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2023年12月4日月曜日

東武ファンフェスタ2023をレポート




 2023年12月03日に東武鉄道の南栗橋管理区で実施された2023東武ファンフェスタを紹介します。

東武鉄道唯一の車両基地公開イベント

東武ファンフェスタは1年に1回行われてる東武鉄道の車両基地イベントです。以前は東上線の森林公園でも車両基地イベントがあったのですが、それが無くなった今では東武鉄道唯一の車両基地イベントです。

2023年は12月3日の開催で、10:00~15:00の開場時間でした。11月1日より事前登録制の無料で、1万人限定です。当日私は9:45頃到着して、入場したのは10:30頃だったので、入場には時間がかかりました。

有料事前登録イベントが増加傾向

車両撮影会(無料)
ATカート乗車体験(500円)
架線作業車乗車体験(500円・小学生以下対象)
訓練線での6050系運転体験(10万円・10名)
イベントなりきりスタッフ体験 (2万円・3名)

他社同様有料の事前登録イベントが増え、車両撮影会以外は有料です。特に6050系の運転体験10万円は、安いところだと1万円程度からある他社の運転体験と比べても強気な設定です。

もう一つ変わり種がイベントなりきりスタッフ体験で、スペーシアXの「浅草~東武日光か鬼怒川温泉」の往復乗車・スタンダードシート特急券とスタッフジャンパー付ではあるものの、お金を払ってスタッフとして働くというものがありました。

車両撮影会は5車種

2023東武ファンフェスタ車両撮影会の列車たち

イベント定番の車両撮影会です。今回は無料の事前登録制で、12:00~14:15分の間に15分入れ替え制で7回実施されました。8000系8111Fが船橋から南栗橋までのツアー列車として運行されたため、午後からの実施になったようです。

登場した車両は、右から8000系8111F・200系りょうもう・100系SPACIA DRC塗装・634型・70090系THライナーの4車種でした。

スペーシアXや500系Revatyはありませんでした。やはり2編成しか無いスペーシアXは展示が難しかったようです。

車体吊り上げは9000系9106F


車両基地のイベントといえば車体の吊り上げです。今回は11:00/12:00/13:00/14:00の15分づつ4回が実施されました。

この日車体作業場に入っていたのは、9000系4両で9006・9706・9806・9906号車でした。その中で吊り上げに使われたのは先頭車両の9006号車でした。

9000系は東上線で使われている車両で、検査の時だけ南栗橋へやってくる車両です。なので、ちょっと珍しい車両が吊り上げ展示に使われました。

6050系は一日中往復

訓練・試験用に使われている東武鉄道6050系

東武鉄道では引退した6050系ですが、南栗橋車両管区内での訓練用や試験用として使われています。この日は10名の運転体験もありましたが1日中往復していたので、サービスで往復していたようです。

その他実施されたもの

・スイッチマルタイ 11:00~ 1回のみ
・工場棟見学 10:00~14:45
・SL検修庫見学 10:00~14:45
・子供制服着用体験 10:00~14:30
・TOBU Kidsブース (顔出しパネル) 10:00~14:30
・運転台撮影会 車掌体験 10:00~14:30
・ドアモックアップ開閉体験/工場棟内
・パンタグラフ操作体験/工場棟内
・スペーシアXシート展示/工場棟内
・ミニステージ
・ミニSL運転 10:00~14:30
・移動動物園 (アルパカのしらたまちゃん1頭)
・ベリーハッピートレイン展示/休憩用
・鉄道各社と自治体による出店

その他に実施されたものも備忘録として残しておきます。来年実施時の是非参考にご利用ください。

ドアとパンタグラフの体験は工場建屋内で実施されていたのですが、列がまだあり見学終了時刻を見越して14:30頃には受付を締め切っているようでした。

終了後は続々回送列車が出発

七光台へ回送される東武8000系8111F

車両撮影会などで使われた車両は各車両基地へ帰っていきます。100系・200系・70090系は南栗橋車両管区春日部支所、8000系は南栗橋車両管区七光台支所のため、イベント終了後に回送されていきました。

今年はこんな感じの開催でした。来年も開催されると思うので、ぜひ参加されてはどうでしょう?


