2020年3月18日水曜日

JR東日本 初の電気式気道車GV-E400系投入へ




2015年5月19日にJR東日本は新潟・秋田地区へ新型電気式気道車を投入すると発表しました。電気式気動車の本格採用はJRでは初めてで、2019年8月よりGV-E400系として、営業運転を開始しました。
記事作成日: 2015.05.19/記事更新日 2020.03.18

新潟地区で運行を開始した
GV-E400系

新型車両概要

最高速度: 100km/h
主発電機: 290kw
主電動機: 95kw
エンジン出力: 331kW(450PS)/2,100rpm

投入数: 1両編成×19編成、2両編成×22編成、計63両
投入時期(新潟地区): 2017~2019年度
投入時期(秋田地区): 2020年度

投入されるのはハイブリッド気道車ではなく、新型電気式気道車です。仕組みとしてはディーゼル発電機で発電した電気を使い、モーターを駆動する方法です。国内ではJR貨物所有のDF200形ディーゼル機関車が採用している方式です。従来の気動車と比べこの方式を採用するメリットは電車の技術を流用することができ、部品などの共通化が可能になることです。逆にデメリットしては構造が違うため、従来の気道車との連結が難しくなると思われることと、ディーゼルエンジンだけでなくモーターなども積むのでコストが上昇すると思われることです。ただ、メンテナンスや部品共通化も含めた運用コストで、こちらを選択したのだと思われます。

ハイブリッド気動車が今回採用されなかったのは大型蓄電池の分コストがかさむだけでなく、停車加速が多い普通列車だとリチウムイオン電池の痛みが激しくなり、運用コストも更にかさむからだと思われます。

ハイブリッド気動車は電池を積んでる分駅停車時や発車時のエンジン使用を抑え、騒音を低減しています。しかし、蓄電池を最低限しか積んでいない電気式気道車は、発車時など電機が大量に必要になるタイミングでエンジン音をフル回転するので、普通の気動車とほぼ同じで結構うるさいのも特徴です。

車両形式名は400番台となりました。HB-E210系やHB-E300系の次の第四世代として、400番台となりました。GV-E400形が両運転台タイプの1両で運行できるタイプ、GV-E401形とGV-E402形が片側運転台の2両以上で運転するタイプです。

車体は軽量ステンレス製ですが、今までの形式と違いすそ絞りはありあません。構造的にはハイブリッド気道車から、蓄電池を抜いたものとほぼ同様です。実際エンジンはDMF15HZB-Gで、HB-E210系と同じものを採用しています。ただ、台車や主電動機やインバーターは違うものを採用もしています。特にインバーターはSiC素子を使用したものとなり、最新の技術が適応されています。

全車両0.5Mで車両のうち片側の台車だけにモーターが搭載されていて、もう片側は付随台車でモーターが搭載されていません。また、ハイブリッド気動車がモーターと蓄電池で回生ブレーキが使えるのに対し、電気式気動車は最低限の蓄電池しか搭載していないので、それは出来ません。搭載電池もアルカリ蓄電池で、リチウムイオン電池ではありません。ただ、抑速ブレーキ時にはモーターをブレーキに使い車内の機器で電力を使用する、抑速制御モードを備えています。

起動加速度は従来のキハE120系と同じ1.58km/hと、それより速く一昔前の通勤電車並みの2.3km/hの切り替えが可能です。この機能はハイブリッド気動車にも搭載されています。

埼京線で既に無線信号システムのATACSが導入され、ローカル線でも無線信号システムの開発が進められており、海外では一部導入もされています。GPSとその補助衛星の準天頂衛星みちびき用と、次世代閉塞用のアンテナ取り付けの準備工事が既にされおり、将来的に対応が可能となっています。

投入路線(新潟地区)

羽越本線(新津~酒田)、信越本線(新津~新潟)、米坂線 (米沢~坂町)、磐越西線(会津若松~新津) 

置き換えられてた
只見線キハ40系

2019年8月より営業運転を開始し、2020年3月のダイヤ改正で上記路線すべてのキハ40系の置き換えを完了しました。

投入路線(秋田地区)

奥羽本線秋田駅停車中のJR東日本キハ40系
置き換え対象と思われる
秋田地区のキハ40系

津軽線 (青森~三厩)、五能線 (東能代~川部)、奥羽本線(秋田~東能代、弘前~青森)

解説

部品納入予定次期として、先行納入が2017年9月からの3両分、2019年3月から60両分の納入を求めていました。そのため2018年から試運転を行い、少数の車両による営業運転が2019年8月から、本格投入による営業運転が2020年3月のダイヤ改正となりました。

置き換え対象はキハ40系が中心です。これにより従来タイプの気動車キハE120系の配置転換も実施され、只見線の新潟地区・福島地区両方に集中投入されました。従来の気動車との共通運用が難しくなるのと将来の只見線全線復旧も見据え、運用をシンプルにする思惑もあったのかもしれません。

現時点では63両の投入となっていますが、将来的には150~250両(今回の63両は含む)の投入を検討しているとも発表しています。

車両の導入発表と同時に公募の発表も行われました。公募はJR東日本が支給する、「ブレーキディスク・ブレーキライニング・列車無線・ATS」以外で行われ、車両全体から台車や車体などのパーツ単位の「設計・製造・保守(40年以上)」についての提案を、国内外から受け付けました。

JR北海道も導入へ

JR北海道もキハ40置き換え用として同じ仕様の車両を導入すると発表しました。詳しくは関連記事のほうをお読みください。

※関連記事
JR東日本が八戸線キハ40置き換え車両を公募 その狙いは?
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2020年3月8日日曜日

