2016年11月19日土曜日

銀座線1000系 特別仕様車を二編成導入




東京メトロは2016年11月18日に銀座線開業時に運行していた車両を模した特別仕様車を、2017年1月より順次2編成運行すると発表しました。

浅草駅に到着する銀座線1000系
現在運行中の通常仕様の1000系

旧1000形のデザインがよりリアルに

導入車両数: 6両×2編成=計12両
運行開始時期: 2017年1月中旬より

現在銀座線では1984年より運行開始した01系を置き換えるべく、2012年より運行を開始した1000系が順次導入されています。この1000系は銀座線開通当初に運行していた、同名の車両1000形(以後旧1000形)を模したデザインとなっています。

今回の特別仕様車は「伝統×文化の融合」というコンセプトでリニューアルを進める銀座線で、「伝統」のコンセプトで通常運行・イベント時に楽しめる車両として製造されます。

導入される特別仕様車はより旧1000形に近づけたものとなり、この2編成の導入で01系の置き換えが完了する予定です。

運行は順次開始する予定です。1編成目の1139編成が2017年1月中旬より、2編成目の1140編成が2017年3月中旬を予定しています。

凝った特別機能も


外観-ライト・塗装・デザインの変更

通常の1000系のヘッドライトは中央に四角い2灯タイプが使用されており、旧1000形というよりは2000形などに近い印象のものでした。これが丸形の1灯タイプに変更されます。テールライトも丸形のものから、鍵穴型に変更されます。

車体の塗装はラインカラーの帯も廃止し、窓枠や乗務員用の握り棒なども含め徹底的に黄色く塗装します。終電靴と呼ばれる電気を受電する部品も、当時に近づけ赤く塗装されます。

1000系ではボディにアルミを使用し、凹凸の少ない滑らかなボディを実現しています。一方旧1000形では当時珍しかった鋼鉄を使用し、溶接などが未発達のため窓回りの強度を確保するために「ウィッド・シル/ヘッダー」とよばれる補強板をリベッドで打ち付けています。そのため特別仕様車は、「ウィッド・シル/ヘッダー」風の装飾を施します。ちなみにですが「ウィッド・シル/ヘッダー」は、JR東日本がイベント用に運行する旧型客車で今でも実物を見ることが出来ます。

内装-室内灯・手すり・化粧板の変更

室内灯に大幅な変更が加えられます。1000系では室内灯に白色LEDを採用していますが、特別仕様車では調光可能なLEDが採用されます。調光機能はご家庭で使用されてる方も多いと思いますが、LED電球の色を白・青・電球色などにする機能です。おそらく運行時の白熱灯風の色合いを出すためと思われます。

そして室内灯には特別な仕掛けがあり、ポイント通過時に電気が消える機能があります。銀座線の古い車両では、室内用の電源を供給するシステムが今と違い、ポイントを通過する歳に電気が消えてしまいました。その状態をイベント時に再現するために、今回の機能が搭載されました。プレスによると、最後まで運行した電気の消える車両は、1993年まで運行した2000形が最後となっています。

室内灯が消えると真っ暗になってしまうので、その時のためについていたのが予備灯です。この予備灯も再現されます。

旧1000形のボディこそ鋼鉄ですが、室内の座席などは木製でした。特別仕様車では木目調の化粧板で、木製に近い雰囲気とします。もちろんコストや整備性の問題もあるのでしょうが、地下鉄の厳しい耐火基準的にも木目調が精一杯と想像すると、ちょっと残念です。

旧1000形ではリコ式と呼ばれる跳ね上げタイプのつり革が使われていました。特別仕様車では、跳ね上げ機能はないものの、形状は近づけたものとなります。

その他にもステンレスの握り棒や車両番号・製造者銘板も真鍮風のものとなります。

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