2022年1月29日土曜日

DL「大樹」会津鉄道と野岩鉄道へーDE10形と14系 雪の野岩・会津鉄道を走る




 DL大樹が臨時列車として2月11日に会津田島駅に乗り入れするにあたって、2022年1月15日より野岩鉄道・会津鉄道でハンドル訓練のための試運転が実施されています。その様子にや、ツアー列車について紹介します。

DL大樹2月12日に正式乗り入れへ

会津田島駅を発車する東武鉄道のDE10形と14・15系客車
会津田島駅を発車する
東武鉄道のDL編成
東武トップツアーズ主催の団体列車が会津田島まで運行されることが決定しました。往路の「浅草~下今市」までは間もなく廃車となる350系で、そこから「会津田島~下今市」間の往復をDE10形牽引の客車列車であるDL大樹で、復路の「下今市~浅草」間はスペーシア100系による特急きぬでの移動となります。

それに先立って東武・野岩・会津鉄道の3社に跨る「会津田島~下今市」間で、DE10形と14系2両・15系1両の計4両での乗務員訓練のための試運転列車が運行されています。


既存大樹ダイヤを一部活用

下今市10:29→会津田島13:47・会津田島16:08→下今市19:10のダイヤです。

往路の「下今市~鬼怒川温泉」間は、定期運行のSL大樹3号のダイヤをそのまま活用する形となっています。

逆に復路については定期運行のダイヤの活用はなく、臨時のSL大樹10号のダイヤとも違うダイヤが利用されています。


会津・野岩鉄道線内では普通列車が追い抜き

野岩鉄道湯西川橋梁を通過する東武鉄道のDE10形と客車の試運転列車
野岩鉄道湯西川橋梁を通過する
会津・野岩鉄道線内では普通列車が試運転列車を追い抜くダイヤが組まれています。

運行予定の野岩鉄道線内の最高速度は80km/h、会津鉄道線内は65km/hに対し、DE10形の最高速度が85km/hとなっており、運転密度も考えれば追い抜き無しのダイヤも可能だとは思います。

しかし、乗車を楽しむツアー列車をやたら早く走らせる意味が無いことがまず一番、勾配や車両への負荷、東武鉄道のツアー列車では停車駅で簡単なグッズ販売を行ったりすることがあるので、そのようなダイヤが組まれなかったと想像できます。

ゆっくり走るダイヤで以外だったのは、ダム湖の上を走り景色の良い湯西川橋梁も普通に通過していたことです。実際のツアーでは眺望のために、停車したりするのかも注目です。

会津田島駅では機回し実施

会津田島駅で機回し中の東武鉄道DE10形1099号機
会津田島駅で機回し中のDE10形

会津田島駅に到着後は機関車を前後反対に付け替える必要があります。そのため本線を利用しての機回し作業が実施されました。

SL乗り入れに夜行列車運行と広がる臨時列車

夜の駅停車中のDE10形1099号機
駅停車中のDE10形1099号機

東武鉄道は元々SL列車を会津方面へ乗り入れさせようしているので、今後はSL列車の乗り入れの布石としての運行でもあると思います。そのため今後はこういった団体ツアーの動向も見ながら、SL運行へ繋げていくつもりなのではないでしょうか。

会津若松駅はJRのSL「ばんえつ物語」の拠点でもあるので、ゆくゆくはSLの共演にも期待したいです。

また、大樹で使用されている客車の中には夜行列車の急行「はまなす」で使用されていた車両もあります。東武鉄道や野岩鉄道はスキー夜行列車を今でも運行している会社なので、臨時の客車夜行列車の運転も今後はあるのではないでしょうか。

