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2023年12月4日月曜日

東武ファンフェスタ2023をレポート




 2023年12月03日に東武鉄道の南栗橋管理区で実施された2023東武ファンフェスタを紹介します。

東武鉄道唯一の車両基地公開イベント

東武ファンフェスタは1年に1回行われてる東武鉄道の車両基地イベントです。以前は東上線の森林公園でも車両基地イベントがあったのですが、それが無くなった今では東武鉄道唯一の車両基地イベントです。

2023年は12月3日の開催で、10:00~15:00の開場時間でした。11月1日より事前登録制の無料で、1万人限定です。当日私は9:45頃到着して、入場したのは10:30頃だったので、入場には時間がかかりました。

有料事前登録イベントが増加傾向

車両撮影会(無料)
ATカート乗車体験(500円)
架線作業車乗車体験(500円・小学生以下対象)
訓練線での6050系運転体験(10万円・10名)
イベントなりきりスタッフ体験 (2万円・3名)

他社同様有料の事前登録イベントが増え、車両撮影会以外は有料です。特に6050系の運転体験10万円は、安いところだと1万円程度からある他社の運転体験と比べても強気な設定です。

もう一つ変わり種がイベントなりきりスタッフ体験で、スペーシアXの「浅草~東武日光か鬼怒川温泉」の往復乗車・スタンダードシート特急券とスタッフジャンパー付ではあるものの、お金を払ってスタッフとして働くというものがありました。

車両撮影会は5車種

2023東武ファンフェスタ車両撮影会の列車たち

イベント定番の車両撮影会です。今回は無料の事前登録制で、12:00~14:15分の間に15分入れ替え制で7回実施されました。8000系8111Fが船橋から南栗橋までのツアー列車として運行されたため、午後からの実施になったようです。

登場した車両は、右から8000系8111F・200系りょうもう・100系SPACIA DRC塗装・634型・70090系THライナーの4車種でした。

スペーシアXや500系Revatyはありませんでした。やはり2編成しか無いスペーシアXは展示が難しかったようです。

車体吊り上げは9000系9106F


車両基地のイベントといえば車体の吊り上げです。今回は11:00/12:00/13:00/14:00の15分づつ4回が実施されました。

この日車体作業場に入っていたのは、9000系4両で9006・9706・9806・9906号車でした。その中で吊り上げに使われたのは先頭車両の9006号車でした。

9000系は東上線で使われている車両で、検査の時だけ南栗橋へやってくる車両です。なので、ちょっと珍しい車両が吊り上げ展示に使われました。

6050系は一日中往復

訓練・試験用に使われている東武鉄道6050系

東武鉄道では引退した6050系ですが、南栗橋車両管区内での訓練用や試験用として使われています。この日は10名の運転体験もありましたが1日中往復していたので、サービスで往復していたようです。

その他実施されたもの

・スイッチマルタイ 11:00~ 1回のみ
・工場棟見学 10:00~14:45
・SL検修庫見学 10:00~14:45
・子供制服着用体験 10:00~14:30
・TOBU Kidsブース (顔出しパネル) 10:00~14:30
・運転台撮影会 車掌体験 10:00~14:30
・ドアモックアップ開閉体験/工場棟内
・パンタグラフ操作体験/工場棟内
・スペーシアXシート展示/工場棟内
・ミニステージ
・ミニSL運転 10:00~14:30
・移動動物園 (アルパカのしらたまちゃん1頭)
・ベリーハッピートレイン展示/休憩用
・鉄道各社と自治体による出店

その他に実施されたものも備忘録として残しておきます。来年実施時の是非参考にご利用ください。

ドアとパンタグラフの体験は工場建屋内で実施されていたのですが、列がまだあり見学終了時刻を見越して14:30頃には受付を締め切っているようでした。

終了後は続々回送列車が出発

七光台へ回送される東武8000系8111F

車両撮影会などで使われた車両は各車両基地へ帰っていきます。100系・200系・70090系は南栗橋車両管区春日部支所、8000系は南栗橋車両管区七光台支所のため、イベント終了後に回送されていきました。

今年はこんな感じの開催でした。来年も開催されると思うので、ぜひ参加されてはどうでしょう?


2023年6月17日土曜日

関東私鉄2023年新型車両動向まとめ




各社の事業計画などをもとに2023年の関東大手私鉄の新型車両動向をまとめました。私が理解している範囲で、現在の車両動向も解説します。

東武鉄道はスペーシアXのみで10050系ワンマン化と8000系一部線区全廃か

東武日光線を走るN100系SPACIA X
増備予定のSPACIA X
新造車両は特急用N100系スペーシアXの追加2編成です。その他に10050系2両編成を、7編成更新して佐野線・小泉線・桐生線用にするとしています。

N100系スペーシアXは東武鉄道のフラグシップ特急で、2023年7月に2編成が運行を開始します。100系スペーシアは既にりょうもうへ転用ではなく廃車が発生しているので、今回のN100系の導入でも廃車になる可能性は十分ありますが、ならない可能性が出てきました。8月より日光線の特急リバティを増車する関係で、100系スペーシア充当の列車が増えるので今後の需要次第となりそうです。

10050系は通勤電車で、2両編成はスカイツリーライン(伊勢崎線)での増結用して組み込まれ、単独での運行は行っていません。それをローカル線用にワンマン改造して投入されます。投入予定線区では2両編成の8000系が6編成運行されおり、今年度で一気に廃車となる見込みです。今後は3両編成の8000系で運行の伊勢崎線以北などにも投入され、減車されるのではと予想します。

西武鉄道は40000系のみ


新造車両は40000系4編成40両の増備です。車両更新で6000系1編成の制御装置とモーターの更新が実施されます。サステナ車両(他社からの中古車)にも言及はありましたが、準備を進めているとのみとなっています。

40000系は2017年から製造される通勤車両で、ライナー・通勤兼用のデュアルシートが10両6編成、通勤用が10両6編成在籍しています。最近は通勤用の増備と同時に2000系の中心に廃車が発生しており、この流れが今年も続くと思われます。

6000系は1992年~98年に製造された車両で、2014年以降に制御機器をとモーターの更新が行われてきました。今年は既に入場中の第1編成の6101Fが更新されれば、6000系全編成の更新が終了します。

東急電鉄は新車なし


東急電鉄は大井町線9000系・9020系置き換え用の車両製造に着手します。

9000系は1986年~91年に製造で15編成、9020系は1992年~93年に製造された2000系の改造車で3編成が在籍します。なので最終的には18編成の置き換えが行われる見込みです。今年度は着手とあるので、年度内の導入は無さそうです。また、田園都市線と大井町線にCBTCの導入をすると発表があったので、それを見据えた設計になると予想されます。

相模鉄道は21000系2編成で導入済み


相鉄は21000系8両2編成を導入し、予定数の9編成全ての導入が完了するとしています。既存車両については、リニューアルも実施されます。

相鉄は2023年3月15日開業した新横浜線直通用に10両編成の20000系と、編成数が8両編成になった以外はほぼ同じ仕様の21000系を導入していました。21000系を開業後すぐとなる3月末に第8編成と4月末に第9編成を導入したので、既に今年度分の新車投入は終了しています。

リニューアルの実施とだけあったので、具体的な数や内容は不明です。今年から車体を青くするヨコハマネイビーブルー化も再開されているので、更新分は実施されそうです。

小田急電鉄は3000形更新のみ


小田急は3000形6両3編成の更新のみで新車はありません。

3000形は2001年から06年に製造された車両で、昨年から新製日順ではなく6両編成に更新が実施されています。見た目では分かりにくいのですが、内容は制御機器から内装と多岐に渡り大規模なものとなっています。