さよなら新潟地区キハ40系




新潟地区で使用されているキハ40系列が2020年3月14日のダイヤ改正で、で置き換えられます。今回はそのキハ40系列にスポットを当てます。

只見線キハ48系1500番台
只見線キハ48系1500番台

国鉄型の代名詞キハ40

キハ40系列は国鉄型気動車の代名詞とも言える車両です。もう一つの国鉄型の代名詞とも呼べるキハ58系列が急行などの優等列車向けだったのに対して、キハ40系列は通勤や地域の足向けの一般形車両として作られました。

新潟地区では只見線・磐越西線・羽越線・信越線でキハ40が運用されています。車両は全て新津運輸区所属となります。

2018年よりGV-E400系が導入され、2020年3月14日ダイヤ改正で一般運用のキハ40系が完全に置き換えられることになります。

只見線用のキハE120系
只見線用キハE120系
郡山運輸区所属の只見線用キハ40系も、新潟地区からのキハE120系の転属ですべて置き換わります。

最新型GV-E400系に押し出される

新津運輸区に停車するGV-E400系
新津運輸区に停車する
GV-E400系
新潟地区のキハ40は以前からキハ110系やキハE120系により、少しずつ車両は置き換えられていました。JR東日本が各地のキハ40置き換え用にGV-E400系の大規模導入を決定し、今回の置き換えへとなりました。

GV-E400系は今までの気動車とは違いディーゼルエンジンで発電し、モーターで車両を動かします。コストの関係で車両を動かすための蓄電池は搭載されていないので、その点がハイブリッド気動車との違いです。

新潟地区で見れる様々なキハ40

新潟地区では新潟運輸区のキハ40系列が使用されています。新潟地区ではキハ40系、キハ47系、キハ48系が使われています。

JR東日本キハ40系2000番台
只見線小出駅停車中
キハ40系2000番台
キハ40系は両運転台の一両で運転できる車両となります。500番台と2000番台が所属していて、500番台は寒冷地向けで2000番台は本来暖地向けとなっています。

キハ40系列では新潟地区に限らず、暖地向けを寒冷地で寒冷地向けを暖地で使用されていることがあります。

只見線小出駅停車中のキハ48系500番台・1500番台
只見線小出駅停車中
キハ48系500番台・1500番台
手前が500番台、奥が1500番台

キハ48系は500番台と1500番台が使用されています。特徴は片方側だけに運転台が
なく、営業運転では1両の運行ができないことです。500番台と1500番の両方とも寒冷地向けで、違いはトイレの有無となっています。


会津若松駅に到着するキハ47系
会津若松駅に到着する
キハ47系
キハ47系も活躍しています。キハ47系もキハ48系と同じ片側運転台となっていますが、両開きの通勤電車タイプのドアとなっています。



新潟地区ではキハ40・47・48と、キハ40系列すべてを見ることができました。それが一気になくなってしまい寂しいものです。ただ、赤字路線も多いローカル線に新車が一気に投入されるのは良いことと、明るくも捉えたいものです。

2020年3月3日火曜日

鼻の短い山形新幹線E8系投入 E3系の終焉へ




JR東日本は2020年3月3日に山形新幹線へE8系を投入し、福島駅のアプローチ線の改良を行うと発表しました。

鼻は短く最高速度300km/hで定重視

JR東日本E3系2000番台
山形新幹線E3系2000番台
E8系は2024年春から運行開始で、E5系との併結で東北新幹線走行時の速度が275km/hから300km/hに引き上げられます。

基本的な構成はE6系に準じたものとなりますが、大きく違うのは速度と定員です。E6系は鼻が尖っている先頭部13m、最高速度320km/h、定員330名(グリーン車22名)、荷物スペース四か所、車椅子スペース一か所です。対してE8系は先頭部9m、最高速度300km/h、定員355名(グリーン車26名)、荷物スペース七か所、車椅子スペース二か所となります。

グリーン車はE6系もE3系も先頭車一両のみとなっているため、2両で10名以上の定員が増えているが分かります。さらにE8系は大型荷物スペースが全車両に拡大され車椅子スペースが一か所増えているのに定員が増加しており、他の箇所でも店員増加の工夫がされているようです。

E3系からの変更箇所として全車両のフルアクティブサスペンションダンパー化、E3系・E6系との違いがコンセントの全席化となっています。

カラーリングに関しては現行を踏襲します。編成は現在山形新幹線向けに運用中の15編成より多い、17編成が導入されます。

E3系の終焉へ

E3系は0番台が秋田新幹線に投入され、その後にE3系1000番台と2000番台が投入されました。2020年3月現在では東北新幹線の増結用に0番台・1000番台・2000番台が、山形新幹線用に1000番台・2000番台が活躍しています。

E8系が投入されることで、本来のミニ新幹線としての役目は終わると予想されます。また、増結用編成としては0番台のように1000番台と2000番台が少しだけ活躍するかもしれませんが、速度も同時に引き上げられるために、その頃にはE2系も定期運転では引退してるでしょうから唯一のダイヤ上ネックになるため微妙なところです。導入編成が17編成というのも、その為なのかもしれません。

福島駅のアプローチ線の改良

福島駅にある奥羽本線から東北新幹線への接続用のアプローチ線は、下り線側のみの単線構造となっています。なのでアプローチ線を上り線にも増設し、複線構造に変更されます。これにより東北新幹線上での平面交差や単線区間が解消されるために、増発やダイヤ乱れ時の対応がしやすくなります。

使用開始は2026年度でだいぶ先となります。

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