趣味的にはとても興味深い乗り入れとなっています。

最後に撮影は安全と周囲に気を付けて

私も気づかないうちに時には…といこうともあると思いますし、あまり他人をとやかく言いたくないのですが、「いい年してそれやっちゃうんだ…」みたいな事も結構見ました。

列車の安全運行と鉄道撮影を地域の方や鉄道会社さんから続けさせて貰うためにも、自分も含めて考えていきたいものです。



2021年11月27日土曜日

205系の異端車 珍しいJR相模線205系500番台を紹介




 205系の中では少し変わった経緯や特色を持つ、相模線用205系のJR東日本205系500番だについて解説します。

205系では珍しい短編成用新製車

橋本駅に到着する205系500番台
橋本駅に到着する
JR205系500番台
相模線の205系500番台は、205系が新規製造時に通勤線区を中心に投入された中、4両編成という短い長さで投入された珍しい車両になります。

205系は国鉄末期からJR初期に製造された通期電車で、回生ブレーキの採用などで高性能・省電力化した反面高価になってしまった201系を反省し、コストを抑えつつ性能と省電力を維持した上に更なる軽量化を進めた通勤電車です。

赤羽駅を出発する埼京線205系
10両編成の
JR埼京線205系
通勤電車であるため新規製造時、初期の国鉄時代投入線区は山手線や東海道線緩行線(関西地区)に投入され、その後のJR発足後の平成初期に阪和線・横浜線・京浜東北線・埼京線・相模線・南武線・中央総武緩行線・京葉線・武蔵野線と通勤線区を中心に新製投入が行われました。

上で挙げた新製時の投入線区を見ると分かりますが、首都圏や関西の混雑線区が中心の投入が行われました。そんな中で郊外線区の特徴が強い相模線への投入は、珍しいものでした。

顔が特注の500番台

相模線205系500番台先頭車両
専用デザインの前面
相模線用の205系は500番台という区分を与えられています。この500番台という区分は、相模線用の205系のみで使われています。つまりその205系だけが持つ特色があります。

205系500番台は1991年春3月16日に相模線電化されるの期に、4両13編成が新製投入が実施されました。そのため全ての車両が1991年1月から電化直前3月までに製造された兄弟車両となっています。13編成のうち第12編成にあたるR12編成中間2両と、R13編成はJR大船工場製造でそれも特徴です。ちなみに大船工場は技術維持のため107系、205系・209系・E217系のごく一部の製造を行いました。

500番台だけの大きな特徴として、前面デザインがあります。JR初期という時代や電化というタイミングもあり、205系500番台の専用のデザインとなっています。地下鉄車両のような、運転台と反対側に縦型の大型窓を採用しています。

丸形ヘッドライトの0番台とは違う前面デザインは、京葉線・武蔵野線用のメルヘン顔と言われたデザイン、阪和線用の前面展望を考慮して運転台側窓をちょっと窓を大きくした205系1000番台があります。

今ではどの205系にも付いているスカートですが、最初から装着しているのはこの205系500番台からとなっています。

短い4両編成

205系のうち新製時に4両で投入されたのは、相模線と阪和線向けの車両だけとなっています。これも一つの特徴です。

もっとも現在は首都圏を中心に、E231系やE233系投入により余剰になった205系を2~4両に短編成化した車両が、新たに日光線・宇都宮線・鶴見線・南武線・仙石線(宮城県)で活躍しているため、短編成の205系というのは珍しくはなくなりました。

原型と改造後の特徴が同居する

205系500番台は投入時からずっと相模線で活躍している車両です。運行時に必要な改造は少しづつ行われているものの、転属時に行われるような改造は行われていないため、登場時の原型と改造後の特徴が同居しているのも特徴です。

JR205系500番台の車内
更新があまりされていない
205系500番台の車内
車内は登場時からあまり改造されていないように見えます。他の205系が転属時などに行った、ドア横の座席の仕切りの増設なども行われていません。つり革も優先席付近以外は登場時に近く、丸形の持ち手にベルトタイプの紐を採用しています。モケットも山手線や埼京線205系などで標準的に使用されていたものが、引き続き採用されています。

