道→青森駅
上野発: 10月19日、22日、29日

「カシオペア・はやぶさ号の旅」と同じく、上野から青森までの片道のみの設定となります。青森以降のツアー内容については、各旅行会社が設定するツアーによって異なるものとなります。

EH800形とDF200形の超ハイパワー機関車も

田園地帯を走る団体臨時列車カシオペア紀行
昔ながらのEF81形牽引
客車は寝台特急カシオペアで使われていた銀色のE26系が使われます。客車を引っ張る機関車は定期運行時代のJR東日本所属のEF510形がJR貨物へ譲渡されたので、基本的に本州内は運行当初に使われていたEF81形へ戻りました。上越方面を経由するカシオペアクルーズについては、上越線内の勾配に対応するために、EF64形が上野~長岡間を牽引します。

甲種輸送されるJR貨物EH800形
津軽海峡線の牽引を担当する予定の
JR貨物EH800形
津軽海峡線は新幹線が走るようになった青函トンネルを含む一部区間の電圧が変更されたため、ED79形からマンモス電気機関車EH800形へ変更となりました。H級の超大型電気機関車が客車を牽引するのは、国鉄時代にEH10形が限定的に運行した時以来となります。

千歳線を走るコンテナ牽引中のJR貨物DF200形
千歳線を快走するDF200形
1両でも大きな力を発揮できる
函館以北は運行経路のうち「五稜郭~東室蘭」間が電化されていないため、函館駅でディーゼル機関車へ付け替えが行われていました。従来通りJR北海道所属のDD51形が牽引すると思われていましたが、5月5日に思わぬ情報が北海道新聞の記事から飛び込んできました。JR北海道がDD51形機関車を老朽化のため全廃する予定で、道内はJR貨物のDF200形が牽引するというものです。

まずDD51形の廃止ですが、苗穂工場から手稲近くの札幌運転所まで車両の回送などに使用していたので、限定的な運用で当面は安泰かと思っていたので意外です。DF200形についてですが、貨物用タイプのDF200が旅客列車を牽引するのは初めてです。DF200は貨物用に開発されたため、原則JR貨物が貨物を牽引するためだけに製造されていました。JR九州のクルーズトレイン「ななつ星」用に旅客用DF200形7000番台が製造されましたが、旅客用であるため貨物を牽引したことはりません。JR北海道の体力がなくなっているため機関車維持が難しいことや、北海道内の石油輸送の廃止でDF200の運用にだいぶ余裕があるようなので、今回のようなケースが発生したのだと思います。


2016年8月29日月曜日

地下鉄と郊外を結ぶ荷物電車の実証実験実施へ




2016年8月29日に東京メトロ、東武鉄道、佐川急便、日本郵便、ヤマト運輸の5社は東武東上線~東京メトロ有楽町線間で、鉄道を使った物流実証実験を行うと発表しました。

実験概要

東武東上線ふじみ野駅駅に到着する東京メトロ10000系
今回の実験で使用される
東京メトロ10000系電車

・拠点間輸送

車両: 東京メトロ10000系1両
区間: 新木場車両基地→森林公園検修区・和光市車両基地

・拠点~駅間輸送

車両: 東京メトロ10000系1両
区間: 新木場車両基地→有楽町線新富町・銀座一丁目・有楽町駅

実験は東京メトロ10000系1編成のうち1両に荷物を載せ、お客さんを乗せない実験専用ダイヤで本物の荷物に見立てた模擬荷物で行います。

実験は拠点間輸送と拠点~駅間輸送の二種類が行われます。拠点間輸送ではトラックで車両基地へ荷物を運び電車で輸送、到着した車両基地で再度トラックへ積み込み各会社の物流拠点へ運ぶ莫れです。拠点~駅間輸送では、各配送会社の新木場車両基地で荷積みし有楽町線各駅から地上へ配送する流れとなります。

日程は9月9,10,16,17,30、10月1,7,8,14,15で、金曜か日曜の実施となります。

今回の実験を通し実際にかかる所要時間、人員や一般のお客さんへの影響などから、安全や作業効率に必要な設備を把握し、トラックから鉄道輸送に切り替え可能か検証します。

鉄道輸送が可能な路線は限られるか?