京王電鉄は5000形1編成


京王はライナー拡充用に5000系1編成の増備と、8000系3編成26両の機器更新が実施されます。

5000系は京王ライナー・通勤者兼用に2017年から導入され、7編成が在籍します。これに加えて1編成が増備されます。

8000系は1992年から99年に製造された車両で、今までに車体更新と機器更新が別々に実施されてきました。実施両数が発表されているのは機器更新の方で、8000系には8両と10両が存在するので、8両2編成と10両1編成が実施される見込みです。機器更新以外についても昨年も平行されて実施されていたので、今年度もされる可能性が高いです。

京浜急行は10000形2編成


京急は今年度は1000形を8両1編成、6両1編成を導入と発表しています。車体更新は8両1編成、4両2編成が実施されます。そして2025年と26に20両づつ、計40両導入する予定です。

京急は2022年度に1500形の置き換えを発表しており、昨年度は新車導入がなかったにもかかかわらず、2023年3月に4両2編成の廃車が発生しています。なので、順当にいけば今年度も1500形の廃車が発生する見込みです。

車体更新は内装工事を中心としたもので、フリースペース設置・非常通報装置の増設・窓の開閉化が実施されます。走行機器は基本的に弄らないはずですが、窓が開くことになったため換気扇用の電源を撤去したりがあるので、小規模な機器の変更も発生する場合があります。

そして2023年以降として40両の新車が見込まれていますが、これは運賃の改定を国交省に申請する書類にあった数字で、参考程度のものとなります。ただ、この数字通りであれば、1500形は現在22編成138両在籍するので、置き換え完了までには時間がかかりそうです。

京成電鉄は3100形1編成と新車設計開始


京成電鉄は3100形1編成の導入と、新型車両の3200形の設計に着手と発表しました。

3100形は2019年よりスカイアクセス線用として導入されました。今年度分の1編成分が既に6月に出場しており、それを含めて7編成となりました。

そして設計に着手される3200形ですが、編成車両数が変更できる設計を予定しています。最近は西日本の0.5M車やJR東海のN700Sなど、需要の増減や転属時を考え、編成の組み換えが用意な設計が増えています。その流れの一つと言えます。

3200形の登場が決まったことで、3100形の増備が不透明にもなりました。根拠のない私の予想では、突発な理由で編成の増備が急がれない限り3200形の増備に一本化される気がするのですが、今後に注目です。

東京メトロは言及があるのは丸ノ内線のみ


東京メトロは丸ノ内線への新型車両導入するとしています。

東京メトロは導入車両数を毎年はっきりは発表しないのですが、昨年は丸ノ内線以外にも半蔵門線や有楽町・副都心線も言及していたのが、丸ノ内線のみとなっています。

有楽町・副都心線は増備終了とみても良さそうですが、半蔵門線は置き換え中の8000系が残っています。丸ノ内線は元々の計画だと2023年度中に02系全車置き換えの予定で、現在52編成中12編成が02系です。そう考えると今年度は集中的に2000系の増備が実施され、02系が全廃となるかもしれません。


2022年5月19日木曜日

東武鉄道新型特急500系リバティ 半蔵門線には直通しない?




2015年4月22日に東武鉄道が発表した新型特急500系「リバティ」について、車両の仕様などを中心に解説します。そして半蔵門線に直通出来るにも触れていきます。運用に就いては「万能特急東武500系リバティ 縦横を駆ける」をご覧ください。
記事作成日: 2015.04.22/記事更新日: 2022.05.19

500系特急電車スペック

東武日光線を走る500系特急リバティ
東武日光線を走る500系特急リバティ

編成概要

東武500系編成表
500系編成イメージ

車両形式: 500系
初期導入車両数: 3両×8編成=計24両
導入路線: 東武本線
運行開始日: 2017年4月21日
製作会社: 川崎重工
デザイナー: 奥山 清行

最初に発表された導入車両数は、3両×8編成=24車両の特急車両です。2016年度に導入され、2017年4月21日から運行を開始しました。基本的には2編成を連結した6両で運行します。その後も追加の導入が行われ、2022年現在3両×17編成=51両が在籍しています。

運行路線は東武スカイツリーライン(伊勢崎線)・日光線・鬼怒川線・アーバンパークライン(野田線)・野岩鉄道線・会津鉄道線と、本線系統であればどこでも走れるようになっています。

6両の編成のスペーシアは東武と野岩鉄道の境界駅である新藤原駅まで乗り入れていますが、そこから先は変電所容量の関係で乗り入れが難しいという話を聞いたことがあります。3両編成の小回りのよさが生かされています。

製造は川崎重工です。東武鉄道での採用は1946年に戦後の輸送力不足改善のため国鉄から割り当てられた63系以来となります。(川崎重工に吸収合併された汽車製造が8000系を作っているので、これを含めると変ります。)

デザイナーは北陸新幹線E7系や山手線E235系、中央線特急E353系などを手がけた奥山 清行氏です。

スペーシアの後継ではない

春日部駅に入線する東武100系
特急スペーシアとして活躍する
東武100系特急電車
発表時のプレスリリースで「特急スペーシア、特急りょうもう等に加えて、特急列車のさらなる利便性を向上を目的に」とあるように、新しい選択肢としての導入で既存特急車両の後継ではありません。スペーシアが6両を基本としていることからも後継ではないとすると納得できます。 

 導入当時は1800系の改造車である東武300系が6両×2編成=計12両、350系が4両×3編成=計12両在籍していました。ちょうど24両の導入で、全て置き換えられることも予想されましたが、この時は300系の置き換えのみとなりました。 

 追加車両により、200系廃車開始による「りょうもう」の一部運用、「きりふり」廃止とスペーシア廃車開始により350系と100系が担っていた定期特急や臨時特急の役目も果たすようになりました。 そして2021年に100系スペーシアの後継車N100系が発表されたので、スペーシアの後継車としてはそちらが担います。

また、車体の構造的にはATS-Pさえ搭載すればJRへの乗り入れることも可能だと思いますが、今のところ予定は無いようです。

気になる地下鉄直通

500系発表前に特急車の地下鉄乗り入れを検討するような話もありましたが、そちらはTHライナーが運行されたので、地下鉄乗り入れは無くなったようです。それでも実際可能なのか考えてみます。

地下鉄の乗り入れの障害になるものとして、前面貫通扉と車体幅の制約があります。500系は前面貫通扉はなんとかなりますが、車体幅やカーブの制約で怪しいです。

前面貫通扉は地下鉄を走る上で、非常口用に絶対に設置する義務があります。500系は貫通扉は増解結用が付いているので、設置義務は満たしています。しかし、そのままでは駄目で、貫通扉から地面に降りる非常用階段を取り付けるよう改修が必要です。

地下鉄はトンネルの大きさの関係で車体幅が大きい車両は入れない場合があります。500系の車体幅は2870mmです。これに対し半蔵門線直通対応車50050系が2770mm、日比谷線直通対応車20000系列が2874mmとなっています。

なので、半蔵門線に関しては車体幅的に無理です。日比谷線は車体幅だけで見れば問題ありませんが、東京メトロ13000系や70000系が舵操舵台車を装備して20m車の乗り入れに対応したのを見ると、カーブの問題で難しそうです。やはり500系の地下鉄乗り入れは、今後も無いと思います。