205系500番台の白色LEDライト
前面ではヘッドライトは初期の白熱電球タイプから、白色LEDに変更されています。一方で、行先表示器は方向幕タイプで、列車番号表示器は7セグメント表示のデジタルタイプが引き続き採用されています。

205系500番台のJRマーク
先頭車両のJRマーク
側面の行先表示器は方向幕がそのまま採用されています。先頭車両のドア横には最近はあまり見られなくなった大型のJRマークのシールが貼りつけられています。

ドア横には半自動ドアボタンが設置されています。このスイッチは205系では珍しく登場当時から搭載されているのも特徴です。

走行機器は大半がそのまま

走行機器については間違いが無いよう調べたつもりですが、間違いがあった場合はご了承ください。

205系500番台の台車
台車
台車はボルスタレス台車で電動車にDT50Dを採用し、付随車にTR235D採用しています。モーターは120kWのMT61を採用しています。

205系500番台の主制御器と励磁装置
主制御器と励磁装置
主制御機器は登場時のまま界磁添加励磁制御で、主制御機器にCS57形・励磁装置にHS52A形を採用しています。

205系500番台の床下機器
コンプレッサーはレシプロ式でMH-3075A-C2000Mを採用していて、昔ながらのブロロロ!という音を聞くことが出来ます。発電機はDM106で、SIVへの改造は行われていません。

205系500番台の冷房装置のAU75G2M
ベンチレーターと
冷房装置AU75G2M
屋根上の冷房装置はAU75系列を使用していて、私が見た編成ではAU75GMとAU75G2Mを採用していました。そして空気取り入れようのベンチレーターもそのまま付いています。

このように多くの機器は登場時を維持していますが、いくつかの走行機器は更新されています。

更新された205系500番台のパンタグラフPS33E
ひし形パンタグラフPS21より更新された
シングルアームパンタグラフPS33E

パンタグラフは登場時はひし形パタングラフのPS21形を採用していましたが、雪に強くメンテナンスもしやすいシングルアームパンタグラフのPS33E形に変更されています。

モニター装置はPC-98シリーズの産業用版FC-9800をベースにしていたMON5型を採用していましたが、MON3型に更新されています。

さよなら205系500番台

そんな205系500番台ですが、2021年11月18日に新型車両のE131系500・580番台の運行が開始されました。

運行開始まで11月18日までに大半の編成が置き換え可能な9編成が完成しているものの、運用は1日1運用程度にとどまっています。今後順次運用が拡大していくと見られます。

今の置き換えペースであれば来年のダイヤ改正には全てが置き換え完了となりそうです。なので相模線での活躍を見たければ、マナーを守って今年度中をお勧めします。

このまま廃車?

元々郊外線区用に作られたので半自動ドアが付いていて地方私鉄向けにはぴったりな反面、需要の減っている地方では4両は持て余し気味な上に、車内も手を加えられていないので大きな改造が必要な場合多いと思われます。

一方でインドネシアのジャカルタでは4両の205系が走り始めて、需要はありそうです。ただ、インドネシア政府が中古車両の輸入を終了する方向で、205系の輸出は武蔵野線からの分でひとまず終了となっているようなので、そちらも微妙です。

このまま廃車になってしまう可能性は大きそうに思えますが、どうなっていくでしょうか。



2021年10月27日水曜日

山手線大規模運休渋谷駅拡幅工事の臨時列車を振り返る




 2021年10月23~24日の二日間にわたり山手線内回り「池袋~大崎」間を終日運休し、様々な臨時運転を活用し混乱を避けて行われた、山手線渋谷駅拡幅工事について臨時列車を中心に振り返ります。


渋谷駅大規模改修工事の一環で実施

拡幅工事中の山手線内回りホーム
拡幅工事中の山手線内回りホーム
渋谷駅は東急東横線が地下化されて以降、乗り入れ路線の大半を巻き込む大規模な改修工事が続けられています。銀座線・埼京線と湘南新宿ラインホームの移設などが既に行われており、その一環として山手線内回りホームを拡幅工事を行いました。

