2015年11月20日金曜日

JR東日本 新型蓄電池車EV-E801系男鹿線へ投入




2015年11月20日にJR東日本秋田支社は男鹿線へ新型蓄電池車EV-E801系を投入すると発表しました。

JR東日本2例目の蓄電池車

秋田駅停車中の男鹿線用キハ40系
男鹿線で使われているキハ40系

概要

形式名: EV-E801系
最高速度: 電化区間110km/h・非電化区間85km/h
運転区間: 秋田駅~男鹿駅間
営業開始時期: 2017年春

JR東日本は秋田支社は環境負荷削減、電池搭載量に対しての線区の長さや、交直流区間への直通へのメリットから男鹿線へ新型蓄電池車EV-E801系を2両1編成導入すると発表しました。この車両はJR九州の車両をベースに耐雪耐寒としているため、純粋なEV-E301系の発展型とは違います。

EV-E801系 EV-E301系 HB200系 キハ40系比較表
車両仕様比較表
拡大出来ます

JR東日本では2014年よりEV-E301系蓄電池車を導入していますが、ベースが違うためところどころ仕様が大きく変更されています。

まず導入線区についてですが「秋田~男鹿」間で、交流電化の奥羽本線「秋田~追分」間・非電化区間の男鹿線「追分~男鹿」間を走る形となっています。これはEV-E301系の導入線区と似た形です。

次に電源についてです。電化区間では架線からの電気で走行し非電化区間では電池の電気で走り、回生電力や充電設備で充電する基本的な流れは同じです。EV-E301系と違う部分は、EV-E801系では電源が交流20000Vである点や、2両2Mで各車両に電池が搭載されていたのが1M1Tで電池もT車に集約され容量や電圧が大きくなっている点、パンタグラフが1基に減っている点です。

車体構造や電池・パンタグラフの配置が異なるため、車体重量は男鹿線で活躍するキハ48系より僅かに重い程度でEV-E301系よりは2t程度軽量化されています。車体も総合車両製造のSustinaではなく、日立製のA-trainベースではないかと思います。車両定員に関しては幅広車体を採用しているにもかかわらず少なくなっています。

最高時速は電化区間では比較表の車両では最も速くなっていますが、非電化区間では最も遅くなっています。

外観は最近のJR東日本では珍しく、一般車両にも関わらず車体全体をカラーリングしています。EV-E801系が赤を基調としたもの、EV-E800系が青を基調としたものになっています。男鹿線は「男鹿なまはげライン」という愛称を持つように、なまはげが生息している地域を走ります。プレスではカラーリングの由来は触れられていませんが、このカラーリングも青鬼・赤鬼を意識してのものなのでしょうか?

2015年5月に東北地区への電気式気道車の大規模な導入発表がありましたが、男鹿線は含まれていませんでした。秋田地区に導入するからには先に試験を行うとしても、更に雪や寒さへの影響なども洗い出す必要があると思うので、当面は1編成の導入に止まりそうです。将来的には男鹿線は蓄電池車で統一する予定なのかもしれません。

進むのはJR九州

JR九州はEV-E801系のベースともなった817系をベースとした交流・非電化区間用の蓄電池車両で、現在試験を重ねていてます。2016年秋には営業運転を開始する予定で2017春には追加で6編成導入する予定です。蓄電池車の分野で直流・非電化区間用では先行していたJR東日本が、交流・非電化区間では遅れる形になっています。

関連記事
JJR東日本 初の電気式気道車GV-E400系投入へ

0 件のコメント:

ブログ内を検索

スポンサーリンク

オススメの投稿

東武ファンフェスタ2023をレポート

 2023年12月03日に東武鉄道の南栗橋管理区で実施された2023東武ファンフェスタを紹介します。 東武鉄道唯一の車両基地公開イベント 東武ファンフェスタは1年に1回行われてる東武鉄道の車両基地イベントです。以前は東上線の森林公園でも車両基地イベントがあったので...