元々は京王5000系
今回銚子電鉄へ譲渡されることになった伊予鉄道700系は、元々京王5000系として運行されていたものです。京王5000系は1963~1969年にかけて製造された車両で、1980年台後半から1996年にかけて廃車が進んでいきました。
京王線からは姿を消した5000系ですが、一部車両は地方へ改造ののち販売されていきました。5000系を購入した会社は、富士急行・伊予鉄道・一畑電車・高松琴平電気鉄道・わたらせ渓谷鉄道と日本全国5社となっています。導入した会社全てで、運行を続けています。
伊予鉄道を除く4社は1990年代の導入でしたが、伊予鉄道は1987年からの導入で、京王電鉄での廃車が始まってからすぐに導入を始めました。そのため一部編成では置き換えが始まりました。
そこに目をつけたのが銚子電鉄です。銚子電鉄は600Vの電圧のため状態の良い大手鉄道会社の中古車量の購入の場合、改造費がかかります。そのため2000形導入時は、大手鉄道会社からの直接購入ではなく、伊予鉄道へ譲渡されたときに600Vへ改造済みの伊予鉄道800系(元・京王2010系)を導入しました。今回もその時と同じ流れで、伊予鉄道700系が導入されることになりました。
消えるデハ1000形
新型車両を導入するということは、消える列車もあります。それはデハ1001という車両で、元々は銀座線を中心に活躍していた営団2000形という車両です。
この車両は01系により置き換えられた後、日立電鉄と銚子電鉄に改造ののち売却されました。そのうち日立電鉄は2005年に会社自体が無くなってしまったため、全廃となってしまいました。なので、動く2000形は銚子電鉄のデハ1001だけとなっています。
先ほど説明した元・伊予鉄700系は、2016年3月頃までの運行開始を目指しています。一方デハ1001は2016年3月頃の引退を予定しています。なので、もう少しだけデハ1001の雄姿を拝むことが出来そうです。
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