2018年4月9日月曜日

209系初のジョイフルトレイン「B.B.BASE」自転車ツーリング列車




JR東日本は2017年8月25日に209系を改造した自転車ツーリング用列車の「B.B.BASE」を発表し、2018年1月6日より運行を開始しました。
記事作成日: 2017.08.25/2018.04.09

自転車はそのまま載せられる

209系2200番台 B.B.BASE
209系2200番台 B.B.BASE
この列車は鉄道を利用した自転車ツーリストのために、房総地区を中心に走ります。「B.B.BASE」という列車名は、この列車が「房総=BOSO の 自転車=BICYCLE 基地=BASE」になるというコンセプトから来ています。

今でも鉄道で自転車を運ぶことはできますが、原則として分解して一定サイズに収め輪行袋と呼ばれる袋に詰めることが必須となっています。ですが「B.B.BASE」ではサイクルラックやフリースペースが設置され、自転車をそのまま載せることが出来ます。

209系2200番台 B.B.BASEの側面
ドアや扉を埋めているところもある
ベースとなった車両は元々南武線で通勤電車として走っていたもので、内装を大幅に変更しています。先ほど紹介したサイクルラックの他、長椅子を対面のボックスシートに変更したり、トイレを設置するなど大幅に変更しています。外装も白を基調としたデザインで、車体全体をシールで覆うことで変更しています。



遅れていた自転車対応

日本の鉄道はどうしても旅客が中心ということで、通勤路線もローカル線も自転車を載せにくい環境でした。最も今までは乗客は増加する一方で、スペースが取れたなかったという事情もあります。一方ヨーロッパのローカル線などの車両にはサイクルラックが設置され、自転車を載せられる車両も多く存在しています。

しかし、最近では乗客の減るローカル線を中心に、空いてる時間に自転車をそのまま載せられようにしたり、JR四国の特急列車にサイクルラックが搭載されるなどの変化が起きています。そんな流れや自転車ツーリングの人気の高まりなどもあって、今回のような企画が生まれたのだと思います。

209系初のジョイフルトレイン

ジョイフルトレインはその特性から通勤車両がベースになるのは、あまりありません。房総地区は209系が中心になっているので乗務員訓練の関係や、乗り心地より自転車の積載力が必要なので、209系が選ばれたのだと思います。線区に走っている車両の関係などもあって種車が通勤車両になったジョイフルトレインとしては、中央線や青梅線を中心に運行していた201系をベースとした「四季彩」を彷彿とさせます。

209系はJR東日本の通勤車両としては、JR化後に全く新しいコンセプトとして制作された車両です。209系列でも最初期に作られた0番台は、最初に投入された京浜東北線から撤退し房総地区の通勤・郊外輸送車両用に改造され運行しています。その中の1編成を改造すると思われます。JR化後の通勤車両がジョイフルトレインの種車になるというのは、時代を感じます。

改造車同士の房総地区での再会

成田駅停車中の209系
現在房総地区で活躍する209系も
京浜東北線で運行していた
千葉地区のローカル線区間などでは、京浜東北線で活躍していた209系を改造した209系2000番台・2100番台が活躍しています。今回B.B.BASE用で活躍していた車両も、南武線の前に京浜東北線でも活躍していました。

209系2200番台とB.B.BASE 209系2100番台
館山駅で並ぶ
209系2200番台とB.B.BASE 209系2100番台
そのためB.B.BASEとしての運行で、古い仲間たちとの顔合わせが実現されました。

小田急新型特急70000形GSE発表 LSEは廃車へ




小田急電鉄は2016年10月20日に新型特急70000形を発表し、2018年3月17日より運行開始しました。
記事作成日 2016.10.20/記事更新日: 2018.04.09


オレンジの車体にボギー台車

小田急ロマンスカー70000形GSE
小田急ロマンスカー70000形GSE

車両形式: 70000形
導入編成: 7両×2編成
編成定員: 400名(全席指定)
製造会社: 日本車両
製造費用: 40億円

外観は車両全体をオレンジに塗装しています。側面窓上部を在来特急より大型化し、先頭車両にはロマンスカーの特徴展望車を設けます。VSEで前方の映像をカメラで撮影し他の車内のモニターで見られるようには今もなっていますが、車内Wi-Fiを装備することでインターネットの他に展望ライブ映像の配信を行います。

在来線特急車両でも左右の振動を減らす「アクティブサスペンション」ダンパーの装備は珍しくありませんが、電子制御でダンパーの硬さなどを制御し更に振動を減らす「電動油圧式フルアクティブサスペンションダンパー」を編成全車両に採用します。小田急によると、在来線量産車での編成全車両に採用するのは国内初です。床下周りは最近の小田急車で採用されている、編成滑走制御やSiC素子、LED照明なども採用します。

台車は連接台車ではなく一般的なボギー台車となります。この台車は日本車両が開発した、新型台車です。従来の台車と基本的な構造は同じですが、台枠と軸箱が一体プレス加工になっている点です。これにより東海道新幹線で発生した台車の亀裂事故のような事態は、防ぎやすくなっているとしています。