山手線渋谷駅ホームは内回りと外回りが別々で、二面二線の構造です。今回の工事ではその構造自体には手を加えず、山手線内回りの線路を埼京線・湘南新宿ライン側に数メートル移動し、内回りホームが拡幅されました。

今後は山手線外回り線路を山手線内回り・埼京線・湘南新宿ライン側から反対がに少し移動し、1面2線の島式ホームにする工事が行われる予定です。そのため今度は外回り線の運休を伴う工事が実施されると予想されます。

特別経路の列車などで内回り運休を他の路線で補う

臨時列車が表示される新宿駅の電光掲示板
臨時列車が表示される
新宿駅の電光掲示板
山手線内回りが部分運休したため、様々な方法でその穴を埋めることなったので、後で詳しく解説しますがまずは簡単に説明します。

山手線は外回りは「品川~大崎」間の本数を3分の2に減らして通常通りの環状運転、内回りはだいぶ本数を減らして10分間隔で池袋と大崎駅で折り返し運転を実施しました。

埼京線は本来池袋駅まで行かないりんかい線や相鉄線からの直通列車を折り返しの設備のある、池袋・赤羽・武蔵浦和駅まで延長運転しました。そのため「大崎~池袋」間で、倍近くに本数を増やして運転となりました。

湘南新宿ラインは成田エクスプレスを同じ経路を使った「新宿~品川」間で、30分間隔のピストン列車が運行されました。大崎駅の線路配線上、大崎駅は通過での運転でした。

山手線は外回りも送り込みの関係で減便変則ダイヤ

山手線は内回り線は「大崎~池袋」間が運休で、大崎駅と池袋駅で10分間隔の折り返し運転となりました。一方外回り自体は運休しなかったのですが、内回りの送り込みの関係で「池袋~大崎」間を3分の2に減便の変則ダイヤとなっていました。

今回の運休は内回りと外回り両方を運休させたわけではありません。そのため内回りの折り返し列車を外回りを使って営業列車として、池袋から大崎まで送り込む必要があります。そのため外回り線の運行本数の限界が、山手線全体の運行本数の限界となったのです。

池袋駅では3線を使って折り返し

池袋駅山手線内回り7番線から 発車を待つE235系
池袋駅山手線内回り7番線から
発車を待つE235系
内回り線の列車は通常の列車同様に、まず池袋6番線に入ります。その後列車は池袋駅新宿側にある引き上げ線まで回送されます。そこで折り返して、外回り線へ転線し折り返します。

転線した列車は、新宿方面からの営業列車も到着する7番線と、始発・終着列車専用の東上線横にある8番線ホームから交互に折り返し列車が発車しました。

大崎駅でも3線を使って折り返し

山手線外回り大崎駅4番線に 到着するE235系
山手線外回り大崎駅4番線に
到着するE235系
品川方面から到着した外回り列車は、折り返し列車とそうでない列車で別のホームに入ります。営業列車は通常通り3番線ホームに到着し、そのまま池袋方面へ向かいます。一方ここで折り返す列車は、始発・終着列車用の4番線に到着します。そこから大崎駅品川側にある引き上げ線に回送し転線します。その後1・2番線に交互に列車を振り分け、そこから折り返します。

埼京線は大幅増便

新宿駅停車中の埼京線直通池袋行きの相鉄12000系
新宿駅停車中の
埼京線直通池袋行きの相鉄12000系
山手線の減便列車を補うため埼京線「池袋~大崎」間で、大幅増便されました。埼京線・川越線内で運行する列車はダイヤをあまり弄らず、りんかい線と相鉄線からの超通列車の延長で対応されました。

山手線の横にある山手貨物線には、埼京線と湘南新宿ラインが運行しています。湘南新宿ラインは東海道線・横須賀線・高崎線・宇都宮線と長距離路線通しの直通のためダイヤを弄るのは難しく、ダイヤの弄りやすい埼京線を中心に増便したと想像できます。