今回実験に使用される車両基地は、貨物輸送に利便性の高い車両基地が選ばれています。

森林公園検修区は関越道東松山インターチェンジに近く、ヤマト運輸の物流拠点も近くにあります。和光市車両基地も外環和光入口に近く、新木場車両基地は倉庫・工場街にあり首都高湾岸線新木場入口が近くにあります。更に、三つの車両基地ともに比較的大きな車両基地で、トラックの搬入もある程度しやすいと思われます。

このように選ばれた車両基地の道路事情や規模などを考えると、どの路線でも簡単に導入というわけにはいかなさそうです。

駅での荷下ろしについては、有楽町線はホームドア設置にともないホームと列車との間が最小に抑えられているので、比較的問題はないのではないかと思います。荷物の構内移動については、荷物が台車一台程度であること、駅内のコンビニなどである程度に荷物の移動が日常的に行われていることを考えると、お客さんとの接触にさえ注意を払えば問題はあまりないと思います。

駅構内への宅配ボックス設置など、小さな荷物の鉄道との結びつきが強まりつつあります。今回の実験が成功すれば、その勢いがますます増します。一旦は消えた電車による荷物輸送が復活するかは興味深いものです。

2016年8月21日日曜日

復活583系快速あいづ号




2016年8月12~16日にかけて磐越西線で久々に運行された583系を使った臨時快速あいづの簡単なレポートをお送りします。

会津若松駅停車中の583系

仙台から郡山へ583系到着

郡山駅停車中の583系と701系
郡山駅停車中の583系と701系
臨時運行で使用される583系は秋田車両センター所属の車両です。国鉄時代は全国を駆けた583系ですが、今では1編成のみとなっています。今回は4日の臨時運行でしたが、車両は郡山に留置されるのではなく、仙台車両センター留置となっていました。そのため仙台から2時間ほどの時間をかけて毎日回送されました。

私は臨時運行最終日の8月16日に乗車しました。駅員さんに何時ごろ列車が入るか聞いたところ、10:02頃の到着と教えていただきました。隣のホームに黒磯からの電車が9:58頃入るので、電車が遅れないかドキドキ待っていましたが、黒磯からの列車も583系も定時での運行で無事入線シーンを見ることができました。

今では珍しいボックスシート

583系の車内
583系車内
車内は今時珍しいボックスシートとなっています。また、天井が高いのも写真からわかると思います。この構造は夜は3段寝台で寝台特急とし、昼はボックスシートで特急列車として運行するための工夫です。後に昼夜問わず効率的な運行するための工夫が、時代に急激に合わなくなり活躍の幅を狭めていきました。そして、今の時代珍しがられて人気なっているのは、少し皮肉です。

車両の状態ですが、車両の年齢を考えると非常にきれいでした。廃止を前提として運行されていたので単純に比較するわけにはいかないと思いますが、去年乗車した急行「はまなす」や寝台特急「北斗星」と比べても、こちらのほうが内外で状態がよく感じるぐらいです。古い車両を比較的きれいなまま頻繁に運行しているのは、素晴らしいの一言に尽きると思います。

車内の様子は鉄道ファンだらけといった感じです。車内をカメラ持ってうろうろしている人が多数いたり、車窓の様子を撮影する人がいたり半分以上は鉄道ファンといった具合です。小さな子供を連れた家族連れもいたましたが、鉄道好きの父親だったりお子さんだったりという雰囲気がなんとなく伝わってきました。お盆期間というのもあって、今回の指定席はどの日もすぐ完売になったようです。そんな様子じゃ、鉄道ファン以外で乗る人はやはり少ないですよね…そういった事情を知ってだと思いますが、会津若松駅停車時は降車時間を長めにとってくれたりしました。そういう心遣いは本当にありがたいものです。

会津若松ではちょっとしたお楽しみ

留置のため降車する583系運転手さん
駅留置の様子
せっかく珍しい列車に乗車したからには長く楽しみたいものですが、快速あいづは1時間10分程度で終点についてしまいます。しかし、会津若松駅でちょっとしたお楽しみがあります。

会津若松に到着後は上り快速あいづの運行に備えて留置線にしばらく停車するのですが、会津若松駅構内の配線上留置線に入るために駅構内を行ったりきたりします。そのため駅の中を鉄道ファンが右往左往という感じです。


