2015年1月13日火曜日

四日市あすなろう鉄道ってどんな会社?




2015年4月1日近畿鉄道から分離される内部・八王子線の運営担う予定の四日市あすなろう鉄道について解説したいと思います。

路線概要

内部線: 四日市~内部 5.7km
八王子線: 日永~西日野 1.3km
レール幅: 762mm
電圧: 直流750V

近鉄が運営している四日市を走る路線です。特徴は線路の幅の狭さで、日本の通常の線路幅1062mmより狭い762mmを採用しています。そのため車体の幅も狭く独特な形をしています。

なぜ新会社設立へ?

内部・八王子線は経営悪化による赤字化により赤字に陥っています。年間利用者はピーク時の722万人(昭和45年度)から363万人(平成23年度)と半減しており、近鉄もワンマン化や無人駅化などを行いました。しかし、年間3億円程度の赤字となっており運営形態の見直しを迫られました。

そして近鉄は鉄道路線を廃止後にバス専用道路に転換し、BRTによる赤字を圧縮と四日市市へ公的補助の依頼を提案しましたが、四日市市との協議のにより鉄道軌道での存続が決まり、新会社設立となりました。

※BRT・・・専用道路を利用したバス路線のこと。名古屋ガイドウェイバスや気仙沼線の不通区間など日本でもいくつかのバス路線で採用されている。

新会社概要

社名: 四日市あすなろう鉄道
株主 近鉄75%・四日市市25%
資本金5000万円

近鉄を主体とした新会社として設立されました。この会社は列車の運行や維持をするだけで、車両・施設・鉄道用地は四日市市が保有する会社から無償で借り受けて運行を行います。

国や三重県からの補助金は四日市あすなろう鉄道へは直接行われず、施設の保有を行う四日市市の会社から間接的に補助を受ける複雑な形となっています。

運賃

初乗り3kmまで 170円→200円
4~6km 230円→260円
通勤定期3km 6120円→8350円
通学定期3km 2710円→3980円
※定期については目安

通常運賃は一律30円・通勤定期は2000円前後・通学定期は1000円前後の値上げ幅となっています。

近年近畿鉄道では大手私鉄でありながら採算の悪い路線の分離を行っています。関東では大手私鉄による分離はまだ行われていませんが、今後は関東でも分離や経営の見直しを迫られる事例がでてくるかもしれません。そういった意味でこういった動きは注目に値すると思います。

参考
近畿鉄道や四日市市が公開している資料より記事を作成しました。

※関連記事京都丹後鉄道と四日市あすなろう鉄道11日に認定へ

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