りんかい線からの直通列車は大崎止まりの列車を延長するだけでなく、運行本数自体を1時間あたり数本増便し、赤羽駅と武蔵浦和駅行きの列車としました。

相鉄線からの直通列車は通常ダイヤでは新宿駅を折り返しを基本としていますが、池袋駅まで延長運転が行われました。そのため相鉄車の池袋折り返しも見ることが出来ました。

湘南新宿ラインは臨時ピストン列車

品川駅で横須賀線E235系と並ぶ臨時列車のE233系
品川駅で横須賀線E235系と並ぶ
臨時列車のE233系
長距離列車が多くダイヤを弄るのが難しい湘南新宿ラインですが、大崎駅を通過の「品川~新宿」間で30分間隔で折り返し運転が行われました。

新宿駅では普段埼京線の折り返し用ホームとなっている2番線ホームが、臨時列車の折り返しホームとなりました。埼京線は延長運転を行っているため折り返し列車が少なくなっているため、日中の2番線ホームは折り返し臨時列車だけが長々止まる、普段では考えられない贅沢な使い方です。

品川方面へ向かうため大崎駅を通過する臨時列車のE233系
品川方面へ向かうため大崎駅を通過する
臨時列車のE233系
「新宿~品川」間で列車は、「渋谷・恵比寿」のみの停車となっています。新宿と品川を行き来する列車は、新宿側大崎駅手前にある分岐線(厳密にはこっちが本線)を利用し山手貨物線と横須賀線を経由する必要があります。この大崎駅の真ん中を通る分岐線には、ホームが無いため、大崎駅は通過するしかないので通過となりました。

新宿行き臨時が表示される品川駅横須賀線の電光掲示板
新宿行き臨時が表示される
品川駅横須賀線の電光掲示板
臨時列車は横須賀線を経由するので、品川駅では横須賀線のホームを使うとスムーズに折り返せます。そのため横須賀線14番線ホームを使っての折り返しが行われました。ピストン列車はE233系やE231系が使われたため、横須賀線ホームでは普段見られないE217系やE235系とのツーショットが見ること出来ました。

このように様々な臨時列車とダイヤを駆使することで、混乱を抑えて工事を実施することが出来たのは見事だったと思います。また、私も含め珍しい光景に非常に多くの鉄道ファンが集まりました。今回は鉄道ファンによる大きな混乱が無かったのは良かったと思います。ただ、写真よりも録音するための棒を狭いところで使う人が多かったのはどうかと思いました。JRを見習い鉄道ファンも気を引きしめて、鉄道を楽しみたいものです。

また先に触れたように外回り線の工事が今後実施されると思われます。JRがどのような工夫で工事に挑み、どんな臨時列車が走るかも楽しみです。


2021年2月13日土曜日

東京メトロ17000系を紹介 - 有楽町線・副都心線用7000系置き換えへ




 東京メトロ7000系置き換え用に副都心線・有楽町線に導入される東京メトロ17000系を紹介します。

17000系の導入で7000系は引退へ

東京メトロ17000系試運転列車
東上線で乗務員訓練する17000系
東京メトロ17000系は東京メトロ有楽町線と副都心線用に、10両6編成と8両15編成が導入される予定です。10両編成は日立製作所製、8両は近畿車輛製と製造メーカーが違うのも特徴です。

営業路線としては東京メトロ有楽町線・副都心線の他、直通先の東武東上線・西武池袋線・東急東横線・横浜高速鉄道みなとみらい線となります。相鉄線については不明です。

置き換えが行われる
東京メトロ7000系
有楽町線と副都心線開通時から使用されている7000系は、10000系の導入時にも一部置き換えが行われました。そして今回の17000系で全てが置き換えられ、引退します。

丸みのある可愛い先頭車両

東京メトロ17000系先頭車両
先頭車両
車体はアルミ合金です。先頭車両は丸みのあるデザインとなっており、スカートも丸みのある柔らかいデザインとなっています。地下鉄用のため前面から脱出できるよう非常用の扉が付いています。