製造は他の小田急特急と同じく日本車両です。特急車で製造車両数が少ないこともあり、編成あたり20億円・1両あたり2.75億円と、通勤電車の二倍前後と高めになっています。

車両は第一編成が2017年12月に日本車両から小田急電鉄へ運ばれ、2018年3月17日に運行を開始しました。

運行を開始したGSEの映像


7000形 LSEは廃車へ

小田急電鉄7000形LSE
7000形LSE
現在運行を行っている車両で最も古い特急車両は、1980年より製造された7000形 LESとなっています。この車両は2編成が運行を行っています。今回製造される70000形により、置き換えが行われます。

ただし、2編成同時の置き換えではなく、1編成づつの順次の置き換えとなりました。これによりLSEとGSEを同時に見ることが、実現されました。

LSEが廃止されることにより、昭和世代のロマンスカーは全て引退となり、連接台車を採用したロマンスカーは50000形VSEのみとなります。GSEはホームドアの関係もありボギー車としたそうです。ただ、ロマンスカーは原則として固定編成としての運行なので、連接台車でもホームドアに対応出来ないわけではありません。その反面、ドア位置が固定されるので、車内レイアウトが制限されるの事実です。

ロマンスカーの特徴である連接台車が、このまま消えていくのかは気になるところです。




2017年12月3日日曜日

鉄道技術展2017に行ってきた「広がる無線無線信号システム・ディーゼルエレクトリックの波」編




前回の「山手線の新技術・足元を支える台車技術」編引き続き鉄道技術展2017について、テーマ別に紹介していきます。今回は「広がる無線無線信号システム・ディーゼルエレクトリックの波」編です

広がる無線無線信号システム

大崎駅停車中のE233系7000番台
首都圏発の無線信号システム運用中のJR埼京線
日本ではJR東日本の仙石線に続き、埼京線でATACSによる無線信号が2路線で運用されているに留まります。一方海外の新規路線などでは無線信号が普通になりつつあります。そして日本の信号メーカーも各々が開発を進め、それぞれ特色を出そうとしています。

無線障害への耐性が強み

日本信号

そんな中日本信号は前回に続きSPARCSについて展示していました。このSPARCSは日本信号が開発したシステムの名前で、北京の地下鉄で採用されています。

無線信号システムはシステムが簡素化される分、機器が減ったことによる故障率の低減やコスト削減などのメリットがあります。しかし、無線の電波自体が届かなければ上手く動作しないという、当たり前のようなデメリットがあります。そして電波が上手く届かない理由に、電波の妨害・干渉などがあります。

SPARCSはこの部分に強く、北京の地下鉄での採用コンペで競った3社の中では1番だったそうです。近年は様々なものが無線化されていて、電波の干渉や使える帯域の減少などの問題は増える一方です。身近な例だとスマホやパソコンを繋ぐ無線LANも、各家庭同士がたくさんの無線LAN機器を使うことで、速度低下などが発生しています。この妨害に強いという特徴は、今後無線信号が普及する上で非常に需要なのではないかと思います。

より強固なシステムへ

京三製作所

京三製作所は無線信号システムを補う技術を展示していました。一つはドップラーアンテナによる速度計測です。鉄道車両は車軸に速度を計測するための速度発電機という装置を装着していますが、雨で車輪が滑ったりすると誤差が発生します。それを避けるためにドップラーレーダーを搭載し、地面に向けて電波を照射することで速度を求めるという技術です。

二つ目はGNSSと呼ばれるGPSなどを利用した衛星測位システムの位置情報を元に、速度を計算する方法です。スマホのナビで自分の位置が間違って表示されたりしますが、単純に位置情報を利用すると同様の問題が発生します。そこで位置情報を求めた後で明らかにおかしい情報を捨て、使えるデータだけを使うようにしています。

技術的な点以外に注目すべきなこととして、二つ目のGNSSを使った技術ではある程度技術を開放している点です。特許自体は京三製作所が持っているものの、場合によっては他社に無料使用を認めるというものです。

パソコンの世界では当たり前のことですが、鉄道業界では珍しい用に思います。こういった取り組みが広がり上手くいくのかも、興味深い点です。

ディーゼルエレクトリックの波

ディーゼルエレクトリック方式は、ディーゼルエンジンで発電してその電気でモーターを動かし走る、海外では割とポピュラーな方式です。日本ではJR貨物のDF200形が採用ていて、JR東日本・北海道も国鉄型気動車の置き換えで本格採用を決定しています。そのディーゼルエレクトリックを支えるのに必要な、ディーゼルパワーユニットも展示されていました。ディーゼルパワーユニットはエンジンを中心に複数の機器まとめ、一つのユニットとしたものです。

日本に食い込めるか
富永物産・MTU

富永物産のブースには、珍しい海外製ディーゼルパワーユニットが展示されていました。〇〇物産とあるように、製造を行っておらず商社としての展示です。製造はMTUフリードリヒスハーフェンという、ロールスロイス系列の会社です。船舶・鉄道・農機など様々な分野のディーゼルエンジンを作る会社です。