郡山駅で583系と再会

郡山駅で回送時刻を待つ583系
郡山駅で回送時刻を待つ583系
この日私は会津若松周辺で上り快速あいづ583系を撮影して、その次の列車郡山駅へ戻ったのですが、まだ郡山駅に583系が停車していました。その日はお盆の運行の最終日ということで、夜間の回送だったようです。そのため郡山駅で583系に再会することが出来ました。ちょっと得した気分です。


動画でも撮影してきたので、お時間のある方は是非見ていただけると嬉しいです。4K映像となっているので、最大画面でもクリアな映像を楽しめます。

※関連記事
万能特急583系・485系 国鉄交直流特急の終焉

2016年8月9日火曜日

夕張市夕張支線の廃止を提案へ




夕張市はJR北海道へ石勝線夕張支線の廃止を提案したと報道がありました。今回はどういった形で廃止の提案があったかや、夕張支線の現状について紹介していきます。

3つの条件を提示

夕張支線の利用が少ない状況であることや、およそ15か所の橋やトンネルが建設からすでに100年以上経過していることなどを踏まえると、近い将来、廃止などの議論が避けられないと予想し、JR北海道に交渉を持ちかけたといいます。
 2016.08.09 乗りものニュース 石勝線夕張支線、2019年3月に廃止か 夕張市がJR北海道と「交渉」へ より引用
《1》拠点複合施設周辺と市内各地をバス路線などで結ぶ交通体系の見直しに協力する
《2》清水沢地区のJR所有施設などは市への無償譲渡など有効活用も検討する
《3》JR社員を夕張市に派遣する
 2016.08.09 北海道新聞 夕張市が異例の鉄道廃止を逆提案「攻めの廃線」より引用

まずは新聞記事からの引用ですが、JR北海道が赤字路線の急速な廃止を進めるなか、状況の悪い夕張支線「夕張~新夕張」間の廃止を条件付きで先手を打って提案したというのが大まかな流れです。時期としては市が進める都市計画にあわせて、2019年頃の廃止を提案しています。

夕張支線だと長いので、以下では夕張線という古い呼称で読んでいきたいと思います。

街と同じく石炭と歩んだ夕張線

まずは夕張線の状況を見ていきましょう。

夕張線は石炭輸送を目的として1892年に作られました。そのため廃止になった北海道の多くの路線と同じように、石炭産業の衰退は夕張線の衰退につながっています。今では夕張市が財政破綻した影響もあり、状況はますます悪い方向に向かっていると言えると思います。廃止予定区間は一日5往復の列車が運行されています。

元々石炭輸送で開業した経緯から夕張駅からは接続する路線もなく、非常時の代替路線などの機能もありません。路線は川沿いの谷に沿って建設されており、集落も線路と同じように谷沿いに続いています。

北海道最大都市札幌との所要時間は鉄道で2時間弱なのに対し、高速バスが1時間半弱で結んでいて、都市間輸送としても分が悪い状況です。

8月17日にJR北海道受け入れ発表

8月17日に今回の夕張市の提案をJR北海道が受け入れると発表しました。今後協議を行い話を詰めていくようですが、報道によると早ければ2019年春にも廃止になりそうです。

JR北海道はどこまで条件を飲むか?

まず1つ目の条件ですが、JR北海道は江差線を廃止にするあたり代替バスの確保は行っています。そのことから「夕張~新夕張」についての代替路線については積極的に協力すると思われます。市内については夕張鉄道のバスが運行しているので、そちらに協力する形になるとは思いますが、正直なところあまり極端な条件であれば関係のない会社について協力する義理はありません。なので、要求する内容次第といったところでしょうか。

2つ目についてはすんなり受け入れるのではないでしょうか。清水沢地区は夕張線の中間のあたりにある地区です。そこにある清水沢駅はかつて様々な炭鉱からの貨車を捌くために使っていた比較的大きな土地があります。そういった土地を含む譲渡だと思うのですが、売るとしても売れるような場所でもありませんし、そのまま承諾すると思われます。

3つめの社員派遣は微妙なところに思えます。夕張市の財政破綻以後は、専門技術職などを中心に東京都など道外を含むさまざまな都市へ臨時職員の派遣の協力を求め、実際に派遣された職員が働いています。

そいった一環での協力申し出なのでしょうが、人件費と言えば企業が削減したいものの筆頭です。JR北海道も同じように苦しい中で、今後のモデルケースとなる可能性のある提案であまりに不利な条件に思えます。加えて専門性の高い人材を要求しているのであればJRとしても痛手でしょうし、比較的誰でも出来る仕事をJR北海道社員にやらせるのであれば金銭の援助で地元の方を雇ったほうが雇用上も良いでしょう。そこのあたりは夕張市も分かっているので、ダメもとの提案ということなのかもしれません。