デザインのイメージ図を見たときはいまいちに感じましたが、実際に見てみると良い可愛いらしい良いデザインに感じました。

東京メトロ17000系日本製鉄MTC-001連結器
日本製鉄MTC-001連結器
連結器は密着連結器です。銘板による日本製鉄製で型番はMTC-001のようです。

東京メトロ17000系行先表示器
行先表示器
行先表示器はフルカラーLEDで、列車番号もフルカラーLEDが採用されています。

東京メトロ17000系LEDヘッドライト
前照灯
前照灯と尾灯ともにLEDが採用されています。前照灯はLEDを束ねたものを二つ備えます。

東京メトロ17000系尾灯
尾灯
前照灯の下に尾灯用の赤色LEDが搭載されます。こちらはまるでなく、デザイン性のあるものが採用されています。

東京メトロ17000系側面帯
側面帯
先頭車両のアクセント部
側面の帯は7000系や先代の10000系と違い、白が1色無くなっています。また、先頭車両だけアクセントがあります。

東京メトロ17000系ピクトグラム

ピクトグラムは上部に配置され非常時脱出用のドアコックも高い位置にあり、ホームドアがあっても問題が無いように配慮されています。

屋根上機器

東京メトロ17000系アンテナ
先頭車両のアンテナ
東京メトロではデジタル無線の導入をすすめており、先頭車両にはデジタル無線や乗り入れ先の他社線用に合計3本のアンテナが搭載されます。

東京メトロ17000系パンタグラフ
パンタグラフ
パンタグラフはシングルアーム式を採用し、10両編成では1両づつに1基で計4基搭載しています。そのため7000系や10000系のように1両に2基搭載する車両はありません。

東京メトロ17000系クーラー
冷房装置
冷房装置には集中式を採用し、1両に1基搭載されます。性能は58kWで7000系よりは橋梁であるものの、10000系とは同じ能力です。

冷房のカバーは全体的に角ばったものが採用されています。全体的に柔らかいデザインを採用しているので、ちょっと違和感を感じます。

床下機器

東京メトロ17000系台車FS781
FS781を採用
東京メトロでは整備不良とボルスタレス台車の特性により、苦い思い出があります。そのため10000系に続きモノリンク式ボルスタ台車を採用します。

東京メトロ17000系の台車銘板
銘板より日本製鉄製と分かる
形式はFS781で日本製鉄製です。モーター車もトレーラー車も同一の台車を使用します。

モーターはPMSM(永久磁石同期モーター)205kWを採用します。4M6Tで10両編成のうち4両がモーター車で、和光市方面を1号車とした時2・4・7・9号車がモーター車です。このMT比・モーター車の位置・モーター出力は07系と同じで、5M5Tの10000系と比べると先祖返りと言えるかもしれません。

ちなみに有楽町線・副都心線のMT比・出力の変遷としては、7000系(VVVF更新車)5M5T・165kW→07系4M6T・205kW→10000系5M5T・165kW→17000系4M6T・205kWとなっています。

加速度は3.3km/h/s、減速度3.5km/h/s、非常時減速度4.5km/h/sです。営業最高速度は110km/hで、設計最高速度は120km/hです。

ブレーキは回生ブレーキと路面ブレーキを備えます。

東京メトロ17000系SiC-MOSFET VVVF
VVVF(SiC-MOSFET)
VVVFは三菱製でフルSiC(炭化ケイ素)のMOSFET方式です。モーター車1両につき1群の、計4群を搭載します。

東京メトロ17000系SIV
SIV
ハイブリッドSiC
一方でSIVはSi(シリコン)も併用する三菱製ハイブリッドタイプを5・6両目に搭載します。SiCがこなれて来たといっても、扱う電流が少なく費用対効果の小さいSIVにフルSiCはまだ採用されないようです。