車両外観

下今市駅留置中の東武500系
下今市駅留置中
スペーシアが白系の塗装で明るめの帯が入っていたので、全体的にだいぶ締まった印象を受けます。

下今市駅で停車中の東武500系リバティ
下今市駅での分割作業
前面は貫通型で分割・併結が可能な形状で、今までの東武特急が非貫通型であるのと対照的です。旧成田エクスプレスの253系に似た形状ですが、253系が車掌しか通行できないのに対し、旅客も通行可能なタイプとなっています。

連結作業中の東武鉄道500系リバティ
連結作業中

分割作業の動画

分割や併結時には貫通幌のロックは駅員が行い、貫通幌の収納や外側の扉の開閉は自動的に行う、半自動方式となっています。そして、車内の運転台側の扉のロックなども手作業で行います。連結時には連結部がオレンジに点灯し、注意喚起の音が流れます。一部自動化されていると言っても作業量は特段減ったわけではないので、6050系と比べて作業時間が短縮されているなどの印象はありませんでした。

東武鉄道500系リバティ 上部前照灯
上部前照灯

東武500系ヘッドライト・テールライト
下部ヘッドライト・テールライト
ヘッドライト専用のライトが貫通扉上、ヘッドライト・テールライトを兼ねたものが前面下部についています。LEDタイプのもので非常に指向性が高く、写真の通り横からだと点灯しているのが殆ど分かりません。また、下部の前照灯は日中では3分の1程点灯し、夜間は全て点灯するようになっています。

東武鉄道500系側面LED行先表示器
側面LED行先表示器

東武鉄道500系リバティのロゴ
側面ロゴ

側面の行先表示器はスタンダードなフルカラーLED表示器を採用しています。側面にはリバティのロゴが貼られています。

電装部品など

SS182M(TRS-16M)

東武鉄道500系リバティ搭載東芝製VVVFインバータ
東芝製VVVFインバータ
足回りはには東武30000系で試験を行っていた永久磁石同期モーター(PMSM)が採用されるほか、東武鉄道では初めてアクティブサスペンションダンパーが採用されます。モーターはPMSMです。2017年4月21日に東芝がモーターを納入したと発表しました。台車は東武車では一般的なボルスタレス台車が採用されています。

実際に乗ってきましたが、発車時のモーターやインバーター音などはスペーシア100系と比べると、非常に静かに感じました。揺れについてもアクティブサスペンションダンパーがある分、少なく感じました。

東武鉄道500系リバティのパンタグラフとクーラー
パンタグラフとクーラー
パンタグラフは先頭車と最後尾に一つづつ搭載されています。クーラーは屋根上に集中式の物が、一両につき一つづつ搭載されています。最近は屋根まで塗装されている車両もありますが、そういった特徴はありません。

車内サービスとしてWi-Fiや2Aまで対応のPC用電源も用意されます。車内サービスについては「万能特急東武500系リバティ 縦横を駆ける」に記載しているので、そちらもご覧ください。

走行から分割シーンまで撮影しました


2022年5月18日水曜日

2022年度関東大手私鉄新型車両動向まとめ




  関東大手私鉄が発表する2022年度の事業計画などを基に関東大手私鉄の新車計画を紹介します。順次加筆・修正の予定です。

記事作成日: 2022年4月29日/記事更新日: 2022年5月18日

東京メトロ17000系
引き続き導入される予定の17000系

新車より衝撃の譲渡車検討 西武鉄道

西武鉄道は5月12日に「事業計画」を、西武ホールディングスも同日に「西武グループ中期経営計画(2021~2023年度)』の進捗」を発表しました。

「事業計画」によると新型車両40000系が3編成導入されます。既に車両側の対応工事が進められていたデジタル無線への更新が実施されます。

衝撃的だったのは「西武グループ中期経営計画(2021~2023年度)』の進捗」のほうです。2022年度中の話ではありませんが、将来的にサステナ車両と西武鉄道が呼称する、譲渡車の話が含まれていました。サステナ車両は、コスト削減を進めるため他社から導入を検討している、無塗装VVVFの中古車両のことです。この文が出る前にはJR東日本と営業面・運転面で協力するとあるので、そのまま考えるならばJR東日本から車両の譲渡を受けると考えるのが自然ですが、本当にJRの車両が西武鉄道を走るかは気になるところです。

車両更新のみで来年以降に1500形更新? 京浜急行

京浜急行は5月11日に「鉄道事業設備投資計画」を発表しました。今年度は新車の導入は無いようです。

2022年度中に行われるとはっきり書かれているのは新1000形の車両更新で、フリースペースや車内液晶の設置と、走行機器の更新のみです。

一方で2022年度以降で発表されたのが1500形の置き換えで、来年度以降からの実施となりそうです。1500形は1985~1993年までに製造された車両で、鋼鉄製で製造時から現在まで界磁チョッパ制御の初期製造グループの4両編成・アルミ製で界磁チョッパからVVVFに更新された中期製造の6両編成・アルミ製で最初からVVVFで機器更新をしていない後期製造の8両編成と、製造年も車両構造も異なっています。車両の痛み具合が基準ならば、初期車の4両編成、機器更新をしていない後期車、最後に中期製造となります。

界磁チョッパからVVVFにすることでの省エネ性もアピールされていたので、まずは4両編成の車両が更新されると思います。その後の順番は運用の都合も大きいので、今後の動向に注目です。

新車ゼロ?で力を溜める 東武鉄道

東武鉄道は4月28日に「設備投資計画」を発表しました。今年度は新型車両の導入は無いようです。

スペーシア100系の後継として導入が発表されたN100系は、2022年度は車両製造のみを行い2023年度導入とあります。今年度中に納車され試運転などの車両を実際に動かせる形にするかは微妙な表現となっています。

通勤電車は車両更新含めて大きな発表は無しです。なので、内装や電装部品の大幅更新しない小規模なもののみとなるかと思ったのですが、東武鉄道の車両更新の委託を受けている津覇車両に更新車とみられる車両が入場したため、大幅な更新も行う車両もあるかもしれません。また、70000系4編成・50000系8編成に車内カメラの搭載、列車の走行データを収集するシステム「Remote」を500系4編成・50000系1編成搭載予定と発表しています。

2023年度からN100系新型スペーシアの導入、2024年度から野田線(アーバンパークライン)向け通勤電車の導入が控えているため、今年はかなり控えめな動きとなったようです。

新横浜線開業に向けて準備 相模鉄道

相模鉄道は4月26日に「鉄道・バス整備投資計画」を発表しました。今年度は21000系3編成の導入のみで車両更新の発表はありませんでした。

2023年3月に新横浜線が開業し5社11路線の乗り入れが実施されるに合わせて、以前から導入を続けていた20000系・21000系の導入も大詰めとなり3編成の導入です。21000系は20000系を8両版と言えるもので、微妙な違いはありますが実質20000系と同形式の車両です。

車両更新の発表が無いのでヨコハマネイビーブルー塗装への変更など、外観と内装を大きくリニューアルするは今年度は無さそうです。同様の発表だった昨年の動きを見ると、大幅なリニューアルを伴わない機器更新は実施されるかもしれません。

7000系全廃か?東京メトロ

東京メトロは「事業計画」を発表しました。今年度は有楽町・副都心線、丸ノ内線、半蔵門線に新車を導入するとしています。

有楽町・副都心線は7000系が2編成残っているので、17000系増備で全廃になる可能性が高そうです。丸ノ内線の02系と半蔵門線の8000系については、まだ多数の車両が残っています。そのため丸ノ内線向け2000系と半蔵門線向け17000系の増備は来年以降含め続きそうです。