ひとまずここまでとします。状況が動き次第、加筆などを行いたいと思います。正直なところ、夕張線や夕張市については私は詳しくありません。何かありましたらお気軽にコメントください。

2016年8月5日金曜日

日比谷線で新型行先案内表示器使用開始




2016年8月5日より東京メトロ日比谷線に液晶タイプの新型行先案内表示器の使用を開始しました。日比谷線、半蔵門線、千代田線と今後順次設置路線を広げる予定で、2019年度には東京メトロ全駅の行先案内表示器がこのタイプとなります。

LEDから液晶へ

日比谷線霞ヶ関駅に設置された新型行先案内表示器
今回日比谷線霞ヶ関駅に先行で設置された
新型行先案内表示器
今回導入された新型行先案内表示器は、液晶タイプのものとなっています。近年では路線数の多い駅に16:9サイズの通常タイプ大型液晶モニタを行先案内用に導入していることがありましたが、このような従来型の行先案内表示器と同じ形のものを導入している会社多くありません。

日比谷線霞が関駅に設置されている行先案内表示器
従来型の行先案内表示器
日比谷線に設置されている行先案内表示器は、少々時代遅れの3色タイプのLED表示器です。それと比較して非常に見やすくなっているのはもちろんのこと、多くの路線で導入が進んでいるフルカラーLEDタイプと比較しても精細なのが分かります。

日比谷線霞ヶ関駅に設置された新型行先案内表示器
韓国語・中国語にも対応する
さらにLEDタイプが英語・日本語の二か国語のみの対応だったのに対し、中国語・韓国語にも対応しました。

実際の稼働時の動画
日本語と外国語が交互に表示される

日本語と外国語は交互に表示されます。LEDタイプより細かく表示が可能なので、外国語表示時でも日本語ふりがなが表示できるため、外国語の表示時時間が増えても日本語ユーザーの不利益も少なそうです。

趣味的な部分で見ると、LEDのようにシャッター速度次第では消えることはなさそうなので、その点でも助かります。

一つ気になる点としては、太陽光のあたらない地下鉄なので非常に見やすく便利ですが、液晶の特性上屋外では見にくくなってしまうと思います。なので、地上駅に関してはどのように見えるか・普及するか注目したいところです。

今後の予定としては2016年度中に日比谷線、千代田線、半蔵門線への設置が完了し、それ以外の路線は2019年度までに設置が完了される予定です。

2016年7月26日火曜日

ポケモンGO!で電車でGO!




今回は電車に乗ってポケモンGOをプレイすることについて書いてみます。

電車との相性は悪くない

大崎駅停車中の山手線E235系


・画面の向きに注意
・乗車位置を考えよう
・アプリは定期的にリフレッシュすべし

基本的に歩いてプレイするゲームですが、通勤・通学時に乗る電車内でのプレイとも相性は悪くありません。なので電車内でプレイするポイントについて書いていきます。

卵はセットする

時速10km/hを超えると歩数のカウントがされなくなる卵ですが、駅に停車するために加減速する関係である程度ちゃんとカウントされます。そこでどれくらい距離がカウントされるか簡単に調べてみました。

JR山手線「上野~池袋」間途7駅停車・8,7kmでは430m分でした。ノンストップの列車でも同様のことやったところ10kmの距離で200分のカウントでした。やはり各駅停車のほうが相性は良いみたいです。

画面の向きに注意

電車に乗っててもポケモンやポケストップでいろいろゲットできます。このとき注意したいのは画面の向きです。

まずはマップをピンアウトして広範囲を映します。次にポケモンをつかまえる時はプレイヤーの顔が見えるようにして列車との進行方向反対側を広く映すようにして、ポケストップでアイテムをゲットするときは逆にプレイヤーの背を見るようにして進行方向の側を広く映しましょう。

電車に乗っているとマップにポケモンが出現しても通り過ぎてしまいます。なので、画面に映る時間が長くなるようにしましょう。ポケストップの場合は徒歩とは違い少し早めにタップして拡大表示すると、通過時にちょうどアイテムがゲットできます。あとどれくらいのところにポケストップがあるか見極められるようにして、少し早めにタップすると良いでしょう。