展示されていたのは「PowerPacks」と言うシリーズで、ヨーロッパでは約6500台の納入実績があるそうです。このエンジンユニットは必要に応じて様々な組み合わせが可能です。エンジンのみで走ることも、発電機として使いモーターで走ることもでき、設置も床下から屋根上まで対応しています。なので、ケースごとに細かいオーダーメイドに対応します。

良いところでも悪いところでもある日本企業の保守的な風土もあってか、今のところ日本の営業車での実績はないそうです。展示されていたものも、日本で試験で使われていたものだそうです。そこで今は日本企業の海外向け案件に力を入れていこうと、考えているそうです。


ブラッシュアップで生まれた日本製DPU
中村自工

中村自工は様々な熱交換機や鉄道部品を作っている会社で様々なものを展示していましたが、一際目を引いたのはディーゼルパワーユニットです

冷却装置にあたる熱交換器を中村自工が自社製造し、それに小松製ディーゼルエンジンや東芝製永久磁石同期モーターを組み合わせた、オールジャパン仕様の製品です。以前からこういったものが欲しいという話はあったそうで、試作もしていたそうです。それをさらにブラッシュアップして製品化に至ったそうです。

こちらは先ほどの「PowerPacks」とは対象的な製品です。仕様用途は、完全にディーゼルエレクトリックタイプの車両に絞ったものです。調整的な細かい仕様変更はあっても、オーダーメイドのような大幅な変更に対応した製品ではないそうです。

今回二社がディーゼルパワーユニットを展示していましたが、作っている会社も製品コンセプトも対照的でした。日本の気動車は変革期入ると思うので、様々な会社が競争していけば、趣味的には面白くなり技術的にも更に良くなると思います。今後も同行に注目したい部分です。

前回「山手線の新技術・足元を支える台車技術」編

鉄道技術展2017に行ってきた「山手線の新技術・足元を支える台車技術」編




2年に一度行われる鉄道技術展に行ってきたので、テーマごとに紹介します。今回は「山手線の新技術・足元を支える台車技術」編です。次回は「広がる無線無線信号システム・ディーゼルエレクトリックの波」編をです。
記事作成日: 2017.12.01/記事更新日: 2017.12.03

鉄道技術展2017ロゴ

鉄道技術展とは?

鉄道技術展は2年に一度千葉県幕張メッセで行われる鉄道関係の見本一です。2017年は11月29日~12月1日の3日間の開催です。

三菱電気などの誰もが知ってる企業から、鉄道ファンでも知っている人が少ないような小さな企業まで、様々な企業が出展しています。

展示会内部の写真は公開することが出来ないので、普段撮った写真で捕捉していきます。

山手線の新技術


軽量化・耐雪製アップパンタグラフ
工進精工所

電車は電気を取り取り入れるパンタグラフを搭載していますが、この装置を製造しているのが工進精工所です。JR東日本・西日本の通勤車などから、新幹線のパンタグラフまでも手掛けています。

山手線E235系パンタグラフ
山手線E235系パンタグラフ
山手線に配備されているE235系では、新型パンタグラフが採用されています。このパンタグラフも作っています。実機も展示されていました。

209系のパンタグラフ
209系のパンタグラフ
くの字部分の枠は四角い
E235系で採用されているのはPS33系列のPS33Hです。軽量化を行い従来より軽いものとなっています。そしてパンタグラフの枠組部分がパイプ化され丸くなっています。この形状変更により雪が積もりにくくなっている他、材質も熱伝導の高いアルミのためすぐ解けるようになっています。

また、折りたたみ時の高さも従来より低くなっています。鉄道には車体限界と呼ばれる大きさの基準がありますが、折りたたみ時のパンタグラフが低くなった分で、更に車体の高さを高く取ることができます。これによりわずかですが、天井を高くしたりできるのです。

どれと比べて軽量で折りたたみ高さが低いかを聞き忘れてしまったので、調べようとしましたが、パンタグラフの細かい仕様が公開されていないので、その辺りの詳細はちょっと分かりませんでした。

また、枠組みについてですが、私鉄では錆びにくさを優先してステンレスを採用、JRは重さや電気抵抗を優先してアルミを採用する傾向にあります。なので、アルミ自体を採用している点については、珍しくないようです。

PS33系列はE231系に採用され、E235系に至るまでに小改良が加えられています。その点を考慮して見比べると、面白いかもしれません。

新幹線並みの検査装置
日立ハイテクファインシステムズ

以前は線路の検査は専用の車両を使って行ったりしていましたが、最近ではお客さんの乗っている営業車両にも取り付け、常に状態を計測して早期に異常を発見する流れになっています。

E235系にも様々な検査装置が搭載されていますが、その中の一つの軌道検測装置を納入しているのが日立ハイテクファインシステムズです。

このシステムは車体下部に取り付けたレーザーで線路の状態を測り、以前はドクターイエローやEast-iなどの、検測専用の車両にだけ取り付けられていました。検査できる項目は「上下・左右・ねじれ・レールの幅」と、線路の4つの状態です。営業列車に搭載されているものも、従来の検査車両に搭載されているもの並みの精度で、非常に高性能なものです。

