東京メトロ7000系置き換え用に副都心線・有楽町線に導入される東京メトロ17000系を紹介します。
17000系の導入で7000系は引退へ
東上線で乗務員訓練する17000系 |
営業路線としては東京メトロ有楽町線・副都心線の他、直通先の東武東上線・西武池袋線・東急東横線・横浜高速鉄道みなとみらい線となります。相鉄線については不明です。
行先表示器はフルカラーLEDで、列車番号もフルカラーLEDが採用されています。
置き換えが行われる 東京メトロ7000系 |
有楽町線と副都心線開通時から使用されている7000系は、10000系の導入時にも一部置き換えが行われました。そして今回の17000系で全てが置き換えられ、引退します。
丸みのある可愛い先頭車両
先頭車両 |
車体はアルミ合金です。先頭車両は丸みのあるデザインとなっており、スカートも丸みのある柔らかいデザインとなっています。地下鉄用のため前面から脱出できるよう非常用の扉が付いています。
デザインのイメージ図を見たときはいまいちに感じましたが、実際に見てみると良い可愛いらしい良いデザインに感じました。
日本製鉄MTC-001連結器 |
連結器は密着連結器です。銘板による日本製鉄製で型番はMTC-001のようです。
行先表示器 |
前照灯 |
尾灯 |
前照灯の下に尾灯用の赤色LEDが搭載されます。こちらはまるでなく、デザイン性のあるものが採用されています。
側面帯 先頭車両のアクセント部 |
ピクトグラムは上部に配置され非常時脱出用のドアコックも高い位置にあり、ホームドアがあっても問題が無いように配慮されています。
パンタグラフ |
冷房装置 |
冷房のカバーは全体的に角ばったものが採用されています。全体的に柔らかいデザインを採用しているので、ちょっと違和感を感じます。
形式はFS781で日本製鉄製です。モーター車もトレーラー車も同一の台車を使用します。
コンプレッサーはオイルフリースクロール式で4台で1ユニットとしたものを、3・6・8号車に搭載します。
銘板より日本製鉄製と分かる |
モーターはPMSM(永久磁石同期モーター)205kWを採用します。4M6Tで10両編成のうち4両がモーター車で、和光市方面を1号車とした時2・4・7・9号車がモーター車です。このMT比・モーター車の位置・モーター出力は07系と同じで、5M5Tの10000系と比べると先祖返りと言えるかもしれません。
ちなみに有楽町線・副都心線のMT比・出力の変遷としては、7000系(VVVF更新車)5M5T・165kW→07系4M6T・205kW→10000系5M5T・165kW→17000系4M6T・205kWとなっています。
加速度は3.3km/h/s、減速度3.5km/h/s、非常時減速度4.5km/h/sです。営業最高速度は110km/hで、設計最高速度は120km/hです。
ブレーキは回生ブレーキと路面ブレーキを備えます。
VVVF(SiC-MOSFET) |
VVVFは三菱製でフルSiC(炭化ケイ素)のMOSFET方式です。モーター車1両につき1群の、計4群を搭載します。
SIV ハイブリッドSiC |
一方でSIVはSi(シリコン)も併用する三菱製ハイブリッドタイプを5・6両目に搭載します。SiCがこなれて来たといっても、扱う電流が少なく費用対効果の小さいSIVにフルSiCはまだ採用されないようです。
コンプレッサー |
各先頭車両にはATO・ATC・ATSと自社と各社の信号システムを処理するための各種機器が搭載されます。また無線制御システムのCBTCにも対応準備がされています。
TIS |
車両のモニタリング装置としてTISが搭載されます。これにより車両の各装置の状態がモニタリングされます。そしてTISで収集された情報がTIMAへ送られ、指令室や車両基地でリアルタイムに監視できるようになっています。
VVVFで省エネ性能が大きく進みましたが、SiC-MOSFETやPMSMの採用で更にもう一段進んだ省エネ車両となっています。これら13000系とほぼ同じ仕様ですが、13000系は舵操舵台車で台車やMT比が特殊でした。なので東京メトロの20m車としては、この仕様がしばらく標準として採用され改良されていくと思います。
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