南北線用の増結車については去年同様具体的には触れられませんでしたが、今年度も増備されると予想されます。

小さな動きでは車両の改修で、丸ノ内線、日比谷線、有楽町・副都心線、半蔵門線の車両に脱線検知装置を搭載し、脱線時に自動停止するシステムの搭載を予定しています。

三田線・新宿線・大江戸線へ新車導入 都営地下鉄

東京都交通局は「東京都交通局経営計画2022」として2024年度までの計画を発表しました。新型車両は三田線4編成、新宿線4編成、大江戸線8編成を2024年度までに導入と発表です。

まとめての発表で今年度の具体的な内容は分かりません。三田線の8両化や新横浜線開業が来年であることを考えると、今年度に集中投入されそうです。また、新宿線の10両化が今年度終了を予定しているので、新宿線も確実に車両の動きが発生すると予想されます。

あくまでも試験となりますが、操舵台車の試験導入を騒音低減で快適性向上のために予定しています。台車の構造としては東京メトロが採用している、台車の片側のみ動くタイプです。大江戸線も新車導入があるので、新車への導入となるのか既存車での試験となるのかも注目です。

小さな動きとしては走行時の車両データを集める車両情報収集システムの運用を今年度から三田線で開始し、車内の監視カメラを2024年度までに16編成に設置の予定です。


2022年4月29日金曜日

東武鉄道ペーシア後継N100系導入へ JR・地下鉄乗り入れは無し




 東武鉄道は100系特急スペーシアの後継として、N100系を2023年度に導入すると2021年11月11日に発表しました。これにより100系の一部の置き換えが進むと思われます。今発表されている内容から、解説やスペーシアとの比較をしていきます。

記事作成日: 2021.11.15/記事更新日: 2022.04.29

カーボンニュートラルを打ち出した車両

置き換え予定の
東武100系スペーシア

型式: N100系
導入車両数: 6両×4編成
運行路線: スカイツリーライン・日光線・鬼怒川線
車両製造会社: 日立製作所

車両形式はN100系、愛称はまだ未定です。しかし、「Connect & Updatable~その人、その時と、つながり続けるスペーシア~」をコンセプトに打ち出しているため、スペーシアという名前は何らかの形で残りそうです。

COP21が実施されている中での発表で、製造から運行までカーボンニュートラルを打ち出し、実質CO2排出量が0になる予定です。他の交通より環境に優しい鉄道の要素を、より強く打ち出した形です。保守的な東武鉄道としては、素晴らしい取り組みだと思います。

導入車両数は6両×4編成の24両を予定しています。現在100系スペーシアは9編成が在籍しているため、半分程度がまず置き換えられると思われます。

白ベースの前面展望特急

カラーリングは今のスペーシアと同じ白ベースで、日光東照宮より着想を受けた仏閣や日本人形に使われる白色塗料の胡粉(ごふん)をイメージした色となります。スペーシアとは違い車体帯は無く、窓付近に黒のアクセントが入ります。先頭車両の前面デザインは、近鉄特急の「ひのとり」に似たデザインです。大型側面窓は先頭車両のみ窓割も違って六角形のデザインとなります。

車両製造メーカーは日立製作所となります。50000系・60000系と日立製作所を採用していた東武鉄道ですが、70000系は近畿車輛・特急500系リバティは川崎重工製だっため、久々の日立製作所製です。日立製作所はアルミ合金使った特急から通勤電車まで対応出来る、「A-Train」シリーズを売りにしています。そのため車体も100系スペーシアと同じくアルミ合金が引き続き採用される模様です。

大幅に変更された座席構成

座席数212席で、現行のスペーシアの284席より大きく減っています。座席の配置は大きく変更され、より観光と外国人観光客の需要に特化したものとなりました。

東武日光側の先頭車1号車はカフェカウンターのあるラウンジ車で、「コックピットラウンジ」の愛称が付きます。100系スペーシアでは営業を終了したビュッフェですが、日光・鬼怒川の商品を提供するカフェカウンターとして形を変えて継続します。運転台後ろは大型ガラスの仕切りが採用された展望車にもなっています。

2号車はプレミアムシートです。2+1列配置のJRグリーン車に似た構成で、料金も値上げが行われると予想されます。

3・4号車は2+2の従来通りの座席配置です。

5号車は通路側の仕切りが大きく座面・座席が固定されたボックスシートが採用されます。このタイプの対面式の座席は海外で見られるもので、海外需要を意識しての採用だと思います。

浅草側先頭車の6号車は100系でも採用されていた個室になります。個室は5室あり、4部屋は100系と似た4人用です。そのうち運転台に最も近い部屋は他より広く「コックピットスイート」という愛称で、7人まで利用出来る部屋になります。通常個室の2部屋分を使っただけあり、私鉄最大の個室を謳っています。こちらも大型ガラスの仕切りが採用された展望車です。

JR乗り入れは今のところなしで地下鉄線は不可

運行路線はスカイツリーライン・日光線・鬼怒川線鬼怒川線駅までとしています。500系リバティが汎用性重視で、東武本線系統の様々な路線に乗り入れられるのと比べると対照的です。また、6両固定という関係もあり、変電設備の容量が厳しい野岩鉄道や会津鉄道には乗り入れないようです。

100系スペーシアのうち3編成がATS-PなどJR乗り入れ対応装備を装着しており、日常的に栗橋駅からJR線に入りJR新宿駅まで乗り入れています。今発表されている線区には含まれていないため、今のところJR線には入らないようです。今後についてはあり得るかもしれません。スペーシアはJR乗り入れ編成のほうが、暫くは確実に運行継続されそうです。

また、先頭車両が非貫通デザインで法律上必須の非常時脱出用貫通扉がないため、どうやっても地下鉄乗り入れ対応は法律上出来ません。そのため地下鉄乗り入れはあり得ません。

そのまま廃車?100系スペーシア

置き換えが行われた後の100系スペーシアですが、今のところ発表はありません。順当に考えれば、特急りょうもう用の200系がDRCの部品流用車で部品単位では50年物で、そちらへの玉突き転属となります。

ただ、単純にそうならない可能性が高そうです。東武100系も導入が平成初期のため30年程度経っています。普通の鉄道会社が行っている、VVVFなどの電装系などの大幅な機器更新を行っていません。そう考えると車両の痛み具合によっては廃車のほうが安くつく可能性もあります。実際そういった判断もあったのか、N100系の導入を待たずに2022年に初めての廃車が発生しました。
 
なので今後の導入時に転属させるのは微妙なところとなってきました。


2022年1月30日日曜日

まさかの東武乗り入れ ー 相鉄・東急新横浜線2023年開業




2023年春開業予定の相鉄・東京新横浜線「日吉~羽沢横浜国大」について、鉄道趣味的な観点から概要を解説します。

記事作成日: 2022.01.29/記事更新日: 2022.01.30

東急5050系
乗り入れに使用予定の東急5050系

開業区間は10km

相鉄・東急新横浜線路線図
新横浜線路線図

2023年3月に開業する予定の区間は東急日吉駅~相鉄横浜国大駅の約10kmとなります。

相鉄側が既に開業している相鉄新横浜線西谷~羽沢国大駅から4.2㎞1駅延伸する形で、東急側からは日吉駅から途中に新綱真島駅を挟んで2駅延伸する形で5.8kmの新線東急新横浜線が開業します。