もっとも電車の速度が速いとポケストップにアクセスするのは非常に難しくなるので、駅間ではポケモンゲット、駅近くではアイテムゲットと分けるのがおすすめです。

乗車位置を考えるよう

最初に注意すべきは乗車号車です。ポケストップは駅入り口のモニュメントなどに設定されていることが多いです。なので駅の出入り口に近い場所に乗車するのがお勧めです。JRや郊外の路線であれば駅中心部に多いので編成中央、都心部を走る私鉄はホーム端に多いのでで先頭車・最後尾付近に乗車すると良いのではないでしょうか。

次は車両のどの位置に乗るかです。ポケモンGOは常にGPSを使って位置を計算しています。GPSの電波は車両の中心ほど電波が入りにくくなります。なので扉横のスペースで、窓に近づけてプレイするとGPSを安定して受信できます。ちょっとでも窓から離れると感度はかなり悪くなったりするので、窓に近づけるほど良いでしょう。

アプリは定期的にリフレッシュすべし

ポケモンGOのアプリはまだまだ不安定な部分が多いです。都内を走る路線だとビルに電波が遮蔽されたりで、乗車位置を気を付けてもGPS信号が途切れてしまうことがあります。あまりに頻繁にGPS信号が途切れると、卵の歩数がカウントされなかったりポケモンが出現しなくなります。いつもならポケモンが出現する頃合いなのにおかしいな?と思ったら、アプリを終了して再起動しましょう。先手を打ってレアなポケモンがいないときに再起動するのもお勧めです。

ポケモンマスター目指すならフリー切符

大きな公園では特定のレアポケモンが出現しやくなっています。なので、ポケモンマスターを目指すなら公園巡りが良いでしょう。

JR各社では乗り降りし放題のフリー切符を発売しています。都内であれば「都区内パス」750円がおすすです。東京区内の大部分を自由に乗り降りできるので、かなりの公園をカバーできます。今の季節だとポケモンスタンプラリーもやっているので、それも合わせて楽しむと一日中楽しめると思います。

いろいろ事故なども起きているので皆さん気を付けてポケモンゲットしてくださいね!!

2016年7月13日水曜日

一畑電車 JR四国車ベース新造車「デハ7000系」導入




一畑電車は2016年7月13日に86年ぶりの新造車「デハ7000系」を導入すると発表しました。

JR四国7000系ベース

形式: デハ7000系
定員: 129人(座席定員64人)

今回導入されるのは完全新造車のデハ7000です。2016年度中に2両導入し、2017年1月に第一編成を、2月に第二編成の運行を目指しています。同社は長らく中古車両の導入が中心で、自社発注の新造車両は86年ぶりとなります。

資金面で同社を支援する沿線自治体などから運行コストを削減するよう指摘を受け、従来の2両編成から1両に減らした運行を模索する中、車両の新造を決めた。
後藤工業は、JRの「サンライズ出雲」や智頭急行の「スーパーはくと」などの検査・修繕、一畑電車の車両改造などを手がけてきたが、新造は初の試み。JR四国に投入された7000系車両をベースに設計を行い、製造を進めている。
1両の価格は約2億1千万円を見込み、全額を国と沿線自治体が負担。

産経新聞2016年7月13日「一畑電車、86年ぶりオリジナル車両運行へ 米子・後藤工業が初の製造 島根」より引用

引用文にあるように、デハ7000系はコスト削減のためJR四国の7000系をベースに制作されます。足回りはVVVFインバーターを採用するなど、他社の最新車両と同レベルのものを採用します。イメージ写真を見るとJR四国7000系は3扉に対しデハ7000系は2扉でヘッドライトはJR西日本521系タイプなど、車両の外観はある程度変更が加えられる模様です。

製造は後藤工業で、同社初の新造車としてデビューする予定です。後藤工業はJR西日本後藤総合車両所内に鉄道車両事業部門を持っており、JR西日本の車両や智頭急行・伊原鉄道・一畑電車の検査から車内リニューアル工事を行うなどしていて、車両製造の経験は無いものの既にある程度の技術を持っている会社です。