検測車両はハイテク機器の塊です。そのため中小私鉄では持つことが難しいのが現状です。そこでJRでは営業列車にまで搭載されるようになった検測装置を、中小私鉄向けではどう考えているか質問してみましたが、いまだ高価な機器には変わりないのでまだ難しいとのことでした。

足元を支える台車技術


プレス加工で軽量化
日本車両

鉄道車両製造大手の日本車両のブースでは、小田急ロマンスカー70000形で採用された新型台車が展示されていました。

この台車の特徴は台車枠と車輪を繋ぐ、軸箱部分にあります。基本構造は小田急ロマンスカー(MSE)60000形で採用されている、タンデム式軸箱支持装置です。違うのは一般的に
別々に作られ、後から溶接されていた台車枠と軸箱がプレス加工で、一体化している部分です。

209系500番台の台車
209系500番台の台車
丸の部分がプレス加工になっている
これによりひび割れの発生しやすい溶接部が無くなり、ひび割れの検査が不要になっています。また、軸箱は強い力のかかる部分なので鋳造部品で重いものでしたが、その部分でも一定の軽量化を実現しました。

アナログでカーブを曲がる

新日鉄住金

新日鉄住金は様々な台車を製造していますが、仙台市営地下鉄2000系向けの操舵台車が展示されていました。操舵台車は本来台枠に対して垂直になっている車輪の車軸を、カーブ時には曲げる技術です。これによりカーブを滑らかに通過することが出来ます。

東武鉄道70000系 SC107(TRS-17M)台車
東武鉄道70000系 SC107(TRS-17M)台車
丸部分がリンク機構
操舵台車自体は以前からありましたが、新日鉄住金製の台車の特徴は簡単なリンク機構のみで実現していることです。車体と台車をつなぐリンク機構により、カーブで台車と車体が平行でなくなると、車軸を傾けるようになっています。現在では東京メトロ1000系・13000系、東武70000系などでも採用されています。

カーブで軸の向きが変わるということで、直進性に疑問を持つ方をいるかもしれませんが、その点は従来と変わらないそうです。ボルスタと台車による摩擦があるので、車両の揺れ程度ではリンク機構は作動しないそうです。また、高速走行時の安定性も変わらないとのことです。

東武鉄道70000系 SC107(TRS-17M)台車のディスクブレーキ
東武鉄道70000系 SC107(TRS-17M)台車
ディスクブレーキ
また、70000系・130000系ではブレーキ音が五月蠅いことが話題なっていますが、その点は新日鉄住金が担当していないディスクブレーキ部のほうが問題なのではないかとのことです。確かに東京メトロ1000系も、一つの台車のうち片側の車軸にモーター・もう一つの車軸にディスクブレーキで基本構造は同じなのに、それほど五月蠅くないように思います。

本来ディスクブレーキは車軸に対して垂直に取り付けられて動くことはありませんが、操舵台車ではそれではブレーキが壊れてしまうので、ディスクブレーキのキャリパー部分で対応しているそうです。なので、1000系の標準機台車を狭軌用に改良が加えられた時に発生した構造的な部分か、それ以外の材質の改良など純粋なブレーキの改良による部分が原因なのかもしれません。


2017年12月1日金曜日

全面塗装が復活! 京急新1000形1200番台17次車




2017年11月29日京浜急行電鉄は、全面塗装を復活させた新1000形17次社を、2018年1月より導入すると発表しました。

消えた赤と白

京浜急行新1000形アルミ車
新1000形アルミ車
アルミに全塗装が施されている
京浜急行では2002年より新1000形が運行していますが、登場時より5年間に製造された車両は、アルミボディに赤と白の全面塗装が施されていました。

京急新1000形のアルミ車とステンレス車
アルミ車とステンレス車の連結
その後2007年より登場した車両は、ボディの素材がステンレスに変更され一部にシールが施されるのみとなっていました。

京浜急行新1000形1800番台
ほぼ全面塗装と同じになった
新1000形1800番台
2015年に入りシールによるフルラッピングという形で、全面塗装に近い形となっていました。

復活の赤と白

そして2018年度の1月から運行始める17次社より、ステンレスに塗装をする形で全面塗装が復活します。JR貨物・九州、南海電鉄、松本鉄道、江ノ島電鉄の一部車両でステンレスに塗装した車両が走っていますが、関東大手私鉄では初となります。

どの会社も塗装されている車両数は多くないのですが、京急は今後の新造車両は基本的に塗装するとしています。日本で最大規模のステンレス塗装車両が走るようになるかもしれません。

また、京急の前進である大師鉄道が1898年に創設され、2018年は京急120周年となります。それにちなんだ1000形1200番台という形式名が割り振られます。

車内は16次車ベース

車内は16次社ベースです。車両端にボックスシートとコンセントを設けています。液晶画面一型の二画面タイプになります。

京急らしさの赤と白

ステンレスに一部シールの車両が出たときは、鉄道ファンの間からは大部不評な声が出ていたように思います。私個人の意見としても、確かに京急らしくないしシールデザインもかっこよくない印象を持っています。