これは「神奈川東部方面線」と呼ばれていたもので、「相鉄⇔JR」の相互直通と「相鉄⇔東急」の相互直通二つの計画をまとめていたものです。既に羽沢横浜国大駅より行われている相鉄とJRの乗り入れに加えて、今回の新線開業ですべて完成となります。

これにより東急方面から東海道新幹線新横浜方乗り換えの利便性向上や、相鉄方面からの都心への利便性向上が期待されています。

相鉄側から新横浜駅へが10・8両編成がラッシュ時10本・日中4本、東急側から新横浜駅へが10・8・6両編成がラッシュ時14本・日中6本の運転予定です。

新横浜駅が唯一2面3線の日常的に折り返し可能な駅なので、6両の列車はそこまででそれ以外が相互直通する形になるようです。

新横浜駅には5社11路線の超複雑乗り入れ

東急が複数の路線と乗り入れていることや、相鉄が東急線から更に地下鉄経由して「渋谷・新宿・永田町・大手町」など都心への乗り入れを目的としていたため非常に複雑な乗り入れになってしまいました。

東急からは「東横線・目黒線」、相鉄からは「相鉄本線といずみ野線」が乗り入れます。

それに加えて東急東横線を経由して「東京メトロ副都心線とその直通先の東武東上線」の2路線、東急目黒線を経由して「東京メトロ南北線とその直通先の埼玉高速鉄道」と「都営三田線」3路線が乗り入れます。

路線の分岐駅である西谷と日吉は折り返し設備は比較的充実している駅なので、ダイヤ乱れ時の影響はある程度抑えられると思います。しかし、これだけの複雑だと、どこかの路線の運休など大きなダイヤ乱れが起きると、小さな影響は波及してしまうと思います。

まさかの東武鉄道参入

そして誰もが予想だにしていなかったのが東武鉄道東上線の直通です。乗り入れ区間も最近観光客が増えてる川越までではなく、東上線の10両編成の列車乗り入れ可能最北端の小川町までを予定しています。一方で東武鉄道と同じような境遇の西武鉄道は乗り入れは、需要などから今のところする予定は無いと発表しています。判断としてはこちらが無難です。

これにより東上線からは新横浜駅での新幹線乗り換えや日産スタジアム(横浜国際総合競技場)へ行きやすくなり、相鉄方面からは川越観光や小川町・長瀞方面の観光やトレッキングがしやすくなります。

今でも東上線は東急・メトロの車両を使って「元町・中華街⇔小川町」に東上線無料最優等列車の快速急行を運転しているので、確かに下地はありました。

しかし、はっきり言って東上線が乗り入れる意味は、利便性や観光の意味から考えてもほとんどありません。東上線から東海道新幹線を使うならそれこそ品川駅で良いですし、相鉄方面から川越・小川町方面への観光需要の掘り起こしを期待するのは難しいのは明白です。案内に東上線が入ることで、多少認知度向上が狙える程度が分かりやすいメリットだと思います。

西武鉄道も似たような取り組みとして「元町・中華街⇔西武秩父」を繋ぐS-Trainを運行していますが、遠さだけでなく指定席料金の値段も相まって苦戦しており、それが乗り入れをしない決断に繋がったと思います。

そういった状況でも最近の東武鉄道は比較的チャレンジしようとしているので、その一環なのだと思われます。相当な工夫が必要だと思いますが、どう需要を掘り起こすのかも注目です。

様々な車両が乗り入れ予定

相互乗り入れがほぼ確実な車両
相鉄: 20000系・21000系
東急: 5050系・5080系・3000系・3020系

新横浜まで乗り入れる可能性がある車両
都営: 6300形・6500形
東京メトロ: 9000系
埼玉高速鉄道: 2000系

乗り入れるかもしれない車両
東武鉄道: 9000系・9050系・50070系
東京メトロ: 10000系・17000系

参考-JR相鉄相互直通車両
相鉄: 12000系
JR: E233系7000番台

はっきりしたことは実際の運行開始までは分かりませんが相鉄と東急の相互直通を行う車両として、新横浜線の事業者である相鉄と東急の車両が使用されるようです。2社の車両は両方の路線へ乗り入れ可能なよう信号システムの工事が完了されています。東急車は5050系が西武・東武含めた全線乗り入れ可能、それ以外の東急・相鉄車は東武・西武以外の直通先全路線に乗り入れ可能な仕様です。

一方で都営・東京メトロ・埼玉高速鉄道の車両は相鉄への乗り入れ工事が確認されておらず、新横浜駅までかイレギュラー運用時のみ新横浜駅までとなる可能性が高そうです。埼玉高速鉄道などは特にそうですが、事業者によってはメリットが小さく乗り入れに工事・メンテナンス費用がかかる乗り入れには消極的です。そういった事情によるものと思われます。

東上線への乗り入れは本数が相当少ないと予想されるので、相鉄と東上線両方が乗り入れ可能な東急5050系を使うのが一番簡単な方法です。ただ、技術的には新横浜駅まで乗り入れ可能なはずなので、東武車乗り入れも可能性としては僅かに残っています。また、副都心線で使われている10000系や17000系が乗り入れることは運用が複雑になるので無いと思いますが、技術的には東武車同様に可能なので、可能性としては同様という具合です。

参考ですがJRと相鉄の相互直通車は、信号システムの関係や地下鉄乗り入れ装備がないため東急・地下鉄方面への乗り入れができないため、JRと相鉄のみの相互直通となります。

現状わかっている情報としてはこのような感じです。この記事は順次加筆・修正していく予定です。



2022年1月29日土曜日

DL「大樹」会津鉄道と野岩鉄道へーDE10形と14系 雪の野岩・会津鉄道を走る




 DL大樹が臨時列車として2月11日に会津田島駅に乗り入れするにあたって、2022年1月15日より野岩鉄道・会津鉄道でハンドル訓練のための試運転が実施されています。その様子にや、ツアー列車について紹介します。

DL大樹2月12日に正式乗り入れへ

会津田島駅を発車する東武鉄道のDE10形と14・15系客車
会津田島駅を発車する
東武鉄道のDL編成
東武トップツアーズ主催の団体列車が会津田島まで運行されることが決定しました。往路の「浅草~下今市」までは間もなく廃車となる350系で、そこから「会津田島~下今市」間の往復をDE10形牽引の客車列車であるDL大樹で、復路の「下今市~浅草」間はスペーシア100系による特急きぬでの移動となります。

それに先立って東武・野岩・会津鉄道の3社に跨る「会津田島~下今市」間で、DE10形と14系2両・15系1両の計4両での乗務員訓練のための試運転列車が運行されています。


既存大樹ダイヤを一部活用

下今市10:29→会津田島13:47・会津田島16:08→下今市19:10のダイヤです。

往路の「下今市~鬼怒川温泉」間は、定期運行のSL大樹3号のダイヤをそのまま活用する形となっています。

逆に復路については定期運行のダイヤの活用はなく、臨時のSL大樹10号のダイヤとも違うダイヤが利用されています。


会津・野岩鉄道線内では普通列車が追い抜き

野岩鉄道湯西川橋梁を通過する東武鉄道のDE10形と客車の試運転列車
野岩鉄道湯西川橋梁を通過する
会津・野岩鉄道線内では普通列車が試運転列車を追い抜くダイヤが組まれています。

運行予定の野岩鉄道線内の最高速度は80km/h、会津鉄道線内は65km/hに対し、DE10形の最高速度が85km/hとなっており、運転密度も考えれば追い抜き無しのダイヤも可能だとは思います。