東京メトロ17000系コンプレッサー
コンプレッサー
コンプレッサーはオイルフリースクロール式で4台で1ユニットとしたものを、3・6・8号車に搭載します。

各先頭車両にはATO・ATC・ATSと自社と各社の信号システムを処理するための各種機器が搭載されます。また無線制御システムのCBTCにも対応準備がされています。

東京メトロ17000系TIS装置
TIS
車両のモニタリング装置としてTISが搭載されます。これにより車両の各装置の状態がモニタリングされます。そしてTISで収集された情報がTIMAへ送られ、指令室や車両基地でリアルタイムに監視できるようになっています。

VVVFで省エネ性能が大きく進みましたが、SiC-MOSFETやPMSMの採用で更にもう一段進んだ省エネ車両となっています。これら13000系とほぼ同じ仕様ですが、13000系は舵操舵台車で台車やMT比が特殊でした。なので東京メトロの20m車としては、この仕様がしばらく標準として採用され改良されていくと思います。

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2020年11月18日水曜日

進む川越工場からの移行 東武9000系9108F甲種・試運転レポート




 東上線川越工場の廃止による南栗橋工場への移行に関連すると思われる、東武9000系9108F甲種輸送や乗務員訓練による試運転などをレポートします。

東武9000系初の本線へ

9月には東武9050系の本線系統でのPQ台車を使った深夜試運転が行われましたが、11月に入り本線へ東武9000系が甲種輸送され、本線での日中の乗務員訓練が実施されました。

東武9000系は有楽町線直通用に製造されたため、今までは東上線を中心に乗り入れ先の路線での運用しか行われいませんでした。しかし、今回の甲種輸送や乗務員訓練で、初めて東上線以外の東武線での運行が行われました。

これは川越工場廃止により南栗橋工場で検査を実施し、検査前の回送や検査後の試運転を実施するための措置だと思われます。

小川町以北の単線区間を行く

森林公園駅に停車中の東武9000系9108F回送
森林公園駅で発車を待つ9108F
11月12日に東武9000系9108F森林公園検修区を出発して、寄居駅を目指します。

連結器にアダプタを装着する東武9000系9108F
連結器にアダプタを装着する
翌日は秩父鉄道の電気機関車を使い秩父鉄道線を走行するので、森林公園出発時にはあらかじめ並型連結器のアダプタが寄居側の密着連結器に取り付けられています。一方池袋側は連結器ごと自動連結器に交換されています。

東武8000系と行き違いをする9000系
8000系とのすれ違い
東上線小川町以北へは普段入線しないため、とても貴重です。途中8000系ワンマン車とのすれ違いもありました。

森林公園~小川町間の動画での様子

30年ぶり?甲種輸送でいよいよ本線へ

秩父鉄道デキ500形と連結する東武鉄道9000系9108F
寄居駅でのデキ500形との連結作業
寄居駅に一晩留置され、翌日に秩父鉄道を経由して南栗橋工場を目指します。秩父鉄道線内は自走出来ないため、秩父鉄道の電気機関車による甲種輸送で寄居から羽生駅まで運ばれます。

東武9000系と50000系以外は南栗橋工場でも検査をしていたため、甲種輸送は日常的に行っていました。しかし、9000系は川越工場での検査のされていため、今回の甲種輸送は9108Fの場合約30年ぶりだったと思われます。

羽生駅到着後は自走により、その日のうちに南栗橋工場へ回送されていきました。この日の回送が、初めての本線での走行となりました。

寄居での連結から秩父線内甲種輸送

本線で乗務員訓練開始

春日部駅で東武100系スペーシアと並ぶ東武9000系
春日部駅で東武100系スペーシアと並ぶ
11月16日からは東武本線「南栗橋~春日部」間での乗務員訓練が実施されました。春日部駅での折り返しでは、今までありえなかった車両たちと並ぶ様子も見ることが出来ました。

自動連結器を装着する東武9000系
自動連結器を装着したまま
甲種輸送で片側のみ自動連結器に交換されていましたが、乗務員訓練の試運転時も自動連結器が装着されたままとなっていました。

本線での乗務員訓練の様子

今後9000系9108Fがすぐに返却されるか一旦工場で検査されるか不明ですが、本線での9000系の走行は日常となっていきそうです。


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