ステンレスは塗装する必要がないので、塗装をするというのは見栄えの面でしか役に立ちません。鉄道業界も合理化の嵐なことを考えると、出来るだけ塗装はせず安くしたいという会社としての意図も透けて見えていたのも、何とも言えないところです。

時代は流れ少子高齢化で通勤客が減り、ブランドイメージを高めることで客を繋げとめようと鉄道各社がしています。相鉄は車内を高級感のあるものにし、メタリックブルーで外観も美した新車を投入したりと、単純な快適性以外にも力を入れています。そうした流れも今回の復活に一役かったのではないでしょうか。

合理化の嵐で各社特徴を出し合うという流れがやっと止まったのであれば、今後が鉄道ファンとしては非常に楽しみなことです。競争が盛んになることで、鉄道を利用するすべての人に恩恵が生まれれば良いのですが、どうなるでしょうか。

2017年11月19日日曜日

東武ファンフェスタ2017とファンフェスタ号をリポート!




2017年11月19日に東武鉄道の南栗橋管理区で実施された東武ファンフェスタ2017と、それに合わせて運行された臨時特急について紹介します。

今年も実施東武ファンフェスタ2017

東武ファンフェスタ撮影会で展示された車両たち
右から 500系・100系・200系・1800系
8000系・60000系・70000系
毎年この時期に開催される東武ファンフェスタが11月19に開催されました。内容も概ね例年通りのものでした。風が強く寒かったものの、晴れていたので青い空と車両たちという組み合わせを見ることができました。

撮影会展示車両は6車種

上の写真で分かるように撮影会の展示車両は、特急車両が「500系 100系 200系 1800系」と4車種、通勤車両は「8000系 60000系 70000系」の3車種でした。今年は他社の車両はありません。

東武60000系と70000系
東武60000系と70000系
特急リバティは2016年12月に、日比谷線直通用の70000系は2017年2月に甲種輸送が実施されて東武鉄道にやってきました。そのため東武ファンフェスタでは初披露です。

車体吊り上げは8000系

工場で吊り上げられる東武8000系
工場で吊り上げられる8000系
東武ファンフェスタに限らず鉄道系イベントでは定番の車体吊り上げは、野田線(アーバンパークライン)で運行する8000系でした。70000系の投入が優先されているので、もう少しの間は野田線で8000系を見ることが出来るでしょうが、撤退するのも時間の問題です。そういう意味では良いものが見れたと思います。

なかなか見られない? アントとヨ5000形

体験乗車用のアントとヨ5000形
体験乗車用のアントとヨ5000形
子供向けの体験乗車用としてアントとヨ5000形を連結したものが運行されていました。ヨ5000形自体が動いているものがなかなか見られない中、アントと連結するなんて更に珍妙な編成となっていました。

子供たち的にはそこまで喜ばない気もしますが、鉄道趣味的にはかなりきているものだと思います。

何故か寝台特急「北斗星」

「北斗星」幕の14系
「北斗星」幕の14系
遊び心なんでしょうが、寝台特急「北斗星」幕の14系が留置されていました。SL大樹用に購入された急行「はまなす」編成の14系ですが、「北斗星」用の24系から14系に改造された車両などもあったりして、そういう繋がりでこのネタになったのでしょうか?

リバティで縦横無尽と634型で鬼怒川へ

東武ファンフェスタに合わせて、東武トップツアーズが2本の臨時列車を運行しました。一本は「北千住→南栗橋」行きの臨時特急リバティと東武ファンフェスタでの写真撮影、二本目は東武ファンフェスタの写真撮影と634型の臨時特急スカイツリートレインとSL大樹のツアーです。


リバティは4回の方向転換

リバティを使った臨時は、「北千住→久喜→岩槻→南栗橋」の経路で運行されました。そのため、「久喜・春日部・岩槻・春日部」の4駅で進行方向を反対にして運行されました。

野田線を走る団体臨時特急リバティ
野田線を走る団体臨時特急リバティ
私用さえれた車両は500系1編成3両です。走った区間は日常的に走っているものですが、「東武動物公園~久喜」と「春日部~岩槻」については、日中の走行は今のところ稀です。

工場敷地内から下今市へ

南栗橋車両区から出発する634型スカイツリートレイン
南栗橋車両管理区から出発する
634型スカイツリートレイン
2つ目のツアーでは東武ファンフェスタの行われている南栗橋車両管理区より、団体臨時特急スカイツリートレインは出発していきました。東武トップツアーズによると、車両管理区からツアーは初だそうです。


634型は2017年のダイヤ改正より団体臨時車両となったため、南栗橋の駅では一目見ようと沢山の人が集まっていました。

展示車両回送でも少し面白いものが見れたので、後日追記したいと思います。動画についても順次アップします。

2017年11月18日土曜日

205系初の2扉車「いろは」 日光線へ投入




JR東日本は観光客向けに205系を2扉化した観光用列車「いろは」を1編成、日光線へ投入すると2017年11月17日に発表しました。運行開始は2018年4月1日としています。