しかし、乗車を楽しむツアー列車をやたら早く走らせる意味が無いことがまず一番、勾配や車両への負荷、東武鉄道のツアー列車では停車駅で簡単なグッズ販売を行ったりすることがあるので、そのようなダイヤが組まれなかったと想像できます。

ゆっくり走るダイヤで以外だったのは、ダム湖の上を走り景色の良い湯西川橋梁も普通に通過していたことです。実際のツアーでは眺望のために、停車したりするのかも注目です。

会津田島駅では機回し実施

会津田島駅で機回し中の東武鉄道DE10形1099号機
会津田島駅で機回し中のDE10形

会津田島駅に到着後は機関車を前後反対に付け替える必要があります。そのため本線を利用しての機回し作業が実施されました。

SL乗り入れに夜行列車運行と広がる臨時列車

夜の駅停車中のDE10形1099号機
駅停車中のDE10形1099号機

東武鉄道は元々SL列車を会津方面へ乗り入れさせようしているので、今後はSL列車の乗り入れの布石としての運行でもあると思います。そのため今後はこういった団体ツアーの動向も見ながら、SL運行へ繋げていくつもりなのではないでしょうか。

会津若松駅はJRのSL「ばんえつ物語」の拠点でもあるので、ゆくゆくはSLの共演にも期待したいです。

また、大樹で使用されている客車の中には夜行列車の急行「はまなす」で使用されていた車両もあります。東武鉄道や野岩鉄道はスキー夜行列車を今でも運行している会社なので、臨時の客車夜行列車の運転も今後はあるのではないでしょうか。

趣味的にはとても興味深い乗り入れとなっています。

最後に撮影は安全と周囲に気を付けて

私も気づかないうちに時には…といこうともあると思いますし、あまり他人をとやかく言いたくないのですが、「いい年してそれやっちゃうんだ…」みたいな事も結構見ました。

列車の安全運行と鉄道撮影を地域の方や鉄道会社さんから続けさせて貰うためにも、自分も含めて考えていきたいものです。



2021年2月21日日曜日

東京メトロ17000系の東武東上線内試運転を振り返る




 2021年より本格的に実施された東武東上線での東京メトロ17000系の試運転を、乗務員訓練を中心に振り返ります。

2020年12月から本格スタート

東京メトロ17000系は有楽町線や副都心線で運行している7000系の置き換え用として導入された新型車両です。

東京メトロ17000系東上線内深夜試運転
東上線内深夜試運転
2020年1月に17000系の第一編成が製造されましたが、東上線では年末までは志木駅近辺での小規模な試運転に留まっていました。12月20日にやっと東上線の和光市から小川町まで入線し、技術者も添乗し誘導試験やPQ輪軸試験など東上線内での走行が問題無いかの最初の技術的な検査が行われました。その後は同様の目的で池袋まで入線しました。

深夜に最低限の技術的な確認が終わった後は、日中に小規模な入線試験が実施されました。

2021年1月23日からは乗務員訓練

技術的な確認が終わった後は、実際に列車を動かす運転手さんや車掌さんの訓練が始まります。17000系は東京メトロの車両ですが様々な路線に乗り入れます。そのため東上線へ車両を貸し出しての訓練となります。

東京メトロ17000系の東上線乗務員訓練初日
東上線乗務員訓練初日
年も変わり第1編成の製造から約1年の経った2021年1月23日からは、あいにくの雨でしたが東上線川越市駅~森林公園駅間で営業列車の合間を縫って乗務員訓練が開始されました。同区間を各駅に停車して往復しました。

訓練初日の様子


川越市駅に停車する17000系試運転列車
川越市駅に停車する
乗務員訓練の試運転列車
暫くは1編成が貸し出されて川越市駅~森林公園駅間で、ほぼ毎日乗務員訓練が行われました。

志木駅の電留線へ入線する東京メトロ17000系
志木駅の電留線に入る17000系
2月8日からは更にもう1編成が貸し出され2編成体制となりました。1編成は相変わらず川越市駅~森林公園駅間で乗務員訓練が続けられ、もう1編成は高坂~志木間で乗務員訓練が行われました。

川越市駅での17000系の並び
2編成になったため乗務員訓練列車同士のすれ違いも見られるようになりました。川越市駅では電留線で発車待ちの訓練列車の横を志木からの訓練列車が追い抜く一幕も見ることができました。

8000系とすれ違う17000系訓練列車
8000系とすれ違う訓練列車
次の週からは2編成とも川越市駅~森林公園駅間での乗務員訓練となりました。平日の上り訓練列車の1本は森林公園検修区から越生線への回送列車の一本前を臨時ダイヤで先行して走っていたため、後続の回送列車は坂戸駅手前で信号待ちが発生しました。上の写真はその信号待ちの列車とすれ違う下り訓練列車です。


東上線への17000系回送列車
東上線への回送列車
訓練列車は1ヵ月間行われましたが、その間に何度か列車は東京メトロの車両基地へ帰るために回送列車が設定されていました。おそらく簡単な検査が理由だと思われます。

様々な乗務員訓練の様子

2月21日営業運転開始へ

東上線での訓練は2021年2月20日まで行われました。そして翌日の21日の朝1本だけ有楽町線の新木場から和光市まで営業運転が行われました。

この時点で製造が完了しているのは17000系の10両3編成のみです。今後10両編成の車両も引き続き増備されるだけでなく、8両編成の車両増備されます。

そして全ての車両が揃ったのちに7000系は引退する予定です。

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2020年11月18日水曜日

進む川越工場からの移行 東武9000系9108F甲種・試運転レポート




 東上線川越工場の廃止による南栗橋工場への移行に関連すると思われる、東武9000系9108F甲種輸送や乗務員訓練による試運転などをレポートします。

東武9000系初の本線へ

9月には東武9050系の本線系統でのPQ台車を使った深夜試運転が行われましたが、11月に入り本線へ東武9000系が甲種輸送され、本線での日中の乗務員訓練が実施されました。

東武9000系は有楽町線直通用に製造されたため、今までは東上線を中心に乗り入れ先の路線での運用しか行われいませんでした。しかし、今回の甲種輸送や乗務員訓練で、初めて東上線以外の東武線での運行が行われました。

これは川越工場廃止により南栗橋工場で検査を実施し、検査前の回送や検査後の試運転を実施するための措置だと思われます。

小川町以北の単線区間を行く

森林公園駅に停車中の東武9000系9108F回送
森林公園駅で発車を待つ9108F
11月12日に東武9000系9108F森林公園検修区を出発して、寄居駅を目指します。

連結器にアダプタを装着する東武9000系9108F
連結器にアダプタを装着する
翌日は秩父鉄道の電気機関車を使い秩父鉄道線を走行するので、森林公園出発時にはあらかじめ並型連結器のアダプタが寄居側の密着連結器に取り付けられています。一方池袋側は連結器ごと自動連結器に交換されています。

東武8000系と行き違いをする9000系
8000系とのすれ違い
東上線小川町以北へは普段入線しないため、とても貴重です。途中8000系ワンマン車とのすれ違いもありました。

森林公園~小川町間の動画での様子

30年ぶり?甲種輸送でいよいよ本線へ

秩父鉄道デキ500形と連結する東武鉄道9000系9108F
寄居駅でのデキ500形との連結作業
寄居駅に一晩留置され、翌日に秩父鉄道を経由して南栗橋工場を目指します。秩父鉄道線内は自走出来ないため、秩父鉄道の電気機関車による甲種輸送で寄居から羽生駅まで運ばれます。