今まで中古車両を中心に導入していた一畑電車が、1両編成の車両を探すにあたり新造車両に踏み切ったわけですが、中古車両を1両編成に改造するのが難しい事情があったのだと思います。通常中古車両はJRや大手私鉄から導入しますが、そういった会社で1両編成の電車は中々ありません。そこで1両に改造する必要があります。改造には手間や費用のかかる工事が必要になる他、メンテナンス・修繕コスト少ない新造車のほうが長期的にはメリットがあると判断したのだと思います。

ここで一つ面白いのはJR四国の7000系をベースにしたことです。一両編成の電車はJRの新造でも少ないのですが、JR西日本の125系という車両もあります。後藤工業がJR西日本の車両の整備を請け負っているので、125系ベースのほうが自然だと思うので、そこがちょっと不思議です。

2016年7月3日日曜日

東武鉄道 台鉄「プユマ」号塗装の特急「りょうもう」号運行へ




東武鉄道は2016年5月12日に特急「りょうもう」号に使用している200系1編成の塗装を変更し、台鉄「普悠瑪(プユマ)」号塗装の車両を走らせると発表しました。
記事作成: 2016.05.16/記事更新日: 2016.07.03

普悠瑪(プユマ)号塗装の東武200系特急りょうもう号
普悠瑪(プユマ)号塗装として
運行を開始した東武200系208F

6月17日より運行開始

伊勢崎線堀切駅を通過する200系特急りょうもう号
特別塗装になるのと同型の
200系特急電車

車両: 200系一編成
運行期間: 2016年6月17日~当面
運行区間: 特急「りょうもう」運行区間

関東私鉄の多くが台湾鉄路管理局(国鉄に相当、以下台鉄と略します。)と友好鉄道協定を結ぶ中、東武鉄道も2015年12月18日に同鉄道と協定を結びました。その後エンブレム付き特急「スペーシア」を走らせる・台湾風弁当を販売するなどしてきましたが、今回は「りょうもう」号の特別塗装列車を運行します。

再現は最近の鉄道で多いフルラッピングではなく、塗装とラッピングで台鉄の特急「普悠瑪(プユマ)」号の再現を行います。東武8000系なども白地の塗装に青と水色の帯はシールとしているので、同様の方法で再現すると思われます。

東武鉄道200系208F 特急りょうもうプユマ塗装 干支の猿マーク
 干支の猿マーク

東武鉄道200系208F 特急りょうもうプユマ塗装 エンブレムシール
東武鉄道200系208F 特急りょうもうプユマ塗装 エンブレムシール

塗装も行うためか、運行期間は「6月17日より当面」と相当期間を予定しているようです。ただし、側面に貼られる東武鉄道と台鉄の両社が掲出予定のエンブレムシールと、今年度新造分の「プユマ」号に掲出されていうの同じデザインの干支の「猿」マークシールは、2016年12月31日までになっています。

実物を見てきましたが、元々白地に赤の塗装を施していた車両なので、非常に似合ったデザインになっています。

東武鉄道200系208F 特急りょうもうプユマ塗装と100系日光詣スペーシア
日光詣スペーシアとの並びも

最近は特急「スペーシア」特別塗装列車の運行時刻を公開していますが、この列車も運行時刻が公開されています。運行区間は東武末端路線各線へ乗り入れている特急「りょうもう」号運行区間全てのため、非常に多くの広い区間で運行・アピールしています。運用に入っている日は2~3往復程度はしているので、狙って乗ったりお目当てのスポット・並びを狙うのも良いかもしれません。運行時刻の公表は鉄道会社のアピールの一貫でもありますが、好意でもあります。そういった気持ちに鉄道ファンとしては応えたいですね。

日本とかかわりの深い普悠瑪

日本の「特急」に相当する台鉄の列車種別「自強号」には、日立製や日本車輛製の車両も使われています。「プユマ」号には日本車輛製のTEMU2000形が使用され、空気バネ式車体傾斜を搭載した最高時速140km/hの在来線高速列車として運行しています。そういう意味でも日本に深く関わりのある車両・列車です。

台鉄で走っているTEMU1000形は日立製振り子式特急電車で、車体構造レベルからJR九州885系の兄弟車です。特急「りょうもう」に使用されている200系は日立製ではありませんが、東武の新型通勤電車の多くは日立製です。そういう面でも認知してもらえるようコラボすると、違う部分でも台湾との繋がりが分かって面白さや親しみが湧くのではと思います。

東武浅草駅に発着する
プユマ塗装のりょうもう号の映像


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