日光線に観光用車両を投入

日光線宇都宮駅停車中の205系600番台
日光線で運行中の205系600番台
JR東日本は日光の観光名所いろは坂にちなんで、205系改造車の「いろは」を日光線に1編成投入します。これは2018年4月1日より始まる「本物の出会い 栃木」デスティネーションキャンペーンに合わせたもので、4月1日より「いろは」も運行を開始します。基本的には日光線の定期列車としての運行ですが、栃木県内の臨時列車としても運行の予定です。

日光方面への旅行となると、東武線を利用した経路がメインとなっていて、JRも日光線の観光需要については消極的なのが現状です。18きっぷや外国人向けのジャパンレイルパスを使った利用者もいるはずなので、日光線の活性化に繋がると思います。

日光線向けの205系は4編成小山車両センターに在籍していますが、2編成「いろは」あれば定期運行では毎時の運転が可能になります。SL大樹の運行開始と日光・鬼怒川地区が盛りあがってきてるので、もう一編成の増備にも期待がかかります。

205系初の2扉車

日光方面の東武線の車両は特急スペーシア・リバティなどの他、大分古くはなっているものの南栗橋から観光向けのボックスシート・トイレ付の車両を運行しています。それに対しJRは、元京葉線の205系の車両にトイレを付けた程度の車両しか運行していません。205系は完全に通勤輸送を前提とした車両なので、日光方面の観光輸送には応えられていいないのが現状です。

そんな中投入されるのが「いろは」です。現在の4扉ロングシートから、中間2扉を潰した
「2+1」列のクロスシートに変更します。新幹線や特急車両でも設置の進む大型荷物置き場や、車両端は椅子を取り払いちょっとしたパンフレットも置ける多目的利用のフリースペースも設置されます。そして木製つり革や蛍光灯のLED化など、内装には大分手が加えられます。更にFree-WiFiも搭載し、ネット環境も充実する予定です。

外装はステッカーにより前面ラッピングされ、ステンレスの色は目立たないものとなります。日光の観光名所をモチーフにしたロゴも張られます。

首都圏通勤路線から撤退した205系が、様々な郊外・ロール路線で運行開始しています。私鉄では観光色も強い富士急行にも譲渡されましたが、観光向けに座席や扉を大幅に改良したのは今回が初めてとなります。

2017年10月31日火曜日

東武鉄道 隅田川橋梁をライトアップ




東武鉄道は2017年10月25日に東武伊勢崎線の浅草駅付近にある隅田川橋梁を、2018年4月上旬ごろよりライトアップすると発表しました。

スカイツリーとのコラボも見れる

隅田川橋梁を渡る東武200系りょうもう
隅田川橋梁とスカイツリー
ライトアップされるのは東武伊勢崎線(スカイツリーライン)「浅草~とうきょうスカイツリー」間にある隅田川橋梁です。

浅草駅からとても近く、川沿いの遊歩道からはスカイツリーと一緒に列車が橋を渡るのを眺めることができます。そのためライトの配色は東京スカイツリーのライトアップに合わせて、「粋・雅・幟」の三色となります。LED照明を使い、動きのある演出が可能なものとする予定です。演出は地域のイベントに合わせたものも、予定されています。

ライトアップの時間帯は「日没後~終電」で、今のところ毎日見れる予定です。

2017年10月28日土曜日

首都圏205系最後の楽園「JR武蔵野線」




205系が活躍する首都圏の主要通勤路線としては、武蔵野線が最後の路線となりました。武蔵野線に在籍する205系0番台と5000番台にスポットを当てます。

205系 通勤輸送からローカル輸送へ

武蔵野線東所沢駅に到着する205系5000番台
武蔵野線で活躍する
205系5000番台
205系は国鉄末期より登場した通勤電車です。国鉄では数少ないステンレスボディの車両で、関東と関西の通勤路線に投入されていきました。関東では山手線を中心にした、首都圏の通勤区間へ投入されていきました。山手線の最長11両編成などと、10両前後の長大編成を中心に長らく活躍を続けていました。

宇都宮線を走る205系600番台
宇都宮線向けに改造された
205系600番台
そんな205系でしたが、JR東日本時代の最新型の通勤電車が投入されることで徐々に活躍の幅を狭めていきました。通勤路線での役目を終えた205系達は、短い2~4両編成に改造され、今では関東近郊のローカル路線などを中心に活躍の場を移しています。

活躍を縮小する中唯一首都圏の通勤路線で205系が活躍しているのが、武蔵野線です。JR東日本の他路線の205系が短い2~4両編成ばかりになる中、8両固定編成を維持しています。(205系600番台も宇都宮線内での運用では、4両2編成を連結して、最大で8両となります。)

バリーエーションも豊か!