東武9000系と50000系以外は南栗橋工場でも検査をしていたため、甲種輸送は日常的に行っていました。しかし、9000系は川越工場での検査のされていため、今回の甲種輸送は9108Fの場合約30年ぶりだったと思われます。

羽生駅到着後は自走により、その日のうちに南栗橋工場へ回送されていきました。この日の回送が、初めての本線での走行となりました。

寄居での連結から秩父線内甲種輸送

本線で乗務員訓練開始

春日部駅で東武100系スペーシアと並ぶ東武9000系
春日部駅で東武100系スペーシアと並ぶ
11月16日からは東武本線「南栗橋~春日部」間での乗務員訓練が実施されました。春日部駅での折り返しでは、今までありえなかった車両たちと並ぶ様子も見ることが出来ました。

自動連結器を装着する東武9000系
自動連結器を装着したまま
甲種輸送で片側のみ自動連結器に交換されていましたが、乗務員訓練の試運転時も自動連結器が装着されたままとなっていました。

本線での乗務員訓練の様子

今後9000系9108Fがすぐに返却されるか一旦工場で検査されるか不明ですが、本線での9000系の走行は日常となっていきそうです。


2020年11月10日火曜日

東上線新駅「みなみ寄居」 ホンダ自動車からの要望で設置




東武鉄道は2019年6月3日に東武東上線「男衾~東武竹沢」間に、ホンダ自動車からの要望で2020年秋に新駅を設置することを発表し、2020年10月31日に「みなみ寄居」駅として開業しました。設置経緯や、駅について紹介します。
記事作成日: 2019.06.23/記事更新日: 2020.11.10

ホンダの自動車工場のための新駅

みなみ寄居駅(ホンダ寄居前)駅舎
みなみ寄居駅(ホンダ寄居前)駅舎
東上線に新駅が設置されるのは「武蔵嵐山~森林公園」間に2002年のつきのわ駅以来で、18年ぶりの新駅となります。周りには本田技研の寄居工場があるだけで、本当に何も無いところです。駅名は「みなみ寄居」で、副駅名が「ホンダ寄居前」となっています。

駅が設置されたのは「男衾(おぶすま)~東武竹沢」間のちょうど中間あたりです。みなみ寄居駅と名乗っていますが、「寄居→玉淀→鉢形→男衾→みなみ寄」と、かなり離れているのが分かります。東武鉄道のHPの説明には「寄居町の南側に位置する駅として分かりやすく、また親しみを込めて“南”を平仮名で表記しました。」とありますが、ホンダの工場名が寄居工場なので寄居を入れたかったのではないかと思います。

みなみ寄居駅開業記念ヘッドマークの付く東武8000系
開業記念ヘッドマークが付く8000系
駅開業時にはヘッドマーク付きの列車が運行しました。

ホンダ再編で必要に

ホンダ寄居工場は山に囲まれた場所にあり、アクセスは工場脇を走る2車線道路の国道254号線がメインとなっています。工場に勤める方達は、自動車やバスでの送迎でしかアクセスできません。

さらにホンダは工場の再編を進めており、4000人ほどが勤務される埼玉県狭山市の工場の機能の大部分を、この寄居工場と三重県鈴鹿工場に集約します。そのため単純計算で1000人以上の方が、新たに勤務されることになります。

17年11月、ホンダが東武に東上線の活用などの相談を持ち掛け、両社で協議を開始。新駅開設に至った。建設費用はホンダが負担する。事業費用は非公表。
埼玉新聞ウェブ版2019年6月3日記事より引用

それ理由がでしょうが、上記のように駅の建設費用はホンダ側が負担する形になっています。

簡素だがしっかりした駅舎

みなみ寄居駅を出発する8000系
駅を出発する8000系
駅の構造は1面1線です。発表された時点では駅になりそうな用地部分に柵があるだけで、駅の構造物は何もありませでした。2020年1月頃から工事が本格化し、1年しないで構造物が出来てしまいました。

みなみ寄居駅駅舎
駅舎小川町側
駅は3階建ての構造で1階が入口、2階が改札階、3階がホンダ寄居工場への連絡通路となっています。工期が非常に短かったのですが、駅の出来栄えは決して悪くありません。また、駅の周りは本当に何もなく、国道254号に続くアクセス用の道路と工場に隣接するビオトープだけです。ちなみにビオトープには入ることは出来ません。

みなみ寄居駅ホンダ寄居工場連絡通路
改札階から見た連絡通路
ホンダ寄居工場は高台にあるので、このような形で通路が繋がっています。面白いのはトイレの場所、トイレは駅舎になく工場門横にあります。なので、ちょっとドキドキしながらトイレを借りる形となります。自分もちょっとドキドキしながら借りて使いました。

暫定運賃計算で特殊な改札

乗る方向ごとに色分けされたみなみ寄居駅改札
乗車方向で違う改札

暫定措置として運賃計算が特殊です。池袋方面から降車・へ乗車する場合は、東武竹沢駅での乗降として計算されます。寄居方面から降車・へ乗車する場合は男衾駅として計算されます。そのため乗降時には改札が別々になっています。

更にICカードの場合は改札を間違えないようにすればよいのですが、切符の購入時も複雑なルールがあります。池袋方面の場合は券売機で切符を購入すれば良いのですが、寄居方面の場合は乗降車駅証明証で乗車する形となります。

東上線で乗降駅証明証が設置されているのはみなみ寄居駅だけなので、この暫定措置が続いてる間だけとなっています。

寄居商工会は川越方面直通の要望も

東上線の川越方面からの電車は小川町駅止まりで、寄居方面には同駅で寄居駅行きに乗り換える必要がある。柴崎会長は利便性向上の観点から「新駅設置を機に、従業員のためにも、朝夕だけでも、川越方面から新駅に直通する電車の運行を検討していただきたい」と要望した。
 埼玉新聞ウェブ版2019年6月3日記事より引用

寄居商工会は川越方面への直通列車の要望だしています。確かに昔は池袋駅から寄居駅までの特急が一日数本走っていた頃もあり、それより遡れば秩父鉄道直通もありました。現在東上線は小川町駅で運行系統が分断されており、10両編成で運行する「池袋~川越~小川町」と4両編成の「小川町~寄居」に分かれています。

東武鉄道8000系81119F
「小川町~寄居」間で活躍する
4両編成の東武鉄道8000系81119F
 小川町駅で対面乗り換えできるので、あまり不便はありませんが、乗り換えが無ければ便利なのも事実です。しかし、東上線の武蔵嵐山~小川町駅間の中間地点から、小川町駅までは単線で列車本数に限界があります。今も殆どの時間で毎時4往復程度と、運行本数いっぱい近くで走っています。編成の長さも小川町駅で変わるため、一部時間の増発や行先変更などはあっても直通列車はなかなか難しいと思います。


2020年9月29日火曜日

三ヶ尻線甲種輸送終了 今度はどこから電車を運ぶ?




 三ケ尻線どうして部分廃止になったかや、今後どこから甲種輸送する可能性があるかについてを紹介します。


石炭輸送と終わる三ヶ尻の役目

デキ100形108号機に取り付けられた三ヶ尻線甲種輸送最後を記念するヘッドマーク
最後の甲種輸送を記念するヘッドマーク

三ヶ尻線は「武川~熊谷貨物ターミナル駅」間を結ぶ、秩父鉄道の貨物線です。旅客と貨物線を持つ私鉄は数少ないので、珍しい路線と言えます。

秩父線の本線方面影森駅からは、秩父でとれた石灰石を太平洋セメントの工場のある三ヶ尻駅まで運んでいます。そして川崎のJR扇町駅から石炭を熊谷貨物ターミナル駅を経由し、三ヶ尻駅まで運んでいました。貨物以外にも東武鉄道の新型車両も三ヶ尻線を経由して運んでいました。

石炭輸送が2020年春にトラック輸送に変更されたため、定期運行が無くなる上に老朽化が進んでいるとして「三ヶ尻~熊谷貨物ターミナル駅」間を廃止すると決めました。2020年9月30日を貨物輸送の終了の予定日としています。

また、鉄道を使った石炭輸送も北海道にある日本唯一坑内採掘を行う釧路コールマインが専用線での石炭輸送をやめたため、秩父鉄道とJR貨物が運行するこの路線が最後でした。なので、日本での鉄道石炭輸送の歴史を幕を閉じました。日本の鉄道史としても非常に大きな出来事の一つと言えると思います。

※露天掘りの炭鉱は国内にいくつかあります。

三ヶ尻線廃止で熊谷連絡線もそのうち復活?

三ヶ尻線が部分廃止されたことで、秩父鉄道の甲種輸送ルートは変更するしかありません。新型車両の導入時だけでなくSLパレオエクスプレス用のC58形をJRに委託して高崎で整備してもらっているので、送り込みの際にもJRとの接続は必要です。

JR高崎線秩父鉄道連絡線
熊谷駅にある連絡線
デッドセクションの表示がある
秩父鉄道では寄居駅でJR八高線と、熊谷駅でJR高崎線と接続しています。寄居駅での接続は今でもパレオエクスプレスの返却時に利用されたりしています。一方熊谷駅のほうは、線路も架線も繋がっているものの、枕木が線路の上に置いてある状態で利用されていません。ただ、デッドセクションの表示が今もあり、JRが架線柱を更新した際にも維持がされました。

熊谷貨物ターミナル駅が近いので留置がしやすく高崎線で日常的に貨物輸送が行われているのを考えると、寄居駅より熊谷経由の利便性は高く感じます。ただ、高崎線の運転本数や信号システムの違いなどを考えると深夜以外は利用が難しそうな点もあります。

一方で寄居駅には今も利用されている実績や秩父鉄道の長い側線があります。逆に問題としては今はやっていない甲種輸送が出来るのか、現状八高線に乗り入れてる機関車はJR東日本のDD51のみでJR貨物は乗り入れていない、倉賀野など貨物駅からの距離にも難があります。

今後熊谷連絡線が復活するかにも注目です。

東武鉄道は栗橋からになる?

東武鉄道は秩父鉄道を経由して、羽生駅で新型車両を受け取るのが普通となっています。しかし、今回の三ヶ尻線の廃止でそれが出来なくなりました。

東武鉄道が貨物輸送を行ったいたころは久喜駅に東武伊勢崎線とJR東北線との連絡線があったのですが、今はそれもありません。その代わり特急スペーシアなどがJR新宿駅に直通するようになったため、栗橋駅に東武日光線でJR東北線との連絡線が設置されています。なのでこちらからの輸送が今のところ有力と言えそうです。

栗橋連絡線なら東武の一番大きい車両工場のある南栗橋駅に近く、既存の設備が使えるメリットがあります。一方で6両編成の特急列車が使う前提である上にJRと東武どちらの側にも側線などはなく、東北線や日光線の運行頻度を考えると日中に輸送するのは難しく、近くに貨物ターミナルも無いのでその点でも問題がありベストととも言えないのも事実です。

秩父鉄道の連絡線次第で、引き続きそちらからの輸送もあるかもしれません。


2020年9月27日日曜日

東武9050系9152F初の本線試運転と甲種輸送についてレポート




 東武9050系が9152Fが初めて東武本線系統への甲種輸送や本線系統での試運転をしました。この記事では試運転について考えられる狙いや、東武本線から東上線への甲種輸送の撮影レポートを紹介します。

東武9050系が本線走行できるかの試験か?

東武9050系は有楽町線直通用に東上線に導入された車両です。そのため、東武本線系統を走ることは一度もありませんでした。

しかし、9月17日に東上線寄居駅から秩父鉄道を経由して伊勢崎線羽生駅まで甲種輸送され、9月24日に羽生駅から寄居駅へ回送され東上線へ返却されました。本線系統への貸し出し期間中に、曳舟方面や渡瀬方面と深夜試験を実施しました。

PQ輪軸を装着する東武9050系
その謎の深夜試験で唯一分かるのは、PQ測定を行ったということです。上の写真にあるように9050系はサハ1両に、PQ輪軸を装着し東上線から本線へ回送されました。

PQ輪軸を装着することで、PQ測定が可能になります。この測定は垂直からの力Pと水平からの力Qを調べることで、列車が走行時に脱線する可能性があるかの値の脱線係数を求めることが出来ます。この検測は、新型車両の導入時などにも行われるものです。

つまりこの試験を行ったということは、今まで東上線でしか走行しかなった9050系を本線でも走らせられるか調べるための計測を行ったとみて良いでしょう。なので時期は遠くなるかもしれませんが、9050系が試運転以外で本線走行する可能性があると見て良いと思います。

もっとも、これだけでは転属のためなのか、南栗橋への入場のためなのかまでは不明でもあります。

初めての本線→東上線への甲種輸送

甲種輸送の様子


ここからは東武本線から東上線への甲種輸送についてのレポートです。

デキ500形に連結され羽生駅に停車する東武9050系
羽生駅停車中の東武9050系
東武9050系9152Fは営業列車が走らない深夜のうちに羽生駅に回送され、9月24日に秩父鉄道経由で甲種輸送されていきました。

牽引機はデキ500形502号機
三ケ尻線経由での新車の甲種輸送とは違うので、機関車は先頭車両のみ連結されています。この日の牽引機はデキ500形502号機でした。

秩父鉄道デキ500形502号機+東武9050系9152F
エアホースが運転台に伸びている
9050系に限らずデキと連結する時はそうですが、空気ブレーキを動作させるためのエアホースは連結器横の他に、運転台にも引き込まれています。

こういった特殊な場合を除き機関車との連結は想定されていないのもあってか、列車はかなり低速で、同じ寄居方面に向かう普通列車に追い越されながら走っていました。

切り離し作業中の秩父鉄道デキ500形502号機+東武9050系9152F
寄居駅での切り離し作業
寄居駅到着後はそのまま三峰口方面にある引き上げ線まで牽引し、そこからデキがバックで東上線側の留置線まで押し込む形で入ります。そしてデキは9050系を切り離し、秩父鉄道線へ戻っていきます。

連結器が並形になっている
この後夜まで9152Fは寄居駅に留置され、深夜に森林公園へ回送されていきました。到着後は夜の回送に向けてと思われてる、簡単な各種試験が実施されていました。

試験時の様子

また連結器に注目すると普段は密着連結器を装備していますが、機関車との連結のために並形の連結器に換装されています。

PQ輪軸は装着したまま

森林公園検修区で取り付けたPQ輪軸はそのままの状態で戻ってきたようです。取り付けられているのは9050系の9752号車で、二つの台車の片側一つずつに取り付けられていました。

東武9050系と並ぶ秩父鉄道7000系
秩父鉄道7000系とのツーショット
留置中は秩父鉄道の各車両とのツーショットもありました。


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