武蔵野線では205系と209系が活躍していますが、大半は205系です。武蔵野線の205系は形式で見ると2形式が運行されていて、細かい違いいろいろ存在するのも、趣味として面白いところです。そこでそれぞれを紹介したいと思います。

少数派の0番台

武蔵野線205系グループでは0番台のほうが少数派となっています。車両の基本性能などは山手線などで走っていた、205系0番台と同じです。

武蔵野線はもともとは貨物列車が首都圏を迂回して運行できるよう建設され、後にその合間を旅客列車が走るようになりました。現在でも昼夜問わず貨物列車が運行されていて、列車の速度もかなり速いです。そのため貨物列車の合間をスムーズに走れるよう、6M2Tと加速度が良くなるよう調整されています。

205系0番台(メルヘン顔)

武蔵野線新座駅に到着する205系メルヘン顔
205系(メルヘン顔)
この車両は武蔵野線に新型車両として、直接かつ最初に投入されたタイプです。大きな違いは見た目の通り、先頭車両のデザインが異なっています。京葉線に直通する関係でディズニーランドを意識したとか言われていますが、真偽は謎のままです。そんな経緯から他の0番台と区別するために、「メルヘン顔」の愛称で呼ばれています。

この車両は京葉線にも投入されていましたが、京葉線向けの車両は上の写真にあるようにロカール線へ転属しています。転属した車両は改造され、宇都宮線の宇都宮以北・日光線で運行しています。

205系0番台(元南武線車)

武蔵野線新座駅に到着する205系M51編成
205系(元南武線車)
こちらは見た目が山手線で運行していたのと、近いタイプの車両です。元南武線所属の205系で、E233系投入により2編成が転属してきました。そのため武蔵野線の205系では、最後に投入された編成です。

武蔵野線205系のシングルアームパンタグラフ
武蔵野線205系では唯一の
シングルアームパンタグラフ採用
6M2Tと加速度が強化されているのはメルヘン顔と同じです。一番の特徴は武蔵野線205系グループの中で唯一、シングルアームパンタグラフを採用している点です。他の編成は全ててひし型パンタグラフです。

多数派の5000番台

武蔵野線205系グループでは、大多数を占めるのが205系5000番台です。5000番台は武蔵野線の103系を置き換えるために、様々な線区から集められた205系が使用されています。

その時にモーター車の数が足りず、すべての編成を6M2Tにすることが出来ませんでした。そこで電装部品を新しいものに交換し、対応しました。制御装置を界磁添加制御からVVVFインバータ制御に変更、モーターも直流モーターから交流モーターとて足回りを強化し、MT比こそ4M4Tであるものの必要な性能を満たせるようにしました。そして車両形式を0番台から5000番台に改めました。

205系の中でVVVFを採用しているのは5000番台だけで、5000番台が運行しているのは武蔵野線だけとなっています。

5000番台 (通常デザイン)

外観上は0番台と同じタイプの5000番台です。多くの車両が在籍しているため、編成によって細かい違いが見られます。

武蔵野線新秋津駅に到着する209系5000番
単色LEDタイプの行き先表示器

方向幕タイプの表示器
一番分かりやすいのは行き先表示器です。単色のオレンジ色タイプのLEDの物と、方向幕タイプの編成が存在しています。

扉の窓の大きさが違う205系5000番台
扉の窓の大きさが車両で違う
編成を組む際に集めてきた車両を一端ばらし、再組成を行って編成を組みました。その関係でドアの窓の大きさが、同一編成内でもバラバラのものもあります。

5000番台メルヘン顔

武蔵野線新座駅停車中の205系5000番台
5000番台唯一のメルヘン顔編成
5000番台に1編成だけにも、1編成だけメルヘン顔の編成が在籍しています。元々は最初に紹介した0番台です。

武蔵野線へ205系が大量転属してきた時に、モーター車が足りずに5000番台が生まれたわけですが、どうしても転属した車両だけでは足りませんでした。そこで既に在籍していたメルヘン顔の編成を1編成だけ改造し、数を合わせました。そのため元々連結されていたモーター車2両が抜かれ、転属してきた編成のトレーラー車2両を組み込みVVVF化しました。

5000番台化した時にに行き先表示器をLED化しています。武蔵野線のメルヘン顔の中では唯一のLED表示器なので、一発で見分けられます。

雨の武蔵野線で活躍する205系・209系

新小平駅で撮影した
武蔵野線205系全形式

さよなら武蔵野線205系

中央総武線を走るE231系0番台
転属予定の中央総武線E231系
そんな205系たちの活躍する武蔵野線ですが、それももうすぐ終わりを迎えます。山手線へE235系が投入され、E231系500番台が中央総武各駅停車線へ転属します。それにより余ったE231系0番台が武蔵野線へ転属してきています。

今は各種試験のための試験走行に留まっていますが、それが終われば順次置き換えられていきます。運行開始は2017年11月上旬を予定しています。JR東日本205系は郊外路線・ロカール線ではまだまだ活躍しますが、主要通勤路線での活躍は終わりが見えています。国鉄末期に生まれた通勤電車としての本来の仕事は、もうすぐ関東では見ることが出来なくなりそうです。

※関連記事
JR東日本通勤車の確立車 209系500番台とE231系0番台

2017年10月15日日曜日

E231系500番台 JR後初の山手線新型通勤電車




JRになり始めて山手線導入された新型車両で、E235系投入により中央総武各駅停車線へ転属する、JR東日本E231系500番台通勤電車を紹介します。

山手線の新型車両

山手線池袋駅へ入線するE231系500番台
池袋駅へ入線する
E231系500番台
山手線のATCをデジタルタイプのD-ATCに更新する際に、車両ごと更新する流れとなりE231系500番台に2002年から導入されました。

赤羽駅に到着する埼京線205系
山手線で活躍していたのと同型の205系
山手線では国鉄時代の1985年に205系が投入されていました。車体にはまだ補強用のビードがあり、制御システム界磁添加制御を採用しています。鉄道車両は40年程度使用するのが一般的ですが、私鉄ではビードレス車体やVVVFが採用されていく流れだったことを考えると、時代遅れになっている感じは否めませんでした。

中央総武各駅停車線のE231系
ベースとなったE231系0番台
車両を導入するのにあたり新形式を採用するのではなく、2000年より営業開始したE231系0番台を改良したものが導入されました。基本的な仕様は0番台と同じですが、いくつかの違いがあります。

JR東日本E231系500番台
ヘッドライトのデザインも違う
外観上の大きな違いとして、先頭車両の前面デザインがことなっています。枠部分は白いカラーリングとなり、ヘッドライトの形状も大きく違っています。

E231系500番台の車内液晶
車内液晶
内装の大きな違いとしては、ドア上の液晶モニターです。JR東日本では山手線205系でも文字放送用に一部液晶モニターが搭載されていましたが、この500番台から通勤電車へ本格採用しました。この当時主流だった4:3タイプの液晶を、各ドアごとに二つを搭載しています。左側が広告用、右側が案内用となっています。

電装系などの見えない部分もE231系0番台とほぼ同じですが、一つ大きな違いとしてはMT比の違いがあります。209系以降E233系が登場するまで殆どの形式で、高性能化した電装部品とコスト削減の関係で、最低限のモーター数に抑えていました。そのため地下鉄用を除き、原則2M3Tという比率が採用されていて、付属編成含めてが多くても1:1以下でした。しかし、500番台では6M5Tと僅かに1:1を超える比率となっています。

※MT比とはモーターがついている車両と、そうでない車両の比率です。Mがモーター車を表し、Tがモーターの付いていない付随車(トレーラー車)を表します。


変化する500番台

山手線に投入されてから以降も、各種の変更や改良がおこなわれていきました。

JR東日本E231系500番台の6扉車
6ドア車
先代の山手線用205系やベースとなったE231系0番台同様、500番台もラッシュ時の混雑緩和用の6扉車が組み込まれていました。しかし、山手線へホームドアを設置することが決定したにあたり、対応の難しい6扉車を廃車にすることとなりました。これが一番の変化です。それに合わせて列車停車時の最後の調整を自動で行う、TASCも取付られています。

JR東日本E231系4600番台
E231系4600番台
6扉車が抜けた分を埋めるために製造されたのが、E231系4600番台と600番台です。特に特徴的なのが4600番台で、窓割とドア位置が特徴的です。京浜東北線の異常時などに、山手線内を京浜東北線の車両が走行することがあります。その時に発生する、ホームドアに関する問題を回避するための工夫です。先頭車両のドア位置は衝突時のショック吸収構造の関係で、若干違うものとなっています。そして、山手線は11両編成に対し京浜東北線は10両です。そのため山手線10号車だけドア位置を京浜東北線に合わせ、山手線のホームドアのドア位置を両方の編成に対応出来るようにしたのです。

JR東日本E231系4600番台の台車
4600番台の台車
E233系同タイプになっている
600番台と4600番台はE231系の製造が終わりE233系が製造されていた時に作られた車両のため、外観のドアの形状や内装品に台車と一部部品がE233系と同じなっています。

E231系500番台の車外スピーカー
後付けされた車外スピーカー
その他の変化としては、当初から設置できるよう穴が開けられ蓋がされていた部分に、車外スピーカーが取り付けられました。先頭車両のスカート(排障器)も、直線的なものからV字タイプに変更されています。車内の蛍光灯がLEDタイプになるなどもありました。

山手線で活躍するE231系500番台の映像

E235系登場で転属へ

山手線E235系
E235系
E231系500番台を置き換えるべく、E235系が2015年に山手線へ試験用の一編成投入されました。当初はトラブル続きで、お世辞にも褒められたものではありませんでした。しかし、各種問題の洗い出しも大方終え、2017年春より本格的な導入が始まりました。

これによりE231系500番台に余裕が生まれたので、中央総武各駅停車線へ転属していくことになりました。転属に際してはホームドア用の機器を一部追加することと、車体のシールを黄色に変更するだけの小規模な変更にとどまりました。

今後2020年までに山手線はE235系へと置き換わり、E231系500番台はすべて中央総武各駅停車線へ転属する見込みです。

※関連記事
JR東日本通勤車の確立車 209系500番台とE